不確定的虚実的観点を見つけて少女たちがナイフを突き刺す。
あれから五日間、なんでか知らないが全身の骨、損傷、全てが回復したらしい魔王が椅子に座ってゆったりしていた。
「人外として終わっているわね」
「それはもうどういうレベルなんだ?」
「それに関しては私たちも何も言えなくない?」
流石的確なツッコミねそれでこそ相棒よ。
そう言えばこの子のスマホの通知数がとんでもないことになっていたのだけれども大丈夫かしら。
返事を返していないことからおそらく第一支部から来ていないのだろうけれども。
「そろそろどっかの支部消えたんじゃないか?」
「通知量的にそれでもおかしくないよね。というか第一支部以外の通知を消すことできないの?」
「もちろんできるぞ。指定の連絡先以外からの情報を遮断する機能がついている」
随分と便利そうな機能がついているのね。
普通そういうやつって以外じゃなくてそいつからって感じだと思うのだけれども…
「よし!じゃあ任せた!」
「任された!」
スマホを受け取ると何やら操作し始めてすぐに返してきた。
これ多分あれね開発者モードってやつね。
「終わったぞ。これでメッセージ、電話の全てが第一支部からしか受け付けなくなるようになった」
「これでばっちりだ。夜中にピコンピコン画面光らせてくるのまじ許さん状態だったから助かったよ」
「good morning!何してんのかしら?」
「朝から元気良すぎだろ。今スマホの通知と電話の設定をしてもらってたの」
「ああ、そう言えば第二と第四が消えたらしいわね。じゃあパン食べてくるわ!」
ええいってら…え?
相棒の方を見ると視線を合わせてきていたようだ。
そして同時に頷いて口を揃えて同じことをいった。
「「まあ、関係ないしいいか!」」
「そこだけ聞くと前まで世界で一番重要視されていた人間だと思えないな」
「もちろんよ。だって人じゃないもの」
「そう言えば寿命がないのか。じゃあ人じゃないから良いな」
謎判定をもらったところで雪がどこからか出現した王と一緒に帰ってきた。
あら?おかしいわね寝室からキッチン行くにはここを経由しないといけないのだけれども…
焼けたパンをはぐはぐしていた王が不意に何かを思い出したかのように頭を上げた。
「そうだ思い出したぞ!私の名前は…」
「入れ替わってる!?」
「ちゃうわ!無無だ。無しに無しって書いて無無だ」
「それはもうどういう気持ちで授けられたの…」
確かに見たことない配置というかだし理由とか気になるわね。
適当に考察するならば有限という枠組みにとどまらず無であることを無しにする人生を送って欲しいとかかしら?
「私も気になって聞いたはずだ。確か…有限という枠組みにとどまらず無であることを無しにする人生を送って欲しいだった気がする」
その瞬間に魔王と雪の視線が一気に私に向いた。
何よ私がこんな天才を産み育てたというのかしら?てかこの子との間に生まれたというとどっちが母親になるのかしら子供に対して私がママよって言った後にこの子が私もママだよとか言ったら複雑な家庭環境と思われてしまうわというかそれだけの判断ができるのは世間的に見た際に、ノーマル的に見た際に発生する判断であるというだけであって私たちのアブノーマル的視点で教え込めば問題ないということになるのかしらむしろそれを全人口に広めて百合しか発生しない循環を作ったほうがいいのかしら!?
「長いわ!!!」
「?」
まあいいわそろそろ奥義の訓練をやりたいわぜひそうしてちょうだい。
そう思って私が立ち上がると同時に相棒が立ち上がって腕をギュッてしてきたよしこれで死ぬまで頑張れる!!!
顔を向けると満面の笑みを浮かべて相棒がこちらを向いているようだ。
またキスでもしてあげようかと思ったが謎の予感がして…絶対的に反撃でこっちが負けると思ったので断蔵の思いで進行方向に視線を向ける。
既に全員扉の方に進んでおり私たちが最後尾となっているようだ。
穏やかで暖かな空気がどこから流れてきているのか、そしてその影響で冷めている場所はどこなのだろうか。
雰囲気による比喩的表現が一体どれほど的確に事象を表しているのだろうか。
不確定的虚実的観点を見つけて少女たちがナイフを突き刺す。




