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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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すみませんヘタレの私には刺激が強すぎます!!!

全員で移動して最初の部屋…リビングに着くとなんかキッチンが新設されてんだけど…



「面倒だからこっちにたてたよ。ちなみに食洗関係も移設した」



普通そういうことするなら工事が必要じゃないのでしょうか?


そんなこと思っていると雪梛がふっふっふと笑いながらカラクリの説明を始めた。



「簡単な話だよ。こういう事態を想定して…いたわけじゃないけどロマンを求めて簡易移動式にしてた」


「は?」



そう言って背面を見せてくれたがちゃんと水道関連のやつが引かれていて問題ないようだ。


私の知っている感覚だとそういうことしようとしたら最低三日はかかると思うんだけど私がおかしいのかな?



「まあとりあえず便利になったということだよ。じゃあ昼はパスタでもやろうか」


「パスタときましたか。作れるの?」


「そりゃあもちろん。前に大都市でバイトしてたし」


「なんであなたは気づかないところで社会的に生きているのかしら?魔王がバイトとか面白すぎるわよ」



いや面白がっている場合じゃないだろよく正体バレないなほんと…


そう言って鍋に水を入れて沸かし始めた。



「五人分一気に作るの?分けてもいいけど」


「まあ面倒だからこれでいいよ。失敗してもそこまで飯に執着するような人いないでしょ?」


「いや私はどうせなら美味い飯が食いたいと思うんだが」


「というわけで大丈夫ということだよ」


「頼むから私を同類にカテゴライズしておかないでくれよ?私はまだ正常よりの人間だから」


「その言い回しの時点で異常を認めているから同類よ。よかったわね雪ひとりぼっちじゃなくて」


「またそのネタやるの!?」



そんなやかましい四人の会話を適当に聞きながらどっから取り出したかわからない分厚めの肉を切っていた。


そしてなんかよくわからないけど丸いやつと牛乳を1:1で混ぜ合わせてそこに薄切りのチーズを入れてソースを作っていた。



「今入れてた丸いやつなんなの?見たことないけど」


「これは卵っていって昔の地上では一般的なものだったんだよ。生物が産み残していったものを調理して食べるって感じ」



ほう…つまりなんかの生物が子孫を残そうと産んだものか…それ食うんだ…



「こんな感じで割って使ってもいいけどこのまま茹でて塩なんかを振って食べても美味しいよ」


「いろんな食べ方がされていたのね。ということはその母体を持っているというわけね」


「今度見せてあげるよ。というか地上のいろんな情報が残っているからどっかで紹介するよ」



お湯が沸騰したので火を弱めてパスタを入れた。


6分茹でだったので5分にタイマーをセットしてから先ほど切った肉を焼き始めた。


肉をフライパンで焼くいい音が響いてきて飯の時間であるということを音的に伝えられてきた。


どうやら中火で焼いていておそらく焼き目をつけるのであろう。


あれ?なんでこんな平和に料理見てんだろう…


そんな違和感を吹っ飛ばすかのようにいい感じに焦げた肉の入ったフライパンの中にパスタの茹で汁をちょっと入れる。


うおー一気に色が変わってなんか面白いな。


事前に肉には塩と胡椒がされていてもう美味しそうだなぁ。


ここでパスタに塩を入れてからさっき作ったソースを肉の方にぶち込んだ。


火を弱めてなんかいっぱいぐるぐる回しているところでちょうどパスタが茹で上がったようだ。


鍋の持ち手をタオルを中継して持っていつのまにか用意されていたざるに一気に流し込んだ。


めっちゃ湯気が上がってて熱そうだなぁとか思っていたらそのざるを持って湯切り、ソースにドーンしてしっかり混ぜてさらに盛り始めた。


綺麗に盛ってそこに胡椒と粉チーズをかけて完成のようだ!



「いつからここは料理系の小説に変わったんだ…」


「?」


「いやなんでもないよ。じゃあ食べようか」



今回はフォークが支給されて全員で席に着いた。



「「「いたーだきーます」」」


「小学生かお前らは」



さて温かい料理があるのであれば冷める前に食べるのが作法というもの!!!



「おお!想定よりも全然美味い。というか向こうで店で食べるより美味いぞ!」


「やったね。料理でも大都市を越えたか…」


「大都市どころか分野によっては第一支部超えているの本当にバクだと思う」


「まあこれが長年の経験ってものだよきっと」


「長く生きてもあなたレベルになる人間はいないと思うわよ…」



てか本当に美味いなこいつと料理人が合わさったらそれこそ並びそうなんだけど…


そういえばスマホを確認していなかったなぁ、まあまだ数日だし問題ないでしょ。


そう思って食べ終わった直後にスマホを開いてみると通知件数がエグいことになっていた。


おかしいなぁ、50件が500件に見えるけど気のせいかなぁ。


一応開いてみるとマジで500件きてんじゃん…あーでも第一支部から来てないからスルーでいいや。


そう思ってスマホをしまい食器を食洗機にぶち込んで席に戻った。



「何かあったのかしら?」


「いや?流石にまだ時間があんまり経ってないからね」


「ならいいわ。これからコーヒーを淹れるのだけれどもどうかしら?」


「ふっふっふ、相棒が淹れてくれるものを断るわけがないじゃないか」


「そう言ってもらえて嬉しいわ」



きた!絶対笑ってくれると思っていたからここでカメラを召喚だぁ!!!


いつもなぜブレないのかわからない謎技術を使用して完璧に笑顔を捉えてストレージ内部へと保存された。


おそらく気づかずに再びキッチンの方へと戻っていった。


てか待って後ろ姿もやっぱり最高すぎでしょ写真か、抱きつきか、答えはただ一つ…!


おもむろに基礎体を発動して音もなく相棒の背後にたどり着くとそのまま両腕をサイドから回して包囲網を完成させた。


そして一気に網のサイズを縮めていきよしきたゲットだぜ!



「キャッ!…びっくりしたわ」


「いつもやってくるから今度はこっちからだよ!」



やったぁ!相棒の顔がほんのりと赤くなった!やはりするのは慣れていてもされるのは慣れていないn…


その瞬間にどうやったかまじでわからなかったが相棒がこちら側に回転して向き合う形になってしまった。


ちょっと待って恥ずかしくて赤くなったんじゃないの!?あ、もしかして興奮とかそっち系ですか!?



「そういえば昨日言ってたわよね雪眼。いくらでも相手するから求めてくれって」



あ、終わったわ…


私がどんどん青ざめていく顔とは対照的にどんどん目のまえの相棒の顔が赤みを増してやばいちょっと待て逃げ出したいけど逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…


基礎体を利用してすり抜けようとしたのになんでこんなにガッチリホールドされ返されてんの!?


ちくしょうここでも動じずにカウンターを決められるなんてなんて人なんだなんて。



「さあ…熱い抱擁を交わそうじゃない♡」


「すみませんヘタレの私には刺激が強すぎます!!!」



ああもうダメだ幸せだけどそうじゃねぇ…


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