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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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斧を構えた三人の少女と異様な気配の少女の四人セット…通報間違いなしだな!

1ヶ月分…人数あんまりいないし電気化も進んでいるから50本ぐらいでいいかなぁ。



「伐採するならこれを持っていくといいぞ。くれぐれも折るなよ?」



そう言ってエンジニアは三人分の斧を渡してくれた。


これなんか持ち手がすごいな…何使ってんだろこれ。



「この持ち手の素材は何?」


「なんかいろいろ試作して出来上がった合金だ。そこそこの強度と剛性だと思うぞ」


「合金って…まじでなんでもやってんな…」



とりあえずオリジナルの金属が使用されている斧を持ってゲートに向かっていった。


そういえば雪梛はなんも言わなかったけど斧いらないのかなぁ。


素手で木を薙ぎ倒す雪梛を想像してみたけどよし容易に想像できるから問題ないな!


ゲートを操作して軽い浮遊感が私たちを包み込んだ。


もし地上側の出口の前に人がいたらビビるだろうなぁ。


斧を構えた三人の少女と異様な気配の少女の四人セット…通報間違いなしだな!



「確かにこんなのが乗ってたら自然と臨戦体勢に入るわね」


「入ってもすぐに逃げたくなるメンツだけどね」


「確かにこれと張り合うのはハードワークがすぎるわね」



さてそろそろ地上か、頑張って木を切るぞぉ。


ゲートが地上に到着して扉が開き始めた。


フラグ立ては完璧だ…さあこい!


もはやあれがいると思いながら斧を構えて景色が視界に入るのを待ち望んだ。



「…」


「…」


「…」


「…いないね」


「なんでだよお!!!」



ちくしょうあの王なんでいないんだよああーー!!!


すぐに近くの木に行くと思いっきり身体を捻ってから斧を繰り出した。



「何事ってうひゃ!?」


風を切りながら刃が進んでいき木を捉えていたのだがここでまさかの王が登場!?


顔に一瞬刃が触れた瞬間に反射が発動して身体を全力で逸らしたことにより頭蓋骨が粉砕されるのは防げたようだ。


どうせなら砕いてもよかったかなぁ。



「いいわけあるか!ったく…とんだ災難だよ」


「何しにきたの?忙しいんでしょ?」


「ああ、代理人立ててきたからもう仕事から当分解放された。やっと終わったわてこずらせやがって…」



殺意が湧くほどなんですね…


てかちょうどいいこれで役者は全員揃ったというわけか。



「あとで話があるから第一支部の方で先に待ってて欲しいわ。ここにいても暇でしょう?」


「じゃあそうするわ。お前らも仕事頑張れな」



そう言うと王はゲートに入っていき上空に登っていった。



「じゃあ待ちがいるから早くやるわよ」



全員で少し離れた場所に行ってから伐採を開始した。


バッタバッタと木を薙ぎ倒しているがこの斧いいな力の伝達効率がかなりだぞ!


しなりがあまりないので反動さえどうにかできればダイレクト的感覚で刃を入れ込んでいけるようだ。


あれ?雪梛が斧持っている?どゆこと?



「どっから持ってきたの?それか借りたの?」


「ご名答。禍雪が貸してくれたから今これで切ってる。素手だと断面図がどうしても綺麗じゃないからね」



あ、そう言う問題ですか…


結局今回の伐採の結果は雪梛が40本、雪が6本、私が3本、相棒が1本だった…やっぱりやばいなあいつ。



「なんで禍雪はこんなに切ってないのかしら?」


「あら、雪梛に斧渡したの忘れたのかしら?それに雪梛が私が其方の分まで切ろうと言ったから任せたのよ」


「それはいいんだけど早く運ばない?」


「じゃあいこうか」



と言うわけで雪、私、相棒、雪梛の順番に等間隔で並んでゲート付近までバケツリレーをしましょう。


流れは簡単で雪がぶん投げてその勢いを利用して私たちが楽をするというものだ。



「というかあなたたちだと投げられないんじゃないかしら?」


「まあまともな理由はそれよだねぇ」



流れるようにボンボン投げていきすぐにゲート付近に50本の運搬が終了した。


そしてゲートの大きさを変更して運搬サイズにしてから木を縦方向にどんどん入れていき収納した。


流石に一回で行くのは面倒すぎるから二回に分けげ行ったけどね。





「お疲れ様だな。と言うか速すぎないか?」


「そりゃあ雪梛がいるからね。この程度楽勝よ」



倉庫の方に木材を運搬し終えて今は大広場で王と話をしているわ。


ちなみに雪は今住民に加工方法を教えているらしいわ。



「気になってたんだがその子は誰だ?どの支部にもいないように思うんだが」


「そりゃあ私が魔王の裏人格だから」


「は?」



安定の反応をもらって結局また説明をすることになった。



「なるほど…つまり魔王は着痩せするタイプと言うわけか」


「なんでどいつもこいつも胸ばっかり気にしているんだ?」


「まあそれはいい。じゃあ本題をくれ」


「一ヶ月間雪梛に奥義を教えてもらうために鍛錬を積むの」


「そうか、よかったな」


「だからここの支部をほぼ完結式にしたしゲートの機能を停止してから行くの。よかったらどう?」


「おい支部が何個かなくなるってわかっているじゃないか。というかそれ大都市なくならないか?」


「だから王も一緒に来ないかって話。あ、ちなみに私たち第一支部からの連絡じゃないと戻ってこないから」


「じゃあちょっと時間くれ。一般人になれるよう手続きしてくる」



あら、案外キッパリ捨てるのね。


てっきり王のことだからなんだかんだ言っても残ると思ったのだけれども。


そんな私の思惑を突いてくるかのようにこちらをみてきた。



「確かにいい奴もいるが悪い奴が多すぎる。ここ最近の件で意欲が著しく落ちた」



ああ、それはなんとも…



「まあいいんじゃないの?仕事詰めって聞いてたしうちでゆっくりしていきな」


「よっしゃあ。初めての訪問だ」



すると立ち上がって王はゲートに向かって走っていった。


精神が崩壊する前に休暇が入手できてよかったわね、こうなってしまったら人はおしまいだになるところだったわよ。


私たちも立ちあがろうとしたら背後からエンジニアが近づいてきたようだ。



「ゲートの機能停止…話は聞かせてもらった」



なかなかに芝居がかった雰囲気でセリフを言ってきたので返事は相棒に任せるわ。



「じゃあよろしく」


「いやいやまてまてそこはどこから聞いていたんだとか言う場面じゃないのか!?」


「と言うか機能停止とかできるのかしら?このゲートは技術部製よ」


「大丈夫だ。問題ない」



もうダメそうなんだけど…


エンジニアについていってゲート付近に到着した。


まだ王が帰ってきていないのでとりあえず構造を確認するようだ。



「ほうほう…!」


「ま、まさかわかったと言うのか!」


「ああ…全っ然わからん」



まあこれは予想通りだったからいいわ。



「まじでどうなってんだこれ。反重力装置を落としてもどっかで復旧回路が組まれているし大元の電気供給を切ろうとしても風力発電と太陽光のものを既に貯蔵しているしいや待て基盤はそもそもどこにあるんだ」



頭を悩ませてエンジニアが唸っている…面白いわね。


おそらくこの光景は当分見ることができないであろう、多分技術部の技術がこいつと格段にずれてて構造理解が逆にできなくなっていると言うわけね。



「そんなに難しいの?ちょっと工具借りるね」



きました最強クラスの技術者。


既に外していた外装から問題ない部分…だと思う場所をどんどん外していくわね。


配線やらなんやらがいっぱい露出し始めて私たちにはよくわからない状態になっていた。



「あ!…」


「なに?何やらかしたのかしら?」


「はっはっは、大丈夫だよ!」



あ、誤魔化した。


多分そこそこのミスをしたのだろうけどまあいいだろう別に私や相棒が乗るわけじゃないもの。


その瞬間にゲートが起動して下から何かが上がってきた。


え?帰ってくるの早すぎない?



「やばいやばい…」



雪梛が顔色を変えてアワアワしている。



「この反重力装置の出力制限はどのようになっているの?」


「私の想定通りなら重力をそのまま返すから無制限だよ…あ」



まあそういう時もあるわよね…王はお疲れ様。


もうこちらに到着するというところで雪梛が飛び上がりゲートの直線上に入った。


既に手のひらを出しており準備は万端のようね。


そしていいタイミングで王が入ったゲートの内部が上に吹っ飛んでいった。


そこの制御装置を切ったのね…


そして構えていた雪梛が触れた瞬間に衝撃を解放して第一支部内部に撃ち落とした。



「きゃぁぁぁ!!!」



…あいつはいいわ、ていうか雪梛は落っこちるのかしら?


そう思っていたら胸からなんかとっかかりのある縄を出してこちらに投げてきた。


なるほど、支部の縁にある鉄製の骨組みに引っ掛けるつもりね。



「あ!その場所は」


「へ?」



引っかかった瞬間に砕けて雪梛が落っこちていった。



「なんでえぇぇ!?」



王はポカンとしているし雪は下敷きになりかけているしエンジニアが顔青くしているしこの子は理解が追いついていないし雪梛は落っこちていったし…どうなってんのよ…


ちなみに支部の住民は誰一人として困惑すらしていなかったようだ…


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