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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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ここだけ春が来たみたいになっているわね

目の前には見知らぬ少女、マジ誰だよこんな胸がでかいやつ知り合いにはいないぞ…



「其方ら隕石のせいで頭がいかれたんじゃないの?」


「もし外的要因があるならお前一択だわ!!!」



ちょっと待て一旦落ち着いて事象の整理をしようそうしよう。


まず魔王が上着を脱いだ、その時なんか変なこと言ってその瞬間にこの少女が現れた、ということは…!



「魔王が消えたというわけか…あいつはいいやつだった」


「いや確かに今は消えているけど死んではないからね?いい加減認めた方がいいよ?」


「じゃあどういうわけか説明願うわ。状況としては結構いい感じだし」



あまりの量にまだ吹雪いている桜が四人の少女を囲んでいる。


少女は飛んできた破片を一つキャッチして手のひらに乗せた。



「私の名前は雪梛。とは言っても作者とは関係ないからね?さて話を戻して私は魔王と名乗っているあいつの裏というか表というかの人格。一般的な言い回しを採用すれば二重人格ってやつだね。トリガーは知っての通り上着を脱ぐ…ではなくいつでも変われるよ。この状態が私の全力が出せる姿なんだけどもちろんかなりのデメリットもあるよ。一つ目がまずダメージをもらっている状態だと変われない。そして二つ目がダメージを肩代わりさせられるってこと。前者はいいとして後者はもうちょっと説明が必要かな。ダメージの肩代わりというのは間違った表現で理解してもらいやすくするためにそういう表現を使用した。正しく直すなら痛覚などの感覚が持ち主自体に回帰した際に発覚するダメージが多いってこと。さっき言った通り私は普段隠れている人格だよ。つまりこの肉体と精神面との完全的なリンクがされていない状態というわけ。要は上手い感じにペアリングができていないってこと。そのせいで力とかの制御はできるんだけど感覚的な部分がぶっ壊れているんだよね。だから戻った際にダメージ量で悶えるってわけ」



つまりこいつは別人格を精神内に保有していて素が強すぎるから出番が少なくてペアリングがうまくいっていないというわけか…


それにしても声高すぎじゃない?さっきまでカッコ良さそうな中性的ボイス発していたやつとは思えないんだけど…


ていうか横の雪が震えているんだけど…



「…い」


「へ?」


「可愛い!!!なんだこのロリ巨乳は!?」



は?



「なんで今までそっちを出さなかったのよ!もう最高ね抱きしめたいいやむしろ抱きしめさせたい!!!」


「ど、どうした其方…なんか息荒くない!?」



あー、雪梛お疲れ様。



にじりにじりとと近寄っていく雪に雪梛はたじろいでいた。


あまりに未知の恐怖を感じたのか雪梛が逃げようとした瞬間に雪が動き出した。


あいつ速っ!?ええ…


まさかの雪梛を先に捕まえて押し倒すような形で追い込んでしまった。



「ヒェ…」


「はっはっは、どこへ行こうというのかね」


「ちょ、ちょっと其方ら!助けれ助ける助けろ」


「下二段活用?」


「いや言っている場合じゃないだろ!」



案外余裕そうだし放置でもいいかな。


そろそろ散り切ってしまいそうな桜という花の花びらを写真に収めながら相棒と花見をしている。



「いいわね。今度は別の花も見ていたいわね」


「赤いものも見たいよねぇ」


「いやあああああああ!!!!」



発狂しているのでそちらの方をみるとなんか既視感がある光景だな…


いつだったっけ…ああ、山頂の時か!


前は助言をもらったしせっかくだからこちらも返そうか。



「ここだったら凍らないからいいよ」


「よしじゃあいくしかないだろ!!!」


「導火線に火をつけるなぁ!!!」



うおーなんかめっちゃ顔近づけているし放っておいたら服まで手にかけそうだなぁ。



「ここだけ春が来たみたいになっているわね」


「私たちの春も冬に訪れたからね」



隣合わせで座っているところでこれはやるしかないと思ったからなんとなくで手を重ねる。


片方では荒れているような現場なのにもう片方では穏やかな空気が流れている。


冬の中なのに暖かい風が終わりの桜を吹いていき場の平穏な空気を感じさせた。


ゆったりと落ちてきている桜が地面についたとききっと何かが動き出すだろう。



「秒速五センチメ⚪︎トル、花びらが落ちる速度」


「?」



あれ?このフレーズなんだろう?


そんな疑問を吹き飛ばすかのように叫び声が耳を突いた。



「I love setuna!!!!!」


「I hate yuki!!!!!!」


「ぐはああああ!!!!」



宣言撤回、平穏なんてなかったわ…


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