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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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久しぶりの血と臓器が見られる戦いだねぇ

「休み明け早々で悪いんだが仕事を頼む」



先日の大量死事件?から第一支部に帰ってきたのだがなんか待ち伏せされていたわね。



「あなたは暇なのかしら?ここにいるぐらいなら仕事をしないよ」


「あいにくこれが俺の仕事なんでな。ほら構成員の中にも戦闘メインじゃないやつがいるだろ?要はその枠にいるってだけだ」



その割にはそこそこ強そうなのだけれども気のせいかしら?


まあそこそこ優秀ならきっとこんなところにいないし何かわけがあるのだろう。


大広場の椅子に座っていて私たちも座るように促された。


昼前でほんのり温かみを感じる光が私たちを照らして場の空気を溶かしていく。



「では早速本題に入ろうか。新設されたゲートのことはもちろん知っているよな?あれを使用して基本的に商人が移動しているのだが中には地上を歩いていく者もいる。もちろんこうなることは予想済みだっただろう?絶対地上を歩いていく者もいるって。要はそいつらが襲われそうだから助けろって依頼だ。先日の事件的必然的事象のことから騎士団も警戒しておいそれと出せないんだよ。全くなんのための騎士団なんだよって思っちまうよな。場所は第二支部と第三支部のおおよそ中間地点。行ってもらえるか?」



途中気になる言葉が出てきたけれどもまあそれはいいわ。


てか騎士団の指示今回はあいつが出したのかしら?想定よりも思い切ったっことしてくるのね。


騎士団を戦場に出さないというのは信頼度を自ら低下させる行為かと思うが多分そうならないように王が私たちに依頼したと民衆に説明したのね。


あのやろう自分が一気に忙しくなったからって私たちに仕事おしつけやがって…



「その顔は了承と受け取ってもいいのかな?今にも俺が殺されそうなほどいい笑顔をしているぞ」


「まあ戦闘は嫌いじゃないからね。商人の保証はいつも通りできないからよろしく言っといて」


「わかった。あいつに直接報告しておこう」



あ、多分こいつも能力を王に買われて仕事押し付けられたパターンね。


同じような何かを一瞬だけ感じ取ってから私たちは立ち上がった。


先ほどまで吹いていた風が止んでしまって今はただ空間の温度がその場を絶対値的に占有している。



「また会おうな嬢ちゃんたち。世界に抗う異分子原子的存在たち」



変わった言い回しをする奴もいた者だ、言い得て妙というかなんというか…


返事はせずに振り返らずに手だけ振って私たちはさっき帰ってきたばっかりのゲートに向かった。


いつもの変わらない日々が休日というストッパーを侵食して破損させた隙間から一気に満たした。


概念的空間が埋め尽くされて液体か気体かわからない物質が外部に侵食し始めた。


ゲートに入って基盤操作を行い下降しながら装備品の確認をし始めた。






ゲートから降りた私たちは早速現場に向かい始めた。


特に急ぐ予定もないのでゆったり歩きながら相棒との会話をしていく。



「久しぶりの血と臓器が見られる戦いだねぇ。シーンを想像しているだけでも息が上がってくるよ」


「私もあなたのことを想像しているだけで息が上がってくるわ」


「ここで襲ってこないでね?第三者がいないから歯止めが効かなくなるからね?」



そんな会話を続けていると前方から悲鳴が聞こえてきた。


気配の数からしておそらく中級中域の群れをなすタイプの魔物であろう。


まあ地上を歩いているのだから死んでも仕方ないというわけでいいかしら。


既に商人のことなど頭になく脳内をこの子と欲望が支配していく。


たかぶってきた感情に身を任せて自然体を発動すると行動しながらナイフを抜いて配置を終えた。


四足歩行型の魔物の横腹に黒が吸い込まれていきいつもの感触が、トリガーが身体の感覚器官を支配した。


一気に精度が上昇してナイフを引き抜き次なる一手の準備を開始した。


噴き出てくる鮮血を視界の端で的確に捉えながら今度は前足にナイフを振るった。


気づかれることもないただただ感触を楽しむだけの純粋であり歪みきっているナイフが血管をぶちやぶり肉を切り裂いて骨に達した。


骨に触れた際の反動を利用してそのまま切り込んだ角度と同角度で回転運動を発生させてよろけている相手の脳天にナイフをぶち込んだ。


頭部を切り裂いて頭蓋骨と接触するとミシミシと音を立ててそこそこのヒビを入れ込めたようだ。


本当はもっと楽しみたいのだが数が多いので即座に首をかっ飛ばして血を少々浴びながら次なる標的の方へと向かう。


残り個体数は軽く二十体程度なのでまあ蹂躙可能であろう。


気分が良くなったところに更なる薬を投与されたがるかのようにナイフが、身体が、脳が求めている。


多分快楽物質に溺れた人間はこのような気持ちなのだろうと適当なことを思いながらナイフを振るう。


求めていた感触が手から伝わってくるたびに、相手の悲痛な顔がこちらの視界内に入ってくるたびにどんどんそれを求めて相手を切り裂いていく。


戦場にはいくつか臓器が落ちているのでどうやら相棒は早業をしながら殺しまくっているようだ。


血と体液で少々ばかりぬかるみかけている地面に気を遣いながら私も欲望全開にして次の標的に近づく。


おそらく残りの総数なら相棒が勝手に瞬殺してくれるだろうから私も楽しむわよ!


相手の目前へと立って拳を顔面に入れ込んだ。


骨が折れていく感触を感じながら自身の骨に響いてくる衝撃を受け流しつつ怯む距離を計算してナイフを振るった。


左前足を骨のところまで切り裂き新たなる血溜まりの作成を開始した。


即座にナイフを引き抜き今度は肩関節に突きを放った。


骨と骨の接合部まで肉と血管を切り裂いて破損覚悟でナイフを差し込みテコを使用した。


ヒビが入ると同時に骨が外れて相手の右前足の機能を不能にした。


即座にナイフを捨てホルスターからナイフを取り出し相手の背後にまわった。


背中から胃の位置を把握して胃の下部に穴が開くようにナイフで突いた。


抵抗する力が弱まっているようだがまだまだいけるようね。


ナイフを引き抜いた瞬間にこちらに噛みついてきたので見えた喉奥をナイフで再度突く。


淡い赤色の口の中が生命の美しい濃い赤色に変化を遂げてがっくりと倒れた。


仕上げと言わんばかりに身体を一瞬のみ捻って脳天目掛けてナイフを振り下ろした。


既にボロボロだった皮膚、肉、血管、骨、脳みそを混ぜ合わせて何度も見ているなんとも言えない液体を作成した。


そして背後を振り返ると相棒がこっちを見て赤黒い顔でにっこり笑った。



「お疲れちゃん。今日も楽しかったねぇ」


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