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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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我、堕天の王なり…なんてな

「前には変異上級上層、後ろには倒れた相棒、その相棒に大ダメージを追わされた雪…どうしてこうなったのかしら」






ゲートを降りた私たちは適当に上級生息地を目指して歩き始めたわ。


寒さによって木々から葉が落ち切っており地面には大量の葉っぱがその証として落ちていた。


結局私たちは戦いつづけないと生きられないのね…


もはや欲望の塊とかしているその行為に、生きるための定期接種が必要となってしまったその事象に。


既に私含め全員がナイフを無意識で構えており戦闘狂、嗜虐、流血至高が微量だが発動している。


気配が薄れたり感覚が強化されたりと既に上級ですら下層だと近寄らないレベルであろう。


なんか雪の息遣いが荒くなってきている気がするわね。


exボイス助かる。


とか変なこと言っているタイミングでくるのよね。


前方約二十メートル、速度はそこまで速くないといった感じできているわね。



「へっへっへ、狩りの時間だぁ。一狩り行こうぜ!」



この子が言い終わると同時にその姿が見えてきたわ。


おお…⚪︎ージャンじゃないか…



「おいおい激昂ラージャ⚪︎かよ、私エリアル大剣だからきついんだけど」


「ブレイブ双剣にスタイル変更すればいいんじゃないかしら?」


「いや、二本持ちしたら即終了するわよ?」



そんな会話をしていると何やらこちらにもぎ取った木を投げてきたようだ。



「流石に地面から岩は出てこないよな…」


「そろそろ著作権が危ないわよ?」


「創作物なのかよこの世界は…」



雪が踏み込みながらナイフを振るって大木を受け止めながら上に流した。


私たちを通り抜けてそのまま背後に吹っ飛んでいき別の木に当たって止まったようだ。



「ふゅー、流石は怪力娘だね!」


「そんな灼熱じゃないわよ」



雪が返すと同時に相棒は自然体で動き出し一気に接近して相手の胸部を突いた。


空気を斬るような鋭い月であったががナイフが鮮血の代わりに火花を散らした。


即座に反撃が襲いかかり自ら思いっきり後ろにすっ飛んでいきダメージを最小限に減らそうとってちょっと待ちなさいなんで回転しながらこっちにくるのかしら!?


やばい回避しようとか思ったけれども私の愛情が足を止めている!?


脳内では回避しろと指示が出ているのに脊髄がそれを許さない。


あ、またスーパースローが発動した。


脳のスペックが爆上がりして現実時間がものすごく遅くなった。


さあ、最善の一手を考えるのだ…!


現在私とこの子の距離は2m34cm7mm。


現在の進行速度から残された時間は42秒。


ああ…とりあえずこの子のご尊顔を見るのに30秒は使うわ!


じっくりと脳内と網膜に焼き付けてってやばい後5秒しかない!?


こうなってしまったら人はおしまいだとか言っている場合じゃないわよ足は動かないし脳は機能しないしってことは流れに身を任せるしかないってことね!


脱力して受け止める準備をしながら重心を後ろにずらしつつ衝撃の吸収を図る。


不意に世界の速度が速まった。


え?


この子がものすごい勢いで迫ってきてやばいこれは流石に予想外よ!?


肌と肌が接触した瞬間に受け取った衝撃を私の体に乗せながらどんどん飛んでいく。


よしこれで完璧って顔を止めなさいよ!!!


絶対わざとだろと思ってしまうほど相棒の顔が私の顔に接近してきて唇と唇が触れ合った。


私、こんなにダイナミックなキスは初めてしたわ…


爆速で吹っ飛びながら相棒とキス…いい…のか?


一方の相棒はなんかすごく赤くなっててアワアワしながらって舌を動かすんじゃない!?


もう完全に脳内がショートしているようだ。


相棒がナイフを観戦者に的確に投げて私たちは木にぶつかって一旦やばい動作が全て終了した。



「だ、大丈夫かしら?」


「いい人生だったぜ…」



真っ赤な顔のまま目も回してダウンしてしまったようだ。


ちくしょうじゃあ雪に丸投げするとしようかしら。



「後は任せたぜよ」


「は?」



なんか見事に腹部にナイフがブッ刺さっておりダウンしていた。



「立ち上がりなさいよ。あなたから丈夫さをとったら何が残るっていうのかしら」


「悪き心が残るわよ」


「やかましいわ」



え?本当に私一人で変異上級上層と戦うのかしら?


よし落ち着くために一度現状を声に出してみようか。



「前には変異上級上層、後ろには倒れた相棒、その相棒に大ダメージを追わされた雪…どうしてこうなったのかしら」



今回の変異は硬さのようだ。


さっきのを見た感じナイフが刺さらないし相手はラージャ⚪︎だしイビルジョ⚪︎とか追加されたら死ぬわよ?


とりあえず接近してきているので脱力して重心位置を整えた。


左半身で巨体から繰り出された莫大なるエネルギーを受け取った瞬間にコマのように高速回転をして蹴りを放った。


自然体によって制御された蹴りが凄まじい勢いで背中を襲いまるで鉄の塊を蹴っ飛ばしたかのような音が鳴った。


それだけの威力を出してようやく吹っ飛ばせたようで少し時間が稼げたわね。


急いで雪の元に向かうわよ…



「禍雪さん、何をしていらっしゃるのかしら?」


「てめぇで欲望を満たすんだよぉ!!!」



蹴っ飛ばしてから即座にナイフを一本投げて雪の左腕を貫いた。


その瞬間に感情が急激に昂って基礎体が発動された。


てかあいつ余裕あんだろ…


そう思いつつも迫ってきていた相手の背後を瞬時にとって拳を当てた。


その瞬間に体重全てを乗せた超ショート超高速ブローが発生した。


先ほどのエネルギー吸収よりも圧倒的に瞬間的パワーを記録して肉を経由して骨にヒビをいれた。


微妙ながら拳がめり込む感覚があり相手にダメージを与えたことによりさらに基礎体の精度が上昇。


しかし痛覚がイカれているのかよろけることなく反撃をはなってきたようだ。


腹部に思いっきり相手の足がめり込んで一瞬だけ意識が飛んだ。


気づいた時には大木三本貫いて地面に倒れていた。



「流石にこのクラスはきつわね…」



くそう、不運に不運が重なったようだ。


九割型こちらの自爆で壊滅寸前まで持っていかれたようだ。


見ると雪が起き上がって戦っているらしい。


ふざけんな動けんなら共闘しろや!


すぐに起き上がって雪の方に移動するがいかんせんもらっているダメージがデカすぎる。


相棒は起き上がらないしこれはちょっとピンチか?


ちくしょう最終手段だ…


デバイスを取り出し高速で操作をしてあれに連絡を入れた。


所要時間は20秒、耐久して見せようじゃない!


ナイフを二本持ちにして体を低くしてバネのように射出した。


基礎体が使用できなくなったので自然体に切り替え雪に迫っていた左前足を防いだ。



「あら寝ていなくてよかったのかしら?」


「それはこっちのセリフよ。19秒耐久よろしく」


「ああ、そういうことね」



隣り合わせで構えて相手を見据えた。



「足ひっぱらないでよ」


「ぬかせ、タフさは異次元なのよ」


「そこは信頼しているわ」


「そこ以外も信頼して?」



会話をしながらナイフと拳の対話をして攻撃を耐え始めた。


受け流し、エネルギー吸収、さまざまな技を組み合わせてただひたすらに耐久する。



「5…」



その瞬間に気配を感じ取った。



「我、堕天の王なり…なんてな」



突如相手の前に出現してナイフを突くとみるみる進んでいった。


そしてナイフを引き抜く瞬間すら見えずに既に背後を切っていた。


最後に脳天を貫いて激昂⚪︎ージャンは討伐完了だ。



「珍しいな。まあ硬化変異個体は特段の難易度上昇率を持っているから仕方がないか」


「やっぱり極限化はきついわね」


「おや?雪眼が倒れているなんて珍しいな」


「それはさっき事故ってキスして気絶しただけよ」


「戦闘中にまた面白いことをしているな。まあなにはともあれ間に合ってよかったぞ」



危ねぇ、私たちの物語はこれにて終了になるとこだったわ。


世界最強のチートキャラを召喚することで人生継続可能になったようだ。



「硬化個体の対処法とか良い案ないのかしら?」


「あやつらは肉体が硬化状態にある。だからエネルギー伝達効率がすさまじくいいんだ。変形をしない分すべて載せられるからな。つまりカウンター系統の技で対処するのがいいだろう。エネルギー吸収から蹴りをするもよし。それか破損覚悟で点で体重をのせた突きをはなってもよしだな」


「やっぱりそれしかないのね。次回からの鍛錬に入れておくわ」


「また行き詰まったりしたら言ってくれ。アドバイスならいくらでもくれてやろうぞ」


「…ん?あれ!なんで私気絶してた!?」



どうやら起きてきたようね。


戦闘の主軸が戦闘終了後に起き上がってきたようだ。


相棒がこちらを見てこっちに来ようとした瞬間に思い出したのか知らないが顔が真っ赤になっていた。



「あなた…本当に耐性ないのね…」


「いや仕方ないでしょ!?最高にかっこよくて可愛い女とキスしたんだよ!?人生最高のパートナーとあんなことしてこうならないほうが珍しいかと思うんだけど」


「まあ、私の場合は感情が八割型死んでいるもの。あなたを想うばかり自身の感情値を廃棄場に申請して破棄してしまうなんて勿体無いことしたわ」


「ちゃんと申請してから破棄したんだ…」



まああなたを愛する歪んで知恵の輪のように絡まった感情は残っているから十分よ!



「あれ?其方らようやく告白したのか?おめでとうだな」


「そういえば魔王には言ってなかったね。私たち、付き合い始めました///」



ギュ



「学生カップルか其方らは…」


「さあもっと抱きついてきなさい!」


「やったぜ⭐︎」


「なんだこの空間は…」



すごいわね、あの雪が呆れたわよ。


ちょっと団欒して魔王は自宅へと帰っていった。


なんかこの感じだと第一支部に定属しそうで怖いな…


戦場の空気が冷え始め再び平常に戻っていき温かさを上空に放出し始めた。


血の匂いが抜けていき第一支部に帰還していく三人の少女を足音と空気が追いかけていった。


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