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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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美少女二人を眺められるこの視点…that’s a great view!

翌朝、相棒より早く起きた私は寝ている相棒を見た。


昨日の出来事の影響で自身の感情を隠さなくていいようになったからなのかいつもよりも可愛らしく感じた。



「随分早い起床ね。good morning」



隣にはいつのまにか接近していた雪がいた。


現在時刻は午前四時、普段の私たちからしたらかなり遅めの起床だ。



「案外習慣っていうのは当てにならないわね。二時間の寝坊よ」


「まあ寝れたしいいんじゃないかしら?」



このまま相棒を眺めていたいがとりあえずこいつを連れて台所に移動をして朝食の準備をした。



「何かいいやつはないかしら?肉とパンと卵とそこそこには揃っているけれども」


「そうね…じゃあ肉サンドでいいじゃないかしら?もしよかったら私が作るわよ?」


「じゃあお願いするわね。そしたら私はコーヒーでも淹れておくわ」


「thank you♪」



肉サンドってことはパンで挟むんだろうけどパンが足りなくないかしら?


まあ気にしても仕方がないので隣で肉を切ったりしている雪を横目にお湯を沸かして豆を挽き始めた。


豆が削れていくたびにいい香りが漂って朝を知らせてくれている。


ちなみに今雪が切っている肉は前の配送をお願いしていた肉だ。


特大魔物の肉に関しては買い取り屋の方で保管してもらっている。


あのレベルの肉は滅多に取れないため買い取り価格はこちらの言い値になるのだがゲートの整備なり何なりで今回は忙しいだろうから上級程度の金額を大都市に要求を出すつもりよ。


そんなことを考えていたら相棒が起きてきたようだ。



「おはよー。寝坊してちょっとテンション落ちたぁ」


「今朝食の準備中よ」


「おっけぇ」



沸騰寸前のお湯を眺めていると相棒が背後から抱きついてきた。



「うっへっへ、最高の布団だぜ」


「流石に寝ないわよね?」


「朝からべったりね。美少女二人を眺められるこの視点…that’s a great view!」



まるで山頂の絶景を撮るかのようにパシャパシャ写真を撮り始めた。


朝から賑やかな空間が形成されていよいよ休暇の始まりという描写がなされた。


沸いたお湯を挽いた豆を湿らす程度にかけてその状態で一分半程蒸らす。


その間に雪の料理が完成を迎えるようだ。


肉サンドということで六枚に切られた肉、三枚の焼かれた食パン並べられた皿。


つまり肉でパンを挟まねばならないというわけですね。


メガトンな構文でフラグが立ったが見た目は結構うまそうね。


丁度皿に乗せ終わったタイミングでお湯を粉が並行になるようにぐるりと回しながら注ぎ始める。


透明な水滴が黒と茶色の中間のようなカラーリングに変化して下部からではじめてきた。


浸透スピードが上昇して眺めているとそこまで時間がかからずに容器が満杯になった。


容器部分をコップと交換して最後まで取りながらも別のコップを三つ用意して皿の隣に配備した。



「あ!肉の油で間に挟んだパンが…」



ここでへし折らずに回収してくれるのが雪の素晴らしい精神力。


旨みが浸透してはいるのだがいかんせんヘニャヘニャになってしまってパンというよりは卵のような状態になってる。



「ではお手を拝借〜」


「いや始まりに終わりの挨拶はaggressiveすぎないかしら」


「いただきまーす」



全員自前のナイフを使用して肉とパンだった何かを切って口に運ぶ。


いつもの味付けと似ている塩と胡椒の二種の神器を使用しているため最高に美味い。


仕込んでいたのか知らないが塩の味はもちろん胡椒の味も肉にしっかりついており更に旨みが引き立てられている。


噛むたびに出てくる肉汁が口の中を支配して舌という媒体から脳内に信号が多量に送られていく。


そしてそんな暴走状態をおさめるかのようにコーヒーという新しい刺激を内部に取り込む。


油やパンやらが全て混ざり合い飲み込まれた瞬間にカフェインによる苦味成分とすっきりとした味わいが抜けていく。



「ふう…うまい、うますぎる!」


「やっぱりこの組み合わせは外せないわね。冷えた水や炭酸水でもいいけれども」


「くそう、やっぱりパンを挟むのではなくパンで挟むべきだったか。それかパンがない肉という単体物質の実力を信じてストレートにいくべきか…」


「意地でも米という選択肢はないんだねぇ。まあそれをやるなら夕飯がベストな気がするけど」



ここ最近はあまりなかった平和的、温和的雰囲気が空間を満たして人口の光がそんな少女たちを照らしている。


暗がりの世界に徐々に明かりが灯り始めてぼちぼち起きてくる人間が出てきたようだ。


一日の始まりが人と世界と時間に作られた昨日とは一風変わった感覚的な風が吹き込んできた。


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