ぷはっ…これからも私を愛してくれる?
雪と私が一体ずつ獣を殺したけどあとは来なかったなぁ。
既に第一支部の拠点に帰還していて現在は部屋の中にいる。
向こうで買ってきたナイフをクローゼットの中にしまい部屋の電気をつけた。
現在時刻は日没を過ぎておりもう真っ暗と言って差し支えないような状況であった。
普段は電気つけられないから単純に忘れちゃったてたね。
久しぶりにつけたがしっかり機能して人工的な光が空間を満たした。
「今夜は冷えるね。ココアでも淹れようか」
「いいわね。greatなビジュアルになるわよ」
そこはビジュアルの部分をネイティブにすべきでは?
まあ野暮なツッコミはしないのでお湯を沸かし始めた。
明かりを取り戻した空間が一つの熱源を起点に色合いを深めて心地の良い雰囲気を演出した。
「そういえばあなたはビックモンスターと対話した後何していたのかしら?音沙汰ないから死んだのかと思ったわよ」
「私が死ねるわけないでしょうが。そりゃもうバトルジャンキーとして強敵と戦いまくってきたよ。最近はなんか変なやつが変なところにいるし変異個体が増えていたものね。super excitingな日常よ!」
急所にシュートでもしているのか己は…
「その変な現象が人々の間で異常傾向と言われているわよ。ていうか知らないってことはあなた大都市含め全ての支部に行かなかったのかしら?」
「いや第一支部に3回ぐらいきたわよ?あなたたちがあまりにも仕事をし過ぎてタイミングがわからなかったのよ。それでこの前大型が消えたからこれはきたでしょとか思って王の家に侵入して待機していようと思ってたらきたってわけよ」
つまりあそこで合わなかったら王とコンタクトをとってこちらと接触をするつもりだったのだろう。
この感じだと基礎体に追いついていけるようになったのは最近だな?
気づいたらお湯が沸いていたらしい。
ヤカンの蓋がカタカタと揺れていてやばいすごい熱い感がでている。
即座に火を止めて牛丼屋みたいなフレーズが使用されたヤカンを静めた。
「コップをおくれ」
「ここに」
「なぜはせさんじてきたのかはわからないけど流石の手際」
砂糖と粉末が入っており準備は万端のようだ。
おかしいな、一瞬前まで卓上には何もなかった気がするが…
そんな疑問を捨て去ってお湯を注いで近況を会話するのにちょうどいい雰囲気が提供された。
スプーンでかき混ぜでそれぞれの席の前に置いて全員一口飲む。
飲んでいる間、しばしの静寂が訪れたが暖かさによって紛らわされて雪が口を開いた。
「あなたたちこそなんであんなに仕事がきていたのかしら?異常傾向を加味しても過剰と言わざるおえないような仕事量を受けていたと思うのだけれども」
「雪がどっか行ってから色々あったんだよ。と言うか見たでしょあの大都市を。雪が出かける前までは王がこっちに回ってくる仕事の量を調整していたんだけど大都市だったりここ以外の他支部だったりの発展のため忙しかったんだよ。ようやく二週間後に完成されると言われているゲートが現状最終の仕事になる。つまりここからは今まで通り王が調整してくれるしなんなら地上を歩く人が減るだろうから母数が減って楽になると思うよ」
「なるほど…でもどうかしらね。ゲートは使用料が掛かるけど地上は無料なのよね?まあ命という代金がかかっているけれども。今まで無料で移動していたから地上を通る可能性があるわよ?それに商人のゲート使用料は重めっていう話らしいから尚更あるわね。今までの仕事って基本的に商人絡みだったじゃない」
「つまり仕事量が変わらないという予想かしら?それともゲートの存在意味がなくなるということかしら?」
「両方。まあ料金の宛先はおそらく実際の使用率に応じて変更されると思うわよってこんなくだらない話じゃなくて二人の戦い!もっと言うなれば禍雪!あなたのことを聞きたいわ!」
「ごめんなさい。私、心に決めた人がいるので…」
「どういう流れからそういう判定になった!?てかあなたたちが相思相愛なのは知っているわよ。たたk」
「!?」
「!?」
完全に油断していた。
最近のこの世界の住人はどうやら頭のネジがなくなっているらしい。
すんでのところで頭を机に叩きつけなかったが顔が急速に赤くなった。
なんで王も雪もそんなに当たり前のことのようにいうの!?意識しちゃうからやめろって念じているでしょうが!
しかし思いは口にしなければ伝わらないようだ。
二重の意味で刺さったこの言葉が脳内でぐるぐる回ってあーやばい頭回らなくなってきた。
この状況下であまり喋りたくない。
というのも私には前に星が瞬く夜にやらかしをしているからな!
横目で相棒を見るとちょっと赤くなっている程度のようだ。
あ、目が合った。
流石は相棒と言ったところだろうか私がコンマゼロイチ程度しか見ていないのに的確に合わせてきた素晴らしいってそうじゃない!
こ、これはもうやるしかないの…か?
ずっとやってこなかった告白とかいう青春の一ページ的なものを書き連ねるしかないというのか?
さっきの夜間みたいに沸騰している頭だがまだ冷静さが保たれているぞ!
現在は目の前に雪がいる状態だ。
まあこいつが元凶なんだが、てかこいつニタニタ笑ってんなぁ花咲かせて摘出まで終わらせてやろうかホントに…
ちょっと頭の熱が低下して冷静さをひとつまみ取り戻したこれはいけるいくしかない!
隣に座っている相棒の方に椅子を巧みに動かして椅子ごと向いた!
ズドン!と思ったよりも大きな音が鳴って相棒がびっくりしながらこっちを見てきた。
やばい注視されるとめちゃめちゃ緊張してきた!!!
心拍数が爆上がりをして手汗が止まらなくなったがここで決めねば流血至高者が廃る!
緊迫した空気が先ほどまでの和やかな空気を破壊してなぜか一発触発的な雰囲気が流れ始めた。
不穏なBGMが脳内で流れているが問題ない大丈夫だ今までの相棒の反応的にOK確定みたいなものだろう!?
「あ、ああ、あの、禍雪さん!?」
「な、何かしら?」
困惑の雰囲気が流れているが気にしている場合じゃない私が始めた物語にピリオドと段落をつけるんだ!!!!
「戦っている姿、かっこよさの間に垣間見える可愛さ、狂気に飲まれながらも一つの芯通った感情、あげていったらキリがないそんな魅力にあふれたあなたが好きなの。流血事象に匹敵するレベルであなたが好きなの。好きで好きでたまらなくてあなたの存在がないと私はもう生きていけない。まるで呼吸をしないと生存できないかのようにあなたの存在が、相棒の存在が、禍雪の存在が私という人間を形成するための物質の一つになっているの」
話し始めたら止まらなくなり用意しておいたセリフのように思いがすらすらと風のように流れてきた。
「私もよ。愛して愛してやまないあなた…雪眼」
二人の少女の顔が徐々に歪んでいき液体が顔に付着し始めた。
互いに自身に自信ががなかったためか認められることにより安堵と感情と愛と壊れたものがあふれてきたようだ。
椅子から立ち上がって二人で抱き付き合い互いの体温を共有する。
熱湯よりも熱く絶対零度よりも冷たい二人の身体と感情が混ざり合い常温となってココアで温まっている。
混ざり合ってキスをして互いの気持ちを確かめ合い始めた。
確信へと変わりゆくこの時がいつまでも続けばいいと思うほど心地がいい何かが流れていた。
「ぷはっ…これからも私を愛してくれる?」
「もちろんよ。あなた以外ありえないわ。赤い感情と深淵が混ざり合って異常反応を起こした際に私たちは終焉を迎えられるかしら?」
「異常反応先の物質がオーバーフロー現象を引き起こして一時的な終了を迎えて新たなる始まりへと変容するだろうね」
涙の跡がついているがもうそんなことはどうでもいい。
今日は最高な日に、これからの始まりの日になったなぁ。
二人の少女が最高の満面の笑みで感情と思いの言語を交わしあいこの日は終了した。
ちなみに雪はひたすらにニコニコしながら二人を見ていた




