よし、せっかくだから静脈で縛って帰ろう。
「くらえぇ!全力パンチだぁ!!!」
反射と力の流れ制御を少し混ぜて私の拳が腹を穿つ!
接触の瞬間に発生した反作用を体内でベクトル変換してもう一撃だぁ!
あ、やばいこれむずいです痛い痛い痛い!!!
内部から莫大なダメージを負いながら二撃目を同一地点に当ててやったぜ…
既に不自然にへこんでいた腹が更なる高出力によって第一層、二層を突破、結果として大腸小腸肝臓腎臓心臓肺大動脈大静脈動脈静脈血管血液の発見に成功いたしました。
過去最大級の漢字の連続で困惑を招きながらナイフで肉の解体を…やるか!
いつのまにか戻されていた心臓の影響で欲望が普段通りに戻ったからね!
まずは臓器の摘出からやっていくよん。
残しておくと面倒だから先にやってしまうわけだよ。
とはいえ今回はほとんどないんだけどね。
首を落として四肢を落とす。
胴を独立させたら先程潰した臓器を取るために腹を開くよん。
ナイフを入れて腹部の肉をトリミングしてご開帳という感じ。
先程の二連撃で既に配置がぐちゃぐちゃな臓物を体外にパッパ投げまくる。
自分ですら見えない秘めた部分を外界に露出させるのは恥ずかしいものかね?
まあこいつにそういう概念ないだろうけど。
よし、臓器を取ったから皮でも剥ぐとしようか。
とっかかりを見つけて、引っ張りながらナイフを間に入れていくぅ!
プチプチ鳴りながらどんどん剥がれていくぞ。
そうして全面的な皮剥ぎを終えたのでピンク色が混ざった肉と骨を分離しよう。
まるで魚を食べるかのように骨だけ残して残りは切り取ります。
隙間にある肉は取りづらいんだけどね。
特に顔部分は脳みそと骨が大半だからなぁ、あら汁にでもする?
内容物は砕いた頭蓋骨、タン、歯茎、脳みそに目玉、隠し味に血を少々入れて混ぜればいいか。
でも食べづらそう、目玉とか飴玉ぐらいには硬いんじゃないかな?
がって噛んだら中から成分出てくるし案外いいアクセントになるかもしれない。
よし、これらはキープして今度料理にしよう。
一応持ってきていたジップロックがここで役に立つというわけよ。
技術部製の保冷剤を入れて腐らないようにちょっとだけ気を使いながら詰めていく。
続きまして骨をいくつか割って持って帰るとしよう。
これで出汁を取ったらどうなるのかというわけよ。
ナイフと石を利用して叩き割り…どうやって持って帰ろうか。
バラで持って帰るのは少々しんどいから何か結ぶものでもあれば…!
よし、せっかくだから静脈で縛って帰ろう。
こうすることによって環境破壊もせずにまとめ上げて帰れるという寸法よ。
肉を少しとその他材料を回収してから自宅に向かう。
のこった肉の処理は安心してくれすでに手配してある。
大都市がかなり崩壊したから食料基盤に亀裂が入っています。
だから、魔物の肉が必要だったんですね。
久々のメガトンを詠唱しながら炎天下の中を帰ります。
いやぁ、暑い。
もはや汗が止まらないよ。
私の汗と魔物の体液が混ざり合って不愉快極まりないがそれも帰宅までの辛抱。
もはやあたぼうと言ってもいいかもしれない知らんけど。
そういえばこの世界は木々が少しだけ緑だなぁ。
少しだけ彩りが追加されたようだ、まあ緑が少ないとビタミンが少なくなってしまうからね。
そうして歩くこと二十分、ようやく街が見えてきた。
辺りもかなり暗くなっているためそれなりに街灯が主張をし始めている。
だが全てが鬱陶しさを出してこない、逆に安心や安定をもたらすだろう知らんけど。
久しぶりの一人バトル、本日は大変満足いたしました。
「満月か」
まるで今日の私の満足感を表すかのように月は満ちている。
今日という時間も残すところわずかというわけか。
二十四時間という制約も終わるという感じか…まあやる気あるなら一日が何時間にでも変化させられるけど。
あれ?こんなに変な言い回しするタイプだったっけ?
まあ複数タイプ持ちということで。
十人十色というぐらいだし私一人で八色ぐらい貰ってもいいだろう。
そしたら九人二色になるというわけか。
どことなく社会を感じさせてくれるが言及はやめておこう。
触らぬ人に祟りあれだからね!
「それだと祟られるわよ?」
「たった〜らたったら♪」
「居住地バレるわよ?」
「元居住地、移転先、知識の3点セットを考慮してね」
ネットリテラシー大切だからね!
「大切なの?一次ソース元を教えなさい」
「そのままの相棒でいてくれ」
荷物を軽く渡して隣り合わせで歩く。
ジップロックの中身を見た相棒が一瞬顔を背けたのはなぜだろうか…




