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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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コップには赤い液体、そして隠している左腕…なるほどそう来たか

大量に来ていた作者が帰宅し、ようやくゆっくりできる時間が来た。


特に置き土産を残されたわけでも…無いわよね?


まあ、そこは定かではないがとりあえず視覚、知覚可能な異変は無いわね。



「近々変なことでも起きるのかなぁ」


「流石に無いんじゃないかしら?」


「異世界に飛ばされて生き返りを経験しているのだからもう変なことしか起きてないわよ」


「そういうことじゃない。下手したらそれ超えるんじゃないかって話」


「想像もつかないわねはっはっは」



流石は楽観論で行動してそうな雪ね気楽さが違うわ。


あいにく不測な事態を好めない私は対策を取りたくなってしまうもの。



「とりあえず疲れたからシャワー浴びるわ。お先失礼〜」


「へいらっしゃい」


「なんで?」



引き戸を閉めて雪が消えていった…


なんかホラゲみたいね悲鳴が聞こえたりしないかしらはっはっは。



「雪が悲鳴とか面白すぎでしょ」


「大爆笑不可避よ」


「さて、飲み物でも入れようか。お嬢さん、ご注文は?」


「あなたの温かな思いを」


「かしこまりました。少々お待ちください」



ん?なんかキッチンに下がっていったわ。


一体何が出てくるというのかしらてか承るなら店員さんの心を注文すればよかったわ。


例えそれで心臓が差し出されても私は満面の笑みで受け取るわ!


お、なんかニコニコして戻ってきたわね。



「お待たせいたしました、ご注文の品です」


「ありがとうございます」



コップには赤い液体、そして隠している左腕…なるほどそう来たか。


小さめのコップとはいえよくこの量の血を注いだわね、その心意気しかと受け取った!!!



「さて、芝居はこれぐr」


「いただくわ!」


「へ!?」



コップを手に取り本人の目の前でこれを飲んでいく。


何だか一体感みたいな何かを感じるわ…


水を飲む時のように特別口の中で混ぜたりもせず喉を通して体内に入れる。


悪くないわね、いい、わ…?


突然視界が暗くなる、どうしたのかしら私。


いやこの子の血液を目の前で飲んでいる時点でどうにかしているのだけれど。



「か、禍雪。恥ずかしいんだけど…」



顔を真っ赤にして人差し指を合わせているとか普段だったら気絶レベルだけれど今は耐えてるわね。



「あれ?相棒?」



返事しなければ、えーと、あら?


何故だろう、思考がまわらない。



「ふぅ〜!超、exciting!」


「雪、ちょうどいいところに」


「あら、禍雪の様子が…」


「進化しないわよ?」


「あ、返事した。大丈夫?」


「ええ、心配かけたわね」


「何してたのかしら?」


「相棒に血を提供したらおかしくなった」


「…え?」


「いや、え?っていわれても」


「あなたがおかしいのでは?(迷推理)」


「残念だったなぁ。これが日常だ」


「非日常よ」


「じゃ、私はシャワーいくわ。あなたも来るかしら?」


「遠慮させていただきます」


「まあまあ、遠慮なく」


「いえいえ、お気遣いなく」


「あーあ、ヘタレに戻ったわね」


「やかましい!ほらいったいった」



断られてしまったわ、これは反省点にして次回別のアプローチを取らなければ、そうそれはまるで詰将棋のごとく。


部屋によって服を回収してからシャワーに向かう。


にしてもなんだったのかしらねさっきのは。


場の流れで冗談みたく流してしまったけれど。


過去のものと合わせるならば色彩が抜けるような感覚だった。


だけど表現が難しいわね…三人称でもなく感情の喪失でもなく…


服と一緒に不安要素も脱げたらいいわね。


でもまた着るはめになるから意味ないか。




「頭は大丈夫かしら?」


「なんでだよ、てか別に今回が初じゃないからね?」


「ああ、メンヘラの十八番をやったのね」


「水筒や食事に血液と唾液混ぜるぐらいなもんだけど」


「重症よ」


「両思いで付き合ってる関係性の今なら肉も入れたいなぁ。肉体を構成する物質に内部から私を取り込んでほしい…はは」


「怖いこの小娘」



考えるだけでハイライトが消えます。


瞳の色が深くなり、髪の色も相まって異常者扱い待ったなしだね。


だが相棒からの拒否がなければ私は突き進むまでなのだよ!!!


未知なる領域に足を踏み込まなければ更なる深い愛は見つけられないということ。


自身の許容レベルはどこまでか、無論私は無茶苦茶にされてもしても斬られてもいいしなんなら目をくり抜いて自分のを一つ渡したい。


そして作者権限で目玉を完全に移植して…すごいぞこれは世紀の大発見だなんてこれに早く気付けなかったんだ!



「絶対目だけじゃ収まらないわよ?」


「確かに、てか作者権限あるから心臓取り替たい!禍雪の心臓によって私の血液を体内に循環させたいです!」


「脳に作用する薬あったかしら…」


「あほに付ける薬はないよ?」


「これは朝月経由で雪梛を呼んで記憶改竄を行うしかないわね」


「でも雪梛もグロ系好きだし香澄大好きって感じだから案外肯定的な動きしてくれるんじゃない?」


「常人枠は私だけね」


「その耐久値で常人はむりでしょ」



さて、デバイスを取り出して始めるとしようか。


うきうき気分で起動してメモ帳を、ん?


なんかメッセージが来ているようだ。


何故か開いて中身を確認すると



「あんまり変なことすると何起こるか分からんかやきーつけな」



てんちょうからきていたようだ、なんか怖いな。



「手厚いサポーター、全破壊雪梛の登場だよ。V」


「挨拶がちょっと古くないかしら?」


「そんなことないよ。さて丁度禍雪が出てくるころだろうし準備を開始しよう」



なんでこの雪梛も相棒の帰還タイミングを把握しているのだろうか。


とはいえ協力的なのでそのにはつっこまないでおこうそうしよう。



「上がったわ、あら珍しいわね」


「そう?この前会ったばかりじゃん」


「あれはひどかったわよ。雪梛と雪梛と雪梛がいる状態とか」


「何かしらその素晴らしい空間は!?」


「そうだったこいつ雪梛大好きなんだった」


「叶わない思いほど虚無を感じられるものは少ないよね」


「それで別にいいわ!夢ぐらい見させておくれ」


「いいよ。よい夢を」


「待ちなさい永眠させようとしないでちょうだい」



小説なんだから三角関係になっても不思議じゃないのに絶対ならなそう。


てか本当に臓器の移植を開始するの?



「茶番はおしまいだよ。じゃあ始めようか」

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