↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

133/150

左腕がログインしました

現場に到着した、応答を求むオーバー。


オーバーだドーズ。


さて薬物乱用のことをなんでか言いながら現場にようやく到着した。



「ひるむな!街が背後にあるんだぞ!」



はぇー、久しぶりにそんなまともっぽいセリフを聞いたよ。


騎士団と思われる人間たちが頑張って魔物と交戦しているのが視界内部のあちこちで確認されているね。



「きたぞー」


「え!?」



そりゃびっくりするだろうね。


自分の街の長と騎士団長、そして無所属ながらの世界最高戦力が一斉にここにきているんだから。


あたらめて言葉にしてみるとそれこそ小説みたいな展開だねぇ。


ピンチのところにヒーロー襲来、絶対絶命がチャンスに転じた!みたいな?


まあそんな鮮やかすぎる世界に興味はないんだけどね。



「お前らはとりあえず下がっとけ。相手の数は」


「20程度です。では入り口付近の警備に全人員を当てさせてよろしいでしょうか?」


「ああ、問題ない。じゃ、あとでな」



さて、要約戦闘開始といったところか。


現状の私自身がどれほど実力を発揮できるのかは少々未知数であるがその辺は相棒がカバーしてくれるだろう。


これまでの戦いを支え続けているナイフを手に取り付近の魔物に接近する。


いつもなら背後を取って背中を切り裂き命のハイジャックを行うのだが予想通り気づかれたようだ。



「よっ」



身体を捩りながら足を上げ始めて準備を終えておくよん。


飛び込みタックル、いただいていくぅ。


腹部に足の先端を当ててそこから相手の体重を捩りに加え力を増やす。


持ってくれよ軸足!解放だぁ!!!


全エネルギーを一気に開放してはたから見れば蹴り飛ばしたかのようにこいつを吹っ飛ばす。


投げナイフの追撃は行わずに二方向から来るこいつらの対処を頑張るとしようか。


前、左、上、やべ。


二文字で語感による心地よさに任せて回避していたら回避不可になっちゃっちゃ。



「渡さないわよ」


「サンキュー」



飛び込んできた相棒が颯爽と私を回収しつつ調整してから投げ飛ばしてくれた。



「どんな感じかしら?」


「ちょっと適応率が悪すぎるかな。エスコートをお願いしたい」


「もちろんいいわよ。しっかりついてきなさい」



流石は相棒だ。


横並びになって迫る魔物を演出へと変化させようではないか。


三人称へと意識を疑似的かな?飛ばしておいて行動開始だ。


流れるように急所にナイフを向けて攻撃が迫る中迷いなく腕を進める。


喉もーらい。


口の中に漆黒が侵食をはじめ私の内側から欲望が…やっぱ出ないな。


だがなんとなくいつもの流れというかでそのままナイフをえぐり喉奥の柔らかい肉を削っていく。


サイドから一体来ているがそこは欲望を開放している相棒が足を切り裂いて防いだようだ。


特段の高ぶりを感じることなくナイフと血を引き抜いて心臓がある部分に突き刺し終了。


なんでだろうね。


この最重要臓器を貫く瞬間の感触、そこに至るまでの繊維組織を崩壊させるときの感触、全てが想像以上のいいものであるはずなのに私にはそのことに対する反応が見受けられない。


次なる犠牲者を定めて接近を行い雪眼は目玉に中指だけ飛び出させた拳を撃つ。


見事に第二関節が眼球を捉えて奥に押し込む。


目玉を収容する部屋の壁に到達すると共に外側が圧縮に耐えきれず破裂していく。


内部の構成物から液体が飛び跳ね始めて眼球も共にはね始める。


さながら舞のように、激しくありつつ何かを示したがっているように見えるね。


これもだめか。


後退ったこいつの歯茎にナイフを突き立てて少しの反発を抑え込みながら差し込んでいく。


プチプチしていく独特な感触がこいつの前歯上を進んでいき血液と唾液と少量の胃液が露見し始めてきた。


うわっ、反撃かよ。


せっかくだし私の腕をお食べ。


目前にせまる歯に左斜め下から雪眼の拳が割り込んだ。


左腕がログインしました。


口に入った瞬間に噛みつかれたが腕の力を全力で込めて硬化!


ははは、食べられなかったねぇ。


想定通り咬合力が弱っていたしさらに歯茎から血を流す羽目になったなぁ。


顎蹴って、腹刺して、切り開いて、小腸大腸腎臓肝臓心臓…あは、ははは…


空虚な笑いが空間に響いて、私に響いた。


付近にあった石を拾って再度接近。


既に絶命しているかと思えるこいつにまたがり腕を伸ばして身体をねじる。


いけー、次は失敗すんなよ。


風をきる音を感じながら額に石がぶち当たる。


もはや文体化するのが困難な音が鳴り響き最後の存在集合物を部分集合に分解させ解散させた。


ふむ、なんだか気持ちが良かった気がする。



「…こわ」


「さて、次の標的が決まったね」


「なんでかしら!?」



今更怖がるなよ、普段と変わらないじゃねぇかよ…


やはり笑うのが良くなかったのかもしれないな、ということは逆説的に考えて私から笑顔をなくそうという話か?



「これはひどい。表情の自由すら禁じられるなんて」


「大丈夫よ。世界から縛られるならそんな世界ごと灰色に染め上げるわ」


「なら私は安心ね。この世界で生きているもの!」


「あほな茶番してないで報告いくぞ」


「あんまり強くなかったですね」



まあこれで強かったらゆっくりできないしちょうど良かった。


まるで宴会後みたいな雰囲気で街に向かっていく。


薄き作者と色なき作者 愚者に変わりない両者の間には どれ程の異点が結ばれているのだろうか 歪むことなく直線で 交差してゆき回り戻る 新たなる始まりと称せるものなど 私には見つけることはできない




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。