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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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助けて傍観者!

どうやら今回もまた異常世界と付き合わねばならぬらしい。


どんな世界であっても驚くことは無いと思って扉を開けたのだがこれはさすがに予想外が過ぎるわよ。


まさか地上に人が住んでいるなんて…


え?異世界かしらここは?



「hallo!」


「よーっす。何ここ」


「分からないわ。分からないが分かるという分かりづらい事象が分かっているわ」


「やややこしくしないでちょうだい」


「やが多くない?」


「きっとあれだよ。白羽の毒矢が立ったんだよ」


「そんなもの立てられたら死ぬわよ私」



とりあえず…どうしようかしら。


流れ的に無無と梛木にも会いたいのだけれど居場所が分からないわね。



「あの家に無無がいるらしいわよ」


「タイミングが良すぎないかしらその情報」


「え?あなたたちにはText file来てなかったのかしら?」



となるとあれか、情報が多数ある感じか。


TRPGみたいな展開になってきたわね。



「じゃあ家に侵入しようか」


「待ちなさい。ここは穏便にいきましょう」


「珍しいわね。何かあったのかしら?」



もしかしてこいつ偽者か?


というのは八割がた冗談として法規制が厳しいのかしら?


確かに落ち着いてよく考えれば人の家の扉をぶっ壊しておはようとか挨拶するのはちょっと変ね。



「あ、出てきた」


「なんならこっち来ているじゃない」



多分嫌な予感でもしたのだろう。


そういう点は凄まじく検知してくるものね。



「久しぶりだな。自宅が破壊されそうな気がしたから出てきた」


「そういえば久しぶりね。初手であなたが死んだから」


「過酷すぎだろあの世界。逃げ続けて追いつかれて足からやられた。そして次に腹が食われ」


「実況しないでちょうだい。私にその癖は無いわよ」


「見つけたぞ雪ぃ」


「ひぇっ!?な、梛木!?」


「あの時はよくも殺してくれましたね…」


「あんなヒステリックなサイコがすさまじい技量の刀を振るってきたら私だって応えないわけにはいかないわ!そう、それはもう絶品な」


「料理しないでください」



はあ、なんだか安心というか呆れというか…


とりあえずこいつらは全員変化していないようだ。


となると私とこの子のみ、それかまだ露見していないだけなのか。


どちらにせよ近日中には判明するだろう。


適応なのが歪みなのか、判別の線引きが困難なものとなる。


とりあえず外見と内面が完全なる認識不可程度まで行かなければ問題なしととらえるのが賢明とでもいうのかしら。


愚者が感銘とかいうのは滑稽ではあるわよねはっはっは。



「とりあえずあのでかい建物行ってみるか。なんでかカードキーを持っていたし」


「私もありました。騎士団長とかいう名刺とともに」


「となるとあれね。恐らく基礎軸が私たちの世界で外観から概要までが変容したという感じかしら」


「だとしてもめちゃくちゃじゃない?ん?」



急にサイレンが鳴り響いて外にいた人々が屋内へと逃げていったわね。



「探しましたよ王」


「どうしたパラ〇ス」


「冗談言っている場合ですか?魔物の群れが来ましたよ」


「だってさ。んじゃいくぞ」


「今回はつよつよじゃないといいけどねぇ」


「え!?王もいくのですか?」


「そりゃそうだろ。ふんぞり返っているだけなんて誰でもできるからな。行動と実力を伴わせないと意味がないだろう」


「さ、流石ですね…では健闘を祈ります。既に騎士団が向かっておりますので合流していただければありがたいです」


「Of course!」



このメンツで攻め入るとか最高ねまじで。


どさくさに紛れて久々の人間でも痛ぶろうかしら…ふふふ。



「変なことしないでね?」


「安心なさい。隠密だったり隠蔽は得意だから」


「ならいいか。情勢というか基準レベルが分かるまでは様子見したいってだけいっておくよん」


「わかったわ」



なんかこの子…頭が回るようになったのかしら?


それとも以前から言動や表情には出さずにそういったことを配慮して動いていたのかしら?


まあ実情がどうであれこの子からの頼みであれば遂行しないわけにはいかないわ。


まるでこれから遊びに行くかのような雰囲気に包まれながら五人の少女が歩き出す。


現場は街のいたるところに配置されているモニターから確認できているので推定あと五分ほどで到着するだろう。



「久々の勝てる戦いに私安心」


「援護がいきますよ」


「いやもう許して…梛木が背後から切りかかってくるとか冗談じゃすまないわよ」


「というか梛木に勝ったんだな。まあ意外かと言われればそんなことはないと回答するが」


「たまたまよ。錯乱して頭がいかれていたからこそ勝利をかちとれっていたたた!!!首ぃ!首はまずいっす姉貴ぃ!!!」


「なんでしゃべれるんですか…」



すごいわねかなり強く首を絞められているのに平然と言葉を発しているわ。



「助けて傍観者!」


「やだね。動くと傍観者という立ち位置が崩れてしまうから」


「ちょ!ガチ死ぬて!!!」



変わらない平和と変わる平和…いや、平和なんて抽象的な解釈を文章として記載するのは不親切な文書ね。


なんていうのかしら、平和というか平穏というか。


激しい振動が発生していない平坦の値の近似値的な空間が心地よいと感じているのだろうか。


それとも基準値がそうなってしまっているためそのような感想を抱いてしまうのだろうか。


つまり、ちょっと色が抜けているのよね私…


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