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殺したいほど愛してる  作者: 雪梛


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12/16

血のような赤き瞳が既に夏の晴天のような青色に戻っていた

倒れこんでからどこのぐらいたっただろうか。


日の出まではもう少し時間があるだろうがどうやらそこそこの時間私はここで倒れていたらしい。


まあ本当に倒れていたのは相棒のほうなのだけれどもね。


焼きすぎて表面が焦げている肉たちが現状を表していた。


そういえば私たちは肉を持って帰らねばならないようだ。


特大魔物の肉を持って帰らないと腐ってダメになってしまう。


そう思って相棒を見たがどうやらまだ伸びているようだ。


とりあえず私は起き上がって肉をパチンコに装填した。


支えの上に置いてちゃんとセッティングされていることを確認すると相棒のほうに移動した。


寝顔が非常に可愛らしく呼吸のたびに動いている胸の動きが相棒を人間のように表していた。


胸に手を当てるときちんと正常な心音が腕を伝って私に伝わり胸から手を離した。


稀に感じる相棒の心音は私の中で心地のいいリズムを刻んでおり完全に冷静さを取り戻したようだ。


もちろん相棒が気絶しているうちに触りまくるなどという愚行はしない。


やるなら私は正面から行くわ。


とか適当なこと言っていると相棒が目を覚ましたようだ。



「うーん…はっ!」



どうやら思い出してしまったのか顔を赤く染めてこちらを向いてきた。


普段は血で赤く染まっているが今は反応として赤く染まっていてめちゃめちゃかわいい一名様お持ち帰りでお願いするわ。



「さて、肉を吹っ飛ばそうか」



どうやら現実逃避をしたのか即座にいつもの雰囲気を取り戻して動き出した。


迷いのないあしどりで肉のほうに向かっているが普段と歩幅が微妙に違うのを私は見逃さなかった。


私の体感で測ったところおよそ3㎜程度違うようだ。


そこそこの動揺を隠しきれない相棒についていき肉を吹っ飛ばすための配置についた。


吹っ飛ばし方としては思いっきり引っ張ってどんどん真ん中に移動していき発射の瞬間に体重を乗せたショートブローをぶち込むというものとなっている。


推定距離としておそらく第一支部のゲートにちょっと届かないぐらいまで吹っ飛ぶと思うのでまあ大丈夫であろう。


伸縮性の高いツタを引っ張りながら肉の位置を確認する。


きっちり動いてくれているのでそのまま最大まで引っ張りながら徐々に相棒との距離を詰めていく。


ぴったりくっついたところで合図もせずにタイミングを合わせて同時に拳を入れ込んだ。


ドスンという鈍い音が響いたと思った瞬間に肉は第一支部のほうへ吹っ飛んでいった。


ちなみに食害を受けることが無いように表面に調味料やらなにやらを使用しているのであとは回収するのみだ。



「よく飛んだわね。もしかしたらホールインワンあるんじゃないかしら?」


「それはそれでゲートが壊れそうだよね。まあぼちぼち歩こうか」



相棒はすでに支度を終えていたのかパチンコの解体をして即座に向かい始めた。


いつの間にか火も付けており明かりを手にしながら青き瞳が前を見据えている。


対となる色を持ち合わせている少女はどことなく緊張した雰囲気と安堵の雰囲気が感じ取れた。


私も遅れるわけにはいかないのでさっさと行くわよ。


歩きながらナイフの再確認を行い相棒の闇のような黒きロングヘヤ―を追いかける。


吸い込まれるように進んでいき次第に隣にたどり着いたようだ。


帰ったらいろいろと考察や整理がしたいわね。


ここ最近ではいろいろなことが一気に起こりすぎた。


自然体の習得や赤き狂気に飲み込まれかけたり…


まあこの子といられているからなにも文句はないのだけれどもね。


隣にいる相棒の存在を確認しながら更に赤黒い物質が増大化されていくのを感じた。


許容限界を楽しみに思いながらも歩いていると何かの気配を感じ取り無意識的にナイフに手が伸びて自然体が発動した。


まだ動きはないがおそらくここであろう。


そう思ってナイフを振ると茂みの中から飛び出してきた人間の刀が振り出される前に当たった。


抜刀しようとしていたらしいが現在私が鞘に収まるように抑えているので抜刀できなく困惑しているようだ。



「何の用かしら?主要人物じゃなかったら切り殺すわよ?」


「人の気配がしたのでな。お前らを殺しに来たというわけだよ」



目の前の男がそういうと付近からわかっていたが八枚ほど感情材料がでてきた。



「俺たちはこの地上で既に半年以上暮らしてるんだ。戦闘能力もその辺の奴らとは比にならない。あきらめな」



相棒に視線をやると思わず吹き出してしまったようだ。



「はっはっは。こんなくだらない場所でたったの半年。異常傾向を考慮しても出てきて中級下層程度だよね。お前ら相手の戦力を感じ取ることもできないの?」



そういうと相棒の目が赤色に変化した。


口元を楽しそうに歪めて自然体を発動すると私の目の前の男の片目をナイフで貫いた。


男は何が起こったのかわからずただただ痛みに悶えているようだ。



「丁度いい。あんまり戦闘で血が見れなかったからお前らで補給といこうか」



するとこちらを向いてウインクをしてきた惚れてしまいます。


私も感覚的に自然体が発動されて近場の相手に接近して無抵抗な右腕を切り裂いた。


心拍数が上がっていないためあまり血の吹き出し方はすごくないがそれでも目の前の栄養剤的液体に気分が高揚してきた。


身体がどんどん動いていき今度は右太ももを貫きながら左手で投げナイフを行い遠距離武器の相手の脳天を見事に貫いた。


自然体の入っていない投げナイフが当たる時点でこいつらのレベルは低い。


血を欲している身体がまるでつまらんとでも言わんばかりに心臓を貫いて肉を下方向に切り裂いた。


鮮血が飛び散り美しい鏡が出来上がったころにはこいつが絶命していたがとりあえずそこはいい。


気配を確認したところ相棒が既に二枚殺っているので後三枚のようだ。


骨さえなければもっと切り裂いて芸術品を量産したいのだが致し方ない。


風のように動いて相手に気づかれずに接近を行い今度は背後から男の股間を蹴り上げた。


急な大ダメージによりよろけてくるだろうと思っていたのでおおよその位置を把握しながらナイフが首の皮一枚当たるように振る。


細い一本の線が空を舞いその線を断ち切るかのように背中を切り裂く。


上から振り下ろされたナイフが装備、肉、血管に浸食していき空間の匂いを赤く染めていく。


今度は股関節部分を的確に二か所突きを行い相手の膝を地面につかせた。


手を突くだろうと思ったので肩の関節部分を貫き体全面を地面につけさせると軽く跳躍して横回転をしながら心臓にナイフを突き刺した。


まるでラスボスにかっこよくとどめを刺すかのように決めてナイフを引き抜くとその場所を起点に液状とかした生命が流れてきた。


やっぱりこうしてじっくり遊んでいる方が楽しいわね。


どうやら流血至高に染まりきったのではなく嗜虐性が混じっているようだ。


相棒のほうを見ると既に大量の返り血を浴びてこちらをニコニコとみていた。



「楽しそうだね。私は心臓ぶっさし目玉潰しの一辺倒だからそういう戦いも見ているだけなら面白いと思うよ」



血のような赤き瞳が既に夏の晴天のような青色に戻っていた。

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