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始まりの塔 8

いよいよ今日は始まりの塔を開く日だ。

不安もあるけど、中にはいって精霊王に会うのが楽しみ。

精霊王ってどんな人だろう?男の人?女の人?

精霊王もビエントみたいに抱っこぬいぐるみサイズとか?それだととっても可愛いなぁ~。

でも王様だからもしかしてとっても大きいとか?巨人だったらちょっと怖いなぁ。


「リーナ!今日はこの服にしよう!」

ビエントが今日も嬉しそうに服を選んでくれる。

そういえば昨日もビエントが絶対この服がいい!って言ってたけどなんの意味があったのかしら?


「ねぇ、ビエント。

昨日の服には何か意味があったの?」

「もちろん!

昨日のリナはとっても輝いていたよ!!

魔に覆われて光の無くなった原始の森で、魔を浄化しながら歌うリナは、まさしく聖女のような輝きだったよ。

昨日着ていたあの白くて美しいドレスは、最大限リナを輝かせていたよ!」


……………

ビエントが腰に両手をあててどや顔で言ってるけど、まずビエントの中で私は空気清浄機から聖女にランクアップしたらしい。

そして、あのドレスの意味はヴィジュアル?まさかの見た目?

えっ?誰目線?

んーーーまぁでも。確かに見た目は大事よね。芸能界でもどう見せるかの服とか大事だったし。

今日は陛下もいらっしゃるし、精霊王にも会うし、恐らくだけど陛下の連れてくる方はお偉いさんだろうし。

まぁ、じゃぁ今日もビエントの選んでくれた服にするかぁ。

ビエントは真っ白で何重にもレースが重なっているふわふわの、そして飾り気の無いシンプルで清楚なドレスを選んでくれた。


そういえば、今日は始まりの塔を開いて中にはいるのよね。

そして精霊王に会う。精霊王にはすぐに会えるのかしら?

あまり深く考えてなかったけど、会ってどうするのかしら?

まずご挨拶?陛下がいらっしゃるから陛下が精霊王と話すのかしら?

ビエントは魔災について詳しく知りたいのなら精霊王に会うって言ってたけど、私が話す時間はあるのかしら?


「ねぇ、ビエント。

今日は始まりの塔を開いて精霊王に会うのよね?

私もお話出来るのかしら?」


「もちろんだよー。今日はリナが精霊王に会う為に始まりの塔を開くんでしょ?」

ビエントは何を当たり前の事をみたいに言ってるけど………

「でも、今日は陛下やクリストファー殿下。他にも沢山の人が来るでしょ?

今まで7年も閉じられていて精霊王に会えなかったんだし、私がお話する時間とかあるのかなって思って。」


ビエントが優しくにっこり笑って

「今日の主役はリナだよ。

リナと精霊王が会うのが何より大切なんだ。

まずはリナと精霊王がお互い自己紹介をしてね。」

自己紹介!?ふふっ精霊王も自己紹介してくれるのかしら?

じゃぁしっかりご挨拶しないとね。


「それが終わったら精霊王が勝手に魔災について説明し出すよ。」

「そうなの!?」

本当に勝手に話し出すのかしら?

「そうそう。精霊王はリナに早く会いたがってるし、魔災についても説明したくてしょうがないと思うよ?」

………なんかビエントが言うと友人の事を話してるみたい。精霊には上下とか無いのかしら?

精霊王って聞くと、恐れ多い気がするのに、ビエントがあんまりにも気軽に話すからそんなに気を負わなくてもいい気がしてくる。

でもそっか。今日は顔合わせと魔災の説明を聞くだけって思ったら凄く簡単な気もしてきた。





****************


私達家族が原始の森の入り口まで来ると、そこにはまず近衛騎士団の皆さんが集まってた。

そこには騎士団長が居て、皆に指示を出してた。

騎士団長が私に気が付くとこちらに近づいて来て挨拶をしてくれた。

「ご機嫌ようリナティシア令嬢。そして、シュトーレン家の皆様方。

本日は宜しくお願いいたします。」


「ブルーマウンテン騎士団長今日は宜しく頼む。誰が中に入るんだ?」

騎士団長の挨拶にお父様が話しかけてるけど、随分親しげ?

そういえば年頃で言えば同じくらいなのかしら?子供も同い年だしね。


「今日は陛下と共に、私と外務大臣の オリヴィエ・コナーズ、内務大臣 ルーク・コロンビア、財務大臣 マークス・ブルマン

クリストファー殿下と共にアレクセイ

そして、リナティシア令嬢と共にシュトーレン一家が始まりの塔に入る。

近衛騎士団のメンバーは原始の森の入り口で防衛の為に連れてきた。」


わっ、オリヴィエ様が一緒に来てくれるんだ!オリヴィエ様はお母様のお姉様で、私からしたら伯母様なんだけどとても強くてしっかりしてて、私にはとっても優しい素敵な方なのよね。

この世界のこの国には凄く珍しく独身で頑張ってる女性なのよね。

私も憧れるわ~。

ルーク様はお話したことは無いけど、凄く優しそうな方だったなー。

マークス様は陛下に愛し子の認定をされたときにあの部屋にいた方だけど、それくらいしか解らないな……


お父様と騎士団長が話していると、次々に今日一緒に行く人達が集まってきた。


「皆のもの、今日はよく来てくれた。

これから始まりの塔に入る。

7年ずっと開かなかった始まりの塔を昨日リナティシア令嬢が開いてくれた。

この先この国は、世界はいろいろ揺れるだろう。

皆にはそんな中で、この国とリナティシア令嬢の為に力を貸して欲しい。

それに同意出来るものだけついてきて欲しい。」


陛下はそういって原始の森に入っていくと、全員が陛下について歩きだした。

陛下は全く後ろを確認しないけど、きっと全員が着いてきていることを確信しているんだろうな。


これからいろいろあるんだろうけど、それが今日解るのかな。


ウォーーーーン………

小さな甘えるような鳴き声をしてからハクトが私の横に寄り添ってきた。そっか、ハクトも一緒に行ってくれるのね。

よし、私もしっかりしなきゃね!

魔災の事を教えて貰うんだものね。


原始の森を進んで、昨日も来た始まりの塔まできた。

ここまで読んで下さってありがとうございます。

いよいよ次から始まりの塔に入りますね!


前回いいねをつけて下さった方ありがとうございます。

また次回も宜しくお願いします。

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