SS:リーチと一緒
3000文字、、、案外簡単にいけるな。よし、この調子でどんどん行ってみよう!
→脳内の私:話が続かねぇんだよ。このタコが!
さて、話をしよう。あれは今から、、43、、、いや、8時間前だったかな。
まあいい、君にとってはつい昔の出来事だが、私にとっては昨日の出来事だ。
「なに一人で妄想しているんですか?マスター。」
カッコつけてコアルーム(ダンジョン第81層に位置する。小部屋のようになっていて、中にはベッドや机、キッチンなどがあり、最低限の生活を送れるようになっている。)のソファーに座っていたらグラスから何しているんだこいつ、と言うような視線が飛んできた。
「いやいや〜別に〜何も考えていませんよ〜。」
「マスターが仕事をほっぽり出して好きなことをしているからこうなったんでしょう?」
表情は優しく母性に溢れるような感じなのに眼がマジだった。
これ以上怒らせると不味い。と思い私はさっさと仕事に戻った。
カリカリカリカリカリカリ……
今更だが、何を書いているのかと言うとこのダンジョンの拡張予定設計図だ。
現在は湧きと除去の均衡が崩れたため湧きの割合が高くなっている。ならば密度を低くして均衡を改めて保たせようとしている。のだが。
「一向に減少が追いつかん。このままだと内部から羊達が溢れてしまう〜。」
とてつもない速度で増えていく魔物の数を表す数値を見ながら涙目になりつつそう愚痴ったのだった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
さて、これは昨日の出来事だが。あの日、リーチと会ったんだ。
「遅かったじゃないか。今から登録かい?」
「あれからずっと町を彷徨っていてね。本当に大変だったんだよ?」
質問を疑問形で返すな。と思わず言いかけたが我慢。
「じゃあ、さっさと登録してしまおうか。」
「良いのか?じゃあ、よろしくね。」
とたわいもない応対をしながらまたギルドの扉を開けたんだ。すると、ね?
「ギルドっていつもこうなのか?」
リーチが引きつらせた笑みでその光景を見ている。
目の前にはつい先ほど抹殺したばかりの不良だった物がギルド職員達の手によって運ばれている最中だった。入り口ギリギリまで血の水溜りが伸びてきていて少しだけ鉄臭いにおいが混じっている。
わ、、忘れていたぜ、、、
思わずそう思ってしまった。失礼だとは思ったが、リーチとのばったりが記憶に残りすぎてね。仕方がないよね。
「いや、ついさっきこのめちゃくちゃ可愛い超美少女兼幼女の私にちょっかいかけてきた奴が居たからね?
つ、ついついこう、パキッと捻っちゃったんだよね?だから、私は関係ないな。うん。」
自分でも何を言っていたかわからなかった。
ただこの気まずい雰囲気をどうにかしなきゃ。と思ったが故の発言だった。後悔はしているんです。一応。
「もろ君が原因じゃないか?君がやったんだから君も片付けないとダメだよ?」
優しく恐ろしい微笑で言ってきた。
それに私は、はい。とぎこちなく頷くだけだった。
それよりも考え方が若干変わってきているところから見て、相当『地獄の森』とかで絞られたんだなあ。と思った。
そして目の前の惨状をどうにかせねば、と魔法を使う。
「《夜魔法:ドレイン》」
床の僅かな隙間にみるみる血が流れ込んでいく。やがて死体もろとも液体になって綺麗に流れ込んだ所で止める。
ふう、やっぱりこの魔法は便利だぜぇ。
と達成感満載の顔で額を拭く動作をする。
と、ガシッと後頭部を掴まれる。
「もうちょっとマシな方法は無かったのかい?みんな引いちゃっているじゃないか。」
その言葉に辺りを軽ーく見回すと、青ざめた笑顔でこちらに手を振る人達が目に入った。
機嫌悪くなる。→ちょっかいをかけられる。→キレる。→抹殺。→死体は全て残らない。→いつ殺されるかわからない。→ヤベェわ。
私の頭の中で連想されていく言葉。
言っていることと場の雰囲気を察して、慌てて弁解をする。
「いや、、、素行が悪い人以外にはこんな事しないから、、、みんな嫌わないでね?」
かつてのトラウマがフィードバックして目から光が消えて両目に涙がじんわりとにじむ。その様子に驚いたのかリーチが手を離してしまう。
ペタンと地面に座り込んで、さらに泣きじゃくる。
「私が悪いのはわかったから。ごめんなさいって言うから、、、だから、、だから離れないでぇ、、、。」
どんどんポロポロと溢れていく。
「もうしない。」や「ごめんなさい。」などと連呼しながら勢いは悪化して言った(本当は何を言っていたかは覚えていない。)が、しばらくしてポンっとゴツゴツした手が頭に置かれる。
何?と真っ赤に目元を腫らし、いろんな液体でベトベトになった不細工な顔で見上げる。
すると目の前には優しい眼をしたアーシュさんの姿があった。
「嬢ちゃんが強いってのはよくわかってる。普段は優しくて可愛いのもわかってる。誰だって怒ったりするのはある事だ、それが少し激しかっただけで、あまり嬢ちゃんに責任は無いはずだ。最初に突っかかって行ったのはあいつの方だったんだからな。冒険者ってのは全て自己責任だ。嬢ちゃんはただ防衛しただけだ。それを少しやりすぎたのは否めない。けど、嬢ちゃんが普段こんなことをしないのはみんなわかっているはずだ。なあ、そうだろ?」
アーシュさんが尋ねた。すると周りからは、「そ、、そうだな。防衛のためなら致し方ないか。」や、「あいつにはいつも迷惑かけられて困っていたんだ。嬢ちゃん。そんなに気にすんな。」などと励ましの声が飛んでくる。
まだ見捨てられてない。そう感じた私の目に光が戻る。
「ありがとう。。。ねえ。アーシュさん。」
「ん?なんだ?」
「私が彼を生き返らせたら、罪は無くなるの?」
私の問いかけに少し考え込みながらも「そうだな。まあ、少なくはなるだろうな。」と返してくれる。
ならば話は早い。次々と言葉を並べて新しい魔法を作り出す。
「アーシュさん。リーチ。少し離れていてね。」
私の言葉に?マークを浮かべながら二人とも離れる。
「じゃあ。始めるよ。危険だから絶対に近づかないでね。」
「《創造魔法:接続、世界ノ記録:過去のデータより対象の状態を復元。:使用MP量算出中………完了。:MP40000を用いて工程のスキップを開始……完了。:MPポーションを代償にしてMP30000をカット。:対象の魂の還元作業に入る。20%……50%………70%………エラー発生。:創造神の権限によりエラーを削除:再起動。………90%……………100%、完了しました。これより大規模魔法:《輪廻破り》を発動。
ここで一旦作業が止まる。私の周りには夥しい数の文字や数字が漂っている。アーシュさんたちも開始した少し後に離れたところから見守っている。私は、私のためにこれを使うのだ。みんなが見ているから神さま権限も最低しか使えないし。しかも人体と魂の再現なんて、
「発動!《創造魔法:輪廻破り》!」
私が宣言すると同時にMPがゴリゴリと削れていく。それと同時に目の前で足、頭、腕、胴、内臓、筋肉、骨、とどんどん組み上がっていく。あまりの情報量に脳細胞が少し死んでいっているのか鼻血がたれてきたが、続けていく。
1分か、5分かが、経過した時、目の前には私が殺して、消滅させたはずの男が倒れていた。
「ふう。私、頑張ったよ。」
この呟きとともにグラっと視界が揺れて意識が崩れた。
最後に見たのは男の子分と思わしき人が男に抱きついているのと、アーシュさんたちの驚愕と、慈愛の表情だった。
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それで、その後に王城で起きて、すぐさま作戦決行。え?傷はどうしたって?私は神様ですから。そんなのチョチョイのチョイで治りましたよ。状態は魔力回路の融解だったらしいですけど。とそんな時、
「何また変な想像してんのですか、マスター。」
とまた睨んできた。あゝ、忙しい忙しい。
最近うちの子の言葉遣いが怖くなってきて困りましたわ。
と私は苦笑したのだった。
魔力回路:魔法使いの大半が持っている機関。魔法使用時に起きる演算処理を全てになっている部位。これを失うと魔法が使えなくなる。これを失った魔法使いの大半が魔術士になる。
魔術:魔法の演算処理を全て術式を書くことで代用。消費MPが少なく。効率が良いが。時間がかかるため大抵は小さな紙などに式を書いてそれにMPを流し込む形である。利点は何度でも使えるところ。欠点は時間がかかること。




