Re:ダンジョン1(サン)
ダンジョン?忘れたりしてないと思いたいてす。
いやあ、作者さんの成長がよくわかる章になりそうです。
「くそっ!何故だ!何がいけなかったんだ!」
誰にも聞こえない様に音を遮断したする結界を張った私室である王は悪態を吐く。
「集められるだけの兵は集めた!私兵は動かした!資金も大量に準備して装備も整えた!作戦もいたって問題は無かった!何故だ!」
血眼になりながらも怨嗟は止まらない。ひたすら机に拳を打ち付ける。
あの時のために様々な地方の領主達にも声をかけて、しっかりと報酬の前金を握らせ、領土中のあらゆるところからかき集めた兵士達があんな短時間で潰されるとは思ってもいなかった。
何が25万だ。
たかが1万程度の兵に壊滅。最初は10万でも、だからどうした。これくらいは織り込み済みだ。、と秘策の天使を動かした。
しかし結果はどうだ、1日もかからずに撃破された。
あの悪魔と契約を交わして敵の中心核を掌握したが、あの中に伝説でしか現れてこなかった神族が居た?
そんな馬鹿な、とそこで後に下がらなかったのも原因だ。
壊滅したのに突然仲間割れを起こしたのは良かった。いや、あれのせいで遠目から見ていた暗殺部隊も恐れをなして帰ってきた。
それも計画のうちだったのなら寒気がする。
四天王を潰された今、あいつを動かすべきか、とも考えたが何故か我が領地にふみいってこないのはどうしてだ、と疑問が湧いてくる。
全く解決策が出ないことに苛立ちを隠せず頭を掻く。その時に何房か髪が抜けてしまう。
それを見て自分の状態が相当に悪いのだと気がつく。
ベッドの脇に置いてある小さな棚から小瓶を取り出し一気に煽る。
ストレスで傷ついた胃が治癒されていく感覚と熱くなった頭がスーッと冷めていく感覚が心地よい。
平常な思考に戻った今、どうすべきか改めて考えてみるが、考えれば考えるほど疑問が増えていく。
しばらくして王は乾いた笑いを吐き出しはじめた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
私はチャキッと襟を正して朝食に集まったクラスメイト達に向かって発表する。
ある問題を
「Hey!皆の者、すまないけど頼みごとがあるんだ!」
突然叫び出した私に「なんだなんだ?」とクラスメイト達が不思議そうな顔を向けてくる。
反応したことを確認しつつ話を進める。
「実は私の管理しているダンジョンでちょっとトラブルが起きたらしい。それの解決を手伝ってくれないかなあ、と思って。」
内容を話す前にどれだけ協力的かを確かめるためにここで一旦切る。
ぐるっと見回して見ても大体の面子は「うーん」と渋っている様子。
まあ、上々だ。と首を軽く縦に振り、話を再開する。
「内容は『魔物の過剰湧き』それを使って軽くレベリングをしようと思うんだけど、、参加する人は挙手を!」
この一言で男子達と一部の女子達の眼の色が変わった。
どうでもいい、から、ほう?、とどこか挑戦的な感じに。
「階層は60~75階まで!敵のレベル帯は150~200ぐらい。ちょうどいいから腕試しに参加するのもOKだよ!」
敵の情報をバラしていくと段々と上がる手の数が増えていく。
「俺が行こう。」
「え?強そうだからって挑んでもいいんだよね?」
「久々に忍者っぽいことができそうだから参加する!」
「仕方がないなあ、僕も行ってあげるよ。」
「楽しそうじゃん。死亡保険も乗っていることだし、やろうかな。」
「俺が居れば問題は起こらないだろう。」
サン、コウキ、アカリ、コウヘイ、ハヤト、オウガ………
最終的に20人程になった。
これだけ居ればまあイケるだろう。と高を括る。
「協力ありがとう!もちろん階層ボスの宝箱出現も高確率にしたから、楽しんでくれると思う。」
そう言い締めくくり、
「四人班を作ってほしい!これより3時間後に開始、1時間おきに突入、合流もありで、どんどん攻略して行ってね!」
と指示を出す。
参加する者は急いで朝食を済ませて準備に行った。
さて、さっさとこっちも76階層からの魔物を始末しにいくとしますか。
私は上機嫌で転移を使った。
それから3時間後、正午。
「じゃあこれよりダンジョン攻略戦に入ります!準備はいい?」
声を張り上げて確認を取る。
「おおーー!」
帰ってきたのは元気な返事、あれからあまり日が経ってないのによく元気だなあ。と若干笑顔がひきつるが誤魔化しつつ転移用の魔法陣を設置する。
「この上に乗れば自動で75階層の入り口に飛ばされるから!。じゃあ、開始!」
最初に行くのはサン、ハヤト、ミキヤ、アイリの四人だ。
四人が魔法陣の上に乗ると、眩い光が放たれて、、、
収まった頃には四人が消えていた。
ダンジョン内のマップを見てちゃんと転移したことに安堵する。
頑張ってくれよ。
サンは、、、最強、、、のはず?




