39話 平和
七月になった。用事があって夜に出かけることがあり、今は帰り道だ。いくら七月と言えど夜は少し肌寒い。
それにしても体が重い。流石に少し....。
そこで自分は不意に考えるのをやめた。前から不自然な歩き方をしている男が見えた。男の右手が街灯に照らされ光っている。鈍い血の光も。
「…し。」
「…………」
男は何か呟いている。まあ…
「死ね……死ねぇぇぇ!!!」
やっぱりか。男はナイフを自分に振りかざしてきた。
こんな経験あるわけ無いので、解っていても完全には避けれなく、右肩を掠った。
「避けんじゃねぇぇぇ!!!!」
「無茶言うなよ。」
男は何度もナイフを振りかざしてくる。まあ流石に見切った。なぜか上からしか振ってこないから分かりやすい。かといって反撃するのも難しい。
ひたすら避けていると遠くから警察官らしい人の声が聞こえた。
「いたぞ!人を襲ってるぞ!」
「本当か!?」
「ぐっ!ちっ…どけ! 」
男は自分から離れ、どこか行ってしまった。そして警察官がこちらに近づいてきた。
「君、大丈夫か!?」
「大丈夫です。男はあっちに行きました。」
「そうか、ありがとう!」
警察官は男を追いかけて行った。そして入れ違いにもう一人の警察官が来た。
「君、あの男の様子はどうだった?」
「いきなりナイフで刺そうとしてきたので避けてました。あ、あと男が逃げる時、足首を蹴っておいたので。」
逃げ出そうとした時、結構強く蹴ったのでダメージにはなってるだろう。
「そ、そうなのか、君すごいね、何かやってたの?」
「テニスです。」
「テニス?それだけであの動き?」
「まあ………」
「ま、とりあえずありがとね!あの男は殺人犯でね、君も気をつけて!」
警察官は行った。これで捕まるだろう。切られた肩から血が少し流れていた。まあこれくらい大丈夫だろう。そう思いながら家へ戻った。
最近は転校生やら、本当に色々あって疲れた。早く休もう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「もう少しで夏休みだな。」
「そうだね〜。」
教室で羽島と平山の二人と喋っていた。相変わらず暑い。
「赤城はなんかあるのか?」
「いや、特に何も無いね。」
「奏はどうなんだ?」
「特に無い。」
「へーみんな暇なんだな。」
「そう言う和也はどうなの?」
「まあそう言う俺も部活三昧なだけなんだよな。あー彼女欲しい。」
「南ちゃんがいるじゃん。」
「やめてくれ。」
………平和だな。一学期はいろいろあったが、…なんだかんだ言って????いと……
「…………………………………いや」
駄目だ。そんなこと思っては。自分にそれを感じることは赦されない。
タイトル詐欺っていうぐらい平和ではなかったですね。
あと最後の『????』の部分はそのうち解ります。解った人はいるかも知れませんが。
そしてこれで3章は終わりです。次からは4章、夏休みです。
感想や評価、ブックマークなどお願いします。




