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戦い終わったのですわ。

試合は王の側近の掛け声から始まった。


王は・・・・どうやら見えないところで見物しているらしい。



試合の形式はとりあえず死なない程度で倒れた方が負け、剣も体術も使っていいよといういたってシンプルなものだ。


掛け声がかかっても相手は一向に動く気配がない。それどころか構えてすらいない。

なめられていることに腹が立ったが、騎士をしていた頃もこういう人が大概だった。この国は実力主義だと聞いていたのに女と言うだけでこうもなめられるとは、少し残念だった。


相手はかかってこい、と言わんばかりに構え始める。それもいかにもめんどくさそうに、ゆっくりと。

ゆっくり構えてやるからこの隙にかかってこいよ、という挑発が丸見えである。

まぁ、それでも口に出さないだけましなのか・・・・?


その挑発はさらっと無視させていただいて男が構え終わったと同時に、大きく一歩男の方へ踏み込む。

そして懐に入り込んだと同時に下から大きく剣を振り上げる。

男はすばやく一歩下がったが、焦って少し重心がずれた。そこを私は足払いする。男はさすがにそれで転びはしなかったがバランスが崩れた。

そこへ回し蹴りで剣をはじかせてもらう。

この時私の剣は振り上げた直後だったので、仕方なく回し蹴り。でも、剣より回し蹴りの方が相手のダメージも少ないだろう。

相手は曲りなりとも騎士団長だ。怪我をさせたら魔王様の安全に関わる。


予想通りに剣がはじかれたのを目の端で見てから、すぐさま男を倒そうと思った瞬間男の口が小さく動いたのが視界に入った。


嫌な予感がしてすぐさま後ろへ飛び退く。

すると男が小さく舌打ちした。おそらく何かの魔法を使おうとしたんだろう。

私は魔法を使えないが、さっきは一瞬鳥肌だがたったのだ。


私がいた場所を見やると地面が少し変形している。

足元を崩して転ばせようとしたか。

確かに剣と素手ではたとえ相手が女だろうと危険と判断するかもしれない。


この試合のルールは死なない程度に倒れた方が負け、と言うものだから魔法も使ってもいいかもしれない。

でも、この男は大きな魔法は使わないだろう、と私は思う。

見た感じプライドが高そうだ。女に剣を奪われただけでも腹が立つのに魔法を使わないと女に勝てなかった、と言うことがあれば仲間内での彼の立場は肩身の狭いものになるだろう。でも、ばれなければいいだけの話だ、とも考えている。


これは、かなり面倒くさい相手ではないか・・・・?


ま、いっか。


取り敢えず倒せばいいだけの話だ。



そう考えて男に向かって大きく駆け出した。


男は私が剣を持っている分警戒しているが力技でどうにかするようだ。

今度は私が懐に入る前に男の蹴りが繰り出された。

それはいかにも重そうだったので軽くよけさせてもらう。

男は私がよけられると思わなかったのか軽く目を瞠った後、アッパーを繰り出してきた。これも渾身の力、ってかんじで痛そうだったので体をずらして避けた。

そうして男が技を繰り出す、私がよける、を繰り返すうちに男の顔は怒りのためか赤くなっていった。

そろそろやめないとこれ以上やったら男に本気で殺されそうなので、男が繰り出した拳をよけると同時に男の懐に入って手首と男の服の首の襟をつかんで背負い投げをきめた。

投げる瞬間(あ、剣持ったままだ)って思ったけどもう遅い。そのまま投げちゃいました。よいこは真似しちゃダメだよ。


それにしても、剣持ってた割にはすごいきれいに一本を決めてしまった。

結婚を控えた一週間は忙しくて体を動かす余裕がなかったから久々に決めて気持ちがいい。


そこで試合終了の声が掛かったのだった。



あらすじ通り魔法学校の寮母さんになるには道が遠そうです・・・・(´・ω・`)

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