戦ってやるのですわ。
それからさらに3日・・・・
「魔王様・・・・・いい加減仕事をくださいませ。」
怒りをにじませながら語りかける。
仕事をくれ、といってから3日。以前の仕事内容と何一つ変わらない仕事にいい加減、キレた。
そんな私に魔王様は少なからずうろたえる。
「・・・・では、アンナのしたい仕事をすればよかろう。」
話し合いの結果そういうことで落ち着いた。
やりたい仕事・・・・・。
「・・・では、騎士をさせていただいてもよろしいでしょうか・・・?」
実は私は結婚が決まった12歳のころから今まで騎士をやっていた。
騎士になることで私を諦めてほしい、と願いつつ、そして騎士の宿場に泊まることでアイツがそう簡単に私に会えないようにした。
「は!?騎士?」
魔王様は信じられない、という面持ちで声を上げる。
「だめ、ですか?」
きっと私に尻尾と耳がついていたら今頃シューンと垂れていることだろう。
「う・・・・・」
少し魔王様は考えるそぶりをした後、騎士団長を倒したらいい、といった条件で許してくれた。
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アンナが騎士になりたい、と言ったときは本当に驚いた。
どこか無謀なところがあると思っていたがここまでだとは・・・・・。
すぐさま却下しようとしたがシュンとなるアンナがあまりにもかわいらしくて条件付きで許してしまった。
しかし怪我をされたらかなわない。
あとで騎士団長にかすり傷一つ負わせないようにと忠告しなければ。
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ついにこの日が来た。
今日私が戦うのはいくつかある騎士団のなかでも中の上ぐらいの評価の騎士団だ。
そして私が今日戦う人はその中の団長というのだから腕っ節の強さは相当なものだろう。
私の武器は俊敏性。つまりすばしっこいのだ。
ふぅーーー。
大きく息を吐く。
その時、私がいる控室のドアがノックされた。
「はい。」
試合直前なのに、誰だろう。
「俺だ。開けてくれ」
「はい、只今」
それは紛れもなく魔王様の声だった。
「今なら、やめてもいいのだぞ?」
魔王様は私を気遣っての言葉だろう。分かってはいるがそれは今の私にとっては侮蔑の言葉に聞こえた。
頭では気遣いの言葉だと分かってはいるが、どうにも女だから、と馬鹿にされている気がしてしまうのだ。
騎士のころに散々馬鹿にされたからだ。被害妄想だと分かっていながら私はその言葉を素直に受け止めることができない。
私が怖がっているとでも言いたいのだろうか、弱いからきっと負けるだろうと。だから今のうちにやめとけと。
散々騎士のころに言われた言葉が私の脳内を駆け巡る。
「結構です」
口から出たのは想像していたものよりもずっと低いものだった。
怒っていると誤解されたかもしれない、と思ったが訂正する気になれなかった。
「準備が整いました。」
「では、行ってまいります」
私は深く礼をしてその場を去った。




