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使用人生活スタート、のはずですわ。

すごく短くなってしまいました。


・・・で、何をすればいいのだろう。


身の回りの世話をするとは言ったが、基本魔王様は自分のことは自分でしている。

お屋敷の掃除でもするのかと思っていたのだが、魔王様からそばを離れるな、との命令(まあ、どっちかというとお願いっぽかったけど。)が下った。

だからこうしておそばに突っ立ているんですけど・・・・・


「アンナ、ずっと立っていてはつらかろう。座れ。」

さっきから魔王様はなぜか私を座らせたがっている。


話しているときに私の目線が上なのがいけないのだろうか。

でも、仕えている身で主人と同じ目線で話すことはできない。


「申し訳ありませんが、仕事中に座るわけには・・・。」

丁重に断った、つもりだった。


「そうか。ならば、今日の仕事はもう終わりだ。だから向かいに座れ。」

さすが魔王様、というべきなのだろうか。

超がつくほど俺様だ。


主人には逆らえないので渋々向かいのソファに腰掛ける。


「・・・・あの」

「なんだ?」


こちらから話しかけることに少しためらいを覚えたが構わず続ける。


「こちらに雇ってもらってから仕事というものをした記憶がないのですが・・・」

使用人としてここに置いてもらってから、すでに3日になる。

そのどれもが、ただ魔王様のお傍に控えている、というものだった。


魔王様が仕事で出ている間は軽く部屋の掃除をしたり、花を花瓶に生けたりつまり、身の回りの事しかしてなくてお屋敷の仕事は何もしてないのだ。


「・・・・そうか?掃除をしたりいろいろやっていると思うが。・・・じゃあ、お茶を入れてもらえるか?」

「はい。」

二つ返事で引き受ける。

お茶を入れるのは得意なのだ。

普通令嬢はそんなことをしないのだが、興味本位で入れたら思いのほかハマってしまった。

温度が少し違ったりするだけで味も大幅に変わるところなど、とても面白い。


お茶を入れ終わってご魔王様に差し出す。


「・・・・・ん。うまい。」

フッと脱力した笑顔を魔王様が浮かべる。


「ありがとうございます」

嬉しいのとなぜが少し恥ずかしいので顔がほてる。






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