有難い気まぐれですわ。
それから結局一旦屋敷に戻ることになった。
そして今、さっき居た部屋で一人考えている。
魔王様はさっき部下に呼び出されて出ていった。
これからどうしよう、、、、。
送ってくれるのは非常に困る。
もういっそのことここに居座ってやろうか、と脳が、現実逃避を始める。
分かってる。幾らなんでもそこまでお世話になるわけにはいかない。
そこで、魔王様がノックと共に入ってきた
「調子は戻ったか?」
どうやら私は不調のためああなった誤解されているらしい。罪悪感が胸に広がる
「すみません。迷惑ばかりかけてしまって。」
本当に。何も返せてない。
噂に聞く魔王様は冷酷で血も通わないってイメージだったけど、会ってみたら凄くいい人だ。
そんな人の好意に甘えてばかりいては申し訳ない
「お前、、、やっぱり帰りたくないんじゃないのか?」
その言葉にビクッと体が反応してしまった
魔王様が溜め息を付く
「やっばり。」
嘘がバレてしまった。
色々親切にしてくださったのに恩を仇で返した様で呆れているだろうか、、、
「ごめんなさい、、、」
自然と俯いてしまう。本当に申し訳ない気持ちで一杯だった。
「俺の屋敷で暮らすのはそんなに嫌だったか?」
どこか自嘲ともとれる顔で魔王様が小さく問い掛ける
「違うんです!!ほんと申し訳なくて、、、私は親切にしてもらっても何も返せませんし、私はもう家に帰るつもりはありません。だから、、、、お世話になるわけには、、、、」
「そんなことか。帰る家が無いのならずっとここに居ればいいだろう。」
それが当然だ。とでもいうように魔王様は言い切る。
「、、、でも、、」
何も返せない。魔王様に利益は無いのだ
「よい。俺の気まぐれとでも思っておけ。」
本当に良いのだろうか?
「あ、では、何かします!!使用人とか!」
これはとてもいい案のように思えた。
「うーん、そうだな、、、、。
じゃあ、俺の身の回りの世話をしてもらおう」
「はい!」




