6.Ubuntuをネットワークでつなげてみよう
注:最新リリース版のUbuntu26.04LTSでは内部セキュリティが大幅に強化されており現在以下のやり方ではネットワーク共有設定ができません。==========以下に26.04LTSでのネットワーク共有のやり方を追記しましたのでご参照ください。
前回で端末の利用ができるようになったと思いますので、ガンガン使っていきましょう。
LinuxではWindowsネットワークと接続する機能がありませんので、sambaというWindowsネットワークのドライバをインストールする必要があります。設定すればMacからもアクセスできるようになります。
以下のコマンドを順番に端末で実行します。
テキストからのコピーはCtrl+c
端末へのペーストは $の後ろをクリックしてCtrl+Shift+v
覚えてますね?
端末では一度閉じると、もう一度入力するときに管理者パスワードを聞かれます。その時はパスワードを入力して管理者権限を有効にしてください。
・まずWindowsネットワークのsambaをインストールします。
sudo apt install samba -y
・次にIPアドレスを確認します。
ip addr
表示されるUbuntuパソコンのIPアドレスを確認しましょう。Windowsだとコマンドプロンプトに「ipconfig」と打ち込むところですね。
通常、inet 192.168.11.**という紫色の最初の表示がありますのでメモしておきます。
Linuxでは有線LANもWi-Fiもどちらも最初に繋がった同じIPアドレスを使いますので区別する必要はありません。「どうせどちらかしか使わない。同時に使うことはありえない」と割り切った設定になっています。合理的でシンプルですね! ノートPCなどにインストールして大量のデータコピーは有線、日常のバックアップはWi-Fiといった使い方をする人には便利な仕様になっています。
次に以下のコマンドを順に入力していきます。
sudo apt install nautilus-share
nautilus -q
sudo usermod -aG sambashare $USER
sudo smbpasswd -a $USER
ここでパスワードを聞かれますので新しく設定します。WindowsからLinux機のPCの共有フォルダにアクセスするためのネットワークのパスワードですのでメモしておきましょう。二回入力します。
※Linux Mint、Ubuntu26.04、ZorinIOSでファイアウォールを使用している場合はブロックされ他のPCから読み込めない場合はあります。
その場合は端末から
sudo ufw allow Samba
sudo ufw reload
と打ち込んでファイアウォールの一部を開放しておきます。
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※ワークグループ名をWindows側で変更している場合は、こちらも変更して同じ名前にしておく必要があります。そんなの変更したことが無い人はデフォルトで「WORKGROUP」になっていますからいじらなくても大丈夫です。これは必須ではなくて、ネットワーク上に自分のUbuntu機が見えるようになるかならないかの差だけですので、PC名が分かっている場合はやらなくてもいいです。
sudo gnome-text-editor /usr/share/samba/smb.conf
sudoは管理者命令。 gnome-text-editor はubuntu標準のテキストエディターの名前、smb.comfはsambaのコンフィグレーションで、管理者権限で書き換えるという命令になりますから慎重に。
開いたconfigファイルの中に
workgroup = WORKGROUP
と書かれた行がありますので、WORKGROUPを自分のワークグループ名に書き換えます。=の前後にある半角スペースは消さないように。エディタ上のメニューの≡をクリックすると保存がありますので、保存します。繰り返しますが、「そんなの書き換えたことが無い」人はやらなくてもいいです。
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ここまでできたら再起動します。
以後、「ファイル」から各フォルダを開いて共有したいフォルダ(公開など)を右クリックすると、「共有のオプション」という項目が増えていて共有設定ができるようになります。
共有のオプション、をクリックして、
☑このフォルダーを共有する
☑このフォルダー内でのファイルの作成・削除を他のユーザーに許可する
の二つにチェックを入れます。ゲストによるアクセスは不要です。下の「共有を作成」をクリック。
「共有するには、フォルダー“*****”に一部のアクセス権を付与する必要があります」と表示されるので、「自動的にアクセス権を付与する」をクリックして閉じます。
※ユーザーのフォルダを丸ごと共有にしたり、システムまで共有してしまうことはセキュリティ上できないことになっていますので、共有したいフォルダに一つ一つ共有設定をすることになります。
※Linux Mintの標準ファイラーのNemoではこの共有設定ができませんので、「すべてのアプリケーション」の中から「ファイル」を探して起動し(Ubuntuと同じMautilusです)上記の設定をしてください。
※Ubuntu機の二人目、三人目のユーザーを追加したい場合は以下のコマンドでネットワークユーザーの追加をします。※ユーザー名は二人目のユーザーを登録した時の「コンピューターの名前」です。
sudo adduser $USER ※ユーザー名
現在ログインしている管理者のパスワードで承認しましょう。管理権限のない人はこの設定はできません。
他のPC、Macからアクセスするときに聞かれるユーザー名はこちら、ネットワークのパスワードは共通です。ユーザーごとに共有フォルダのパスワードを設定することもできますが、ちょっと面倒になるのでここではそこまでやりません。そんなことをしなくてもログインユーザーが「公開設定」しない限りそのデータは他のユーザーからは見えませんので。
つまり、ネットワークにあるPCを完全支配できる管理者権限はLinuxには存在しないんです。
管理者は何でもできるWindowsやMacと違って、Linuxは最初から閉じていて、「今ログインしているユーザーが許可したものだけ」しか共用できないという全く逆の思想でできています。
Windowsでは、「俺あいつのマクロソフトアカウントとパスワード知ってるぜ」という人がいたらそのパソコンの中身はネットワークで覗けてしまいます。お父さんが管理者だと、そのパソコンを使わせてもらっている使用者の子供のフォルダの中身も見放題です。
しかし、Linuxではログイン名とパスワードを知られていても、ユーザーが公開設定していなければどうやってもネットワークから覗くことはできません。管理者でも一般ユーザーのフォルダはパスワードを知らなければ開けません。
ウィルスやハッキングに強いLinuxは、ネットワークでも強固なのです。企業で使うとネットワーク管理者から「なんのパソコン繋いでんだよ!」と怒鳴り込まれそうですけど。
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●以下、Windows側での操作。Ubuntu機がログイン起動されている必要があります。
エクスプローラーを開きます。
左の「ネットワーク」タブをクリックします。
上の「ネットワーク」と書かれたアドレスに
\\192.168.11.** ※先ほどメモしたUbuntu機のIPアドレス
または
\\インストール編で入力したコンピューターの名前
例 \\ubuntu1
を入力します。長いと面倒だから短くしておけと言った名前のことで、どちらでも可です。
先ほどUbuntu機で共用したフォルダ「だけ」がWindowsのエクスプローラーに表示されます。
開きたいフォルダをダブルクリックします。
ここでプロテクトがかかっていて、ネットワーク資格情報の入力画面になりますので、「第2回インストールしよう」編でインストール時に入力した「ユーザー名」を入れます。
パスワードは先ほど決めた「ネットワーク共有フォルダのパスワード」を入れます。
これからもバックアップのたびに毎回使うならば、「資格情報を記憶」にチェックを入れます。
これでWindows側からLinux機の中のフォルダの中身にアクセスして書き換えられるようになります。
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●以下、MacOSでの設定方法。Ubuntu機がログイン起動されている必要があります。
ドックから「Finder」を起動。左のタブから「ネットワーク」を選択
「インストール編で入力したコンピューターの名前」が表示されているのでクリック。
先ほどUbuntu機で共用したフォルダ「だけ」が表示されます。
上のタブの「別名で接続」をクリック。
「◎登録ユーザー」をクリックして、「第2回インストールしよう」編でインストール時に入力した「ユーザー名」を入れます。
パスワードは先ほど決めた「ネットワーク共有フォルダのパスワード」を入れます。
これからもバックアップのたびに毎回使うならば、「☑このパスワードをキーチェーンに保存」にチェックを入れます。
これでMac側からLinux機の中のフォルダの中身にアクセスして書き換えられるようになります。
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バックアップソフトはWindowsでもMacでもLinuxでも使えるFreefilesyncがお薦めです。
メイン機にインストールして、定期的にLinux機にデータをコピーすればバックアップ用のサブマシンとしても、データ持ち出し用のLinuxノートパソコンとしても使用できます。外付けHDDやNASにバックアップするのと同じような使い方ですが、実際にパソコンとして起動もできますしね。
Ubuntu機側からコピーしたいファイルはメイン機のユーザーのフォルダには戻さず、デスクトップに作った別のフォルダに保存するようにするとかして、区別しておきましょう。上書きされてデータが消えたといったトラブルを避けられます。
バックアップソフトなどでバックアップ先のUbuntu機のフォルダ名を指定する場合は、
\\コンピューターの名前\デスクトップ
\\コンピューターの名前\ドキュメント
\\コンピューターの名前\ピクチャ
\\コンピューターの名前\ビデオ
\\コンピューターの名前\ミュージック
\\コンピューターの名前\公開
※コンピューターの名前の部分はIPアドレスでも可
のように全角日本語でフォルダ名を指定してください。サブフォルダも指定できます。
Ubuntuのhomeフォルダ以下にあるユーザーのフォルダ名は日本語なんです。ここもWindowsと違うところですね。
これでメイン機側からの操作でLinuxのPCにデータを移行することができます。
逆(Linux側からメイン機を操作)もやるとお互いにデータを上書きし合ってファイルを消すリスクがあるので、バックアップは必ず一方通行にしておきましょう。
特にMacはファイル階層を(恐るべきことに)アプリが自動的に(勝手に)管理してますので、管理用のファイルが必ずありますから、他機からネットワーク接続してMacの中にアクセスするのはトラブルの元というか、やめておいた方が無難です。
Windowsを使っているとここは衝撃なのですが、ファイルは自分では管理せず、アプリケーションに預けるのがMacのやり方です。このファイル、写真、音楽はどのフォルダに入ってるの? というのはMacユーザーは知る必要はない。それはアプリやiCloudが管理している、ということになっています。
バックアップはTimemachineに任せ、ネットワークではLinux機のデータを読み書きする程度の使い方に留めます。Macユーザーの方には常識でしょうが。
Mac側を共有設定するとユーザー領域だけでなくシステムまでまるごと全部アクセス可能になってしまいます。アクセスするのは持ち主だから持ち主にはその権限があると言うことです。ネットワークに参加させるにはユーザー権限が強力すぎるというか、ちょっと怖いパソコンですね。
なのでMacはデータを読み書き「される」側ではなく、読み書きする側に固定しておいた方が安心です。
LinuxはサーバーのOSとしても世界的なシェアを持っていて、インターネットのプロバイダやデータセンターのようなバカでかいシステムでも使われています。
意識したことはないでしょうがLinuxはあらゆる有線、無線のネットワーク、プリンタやコピー機、周辺機器や家電や機械、自動車の中でも動いていますから、みなさんはもうとっくにLinuxネットワークに包囲されているんです。
ここまでネットワーク設定できたなら、ログインを自動にし、スイッチを押すだけで起動、「設定」の「電源管理」で電源ボタンの挙動を「電源オフ」にしておけばあとはディスプレイとキーボードとマウスを外してしまって、メインPCのバックアップをするときだけスイッチを入れてデータサーバーとして使うこともできますね。
ある程度使うと、Windowsとはやはり勝手が違うし、どうしても使いたかったWindowsアプリケーションもあるでしょう。
LinuxにはWindowsを仮想的に再現したWineというアプリがあり、(エミュレーターではなくWindowsアプリを動かすアプリです)これを使うと動かせる場合があります。
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※2026/4/27追記 Ubuntu26.04LTSでのネットワーク共有のやりかた。
1.sambaのインストール
sudo apt update
sudo apt install -y samba smbclient nautilus-share
2.ユーザーを追加
sudo usermod -aG sambashare $USER
3.アクセス権限追加
sudo mkdir -p /var/lib/samba/usershares
sudo chown root:sambashare /var/lib/samba/usershares
sudo chmod 1770 /var/lib/samba/usershares
4.sambaのconfigファイルを書き換え
/etc/samba/smb.conf ファイルをsudo(管理者権限)でエディターで開く。
[global]以下に次の四行のコマンドを追記して保存。
usershare path = /var/lib/samba/usershares
usershare max shares = 100
usershare allow guests = yes
usershare owner only = yes
5.samba、nautilus再起動
sudo systemctl restart smbd nmbd
nautilus -q
6.再起動
7、パスワード設定
sudo smbpasswd -a $USER
他のネットワークPCからのアクセスに使うパスワードを二回入力。
8.ファイアウォール通過(ファイアウォールを有効にしている場合)
sudo ufw allow Samba
sudo ufw reload
9.確認
net usershare info
上のコマンドを入力して何も表示されなければOK。
10.ファイラーで共有したいフォルダを右クリックして共有設定する。
共有したいフォルダ(公開など)を右クリックすると、「共有のオプション」という項目が増えていて共有設定ができるようになります。
共有のオプション、をクリックして、
☑このフォルダーを共有する
☑このフォルダー内でのファイルの作成・削除を他のユーザーに許可する
の二つにチェックを入れます。ゲストによるアクセスは不要です。下の「共有を作成」をクリック。
「共有するには、フォルダー“*****”に一部のアクセス権を付与する必要があります」と表示されるので、「自動的にアクセス権を付与する」をクリックして閉じます。
※ユーザーのフォルダを丸ごと共有にしたり、システムまで共有してしまうことはセキュリティ上できないことになっていますので、共有したいフォルダに一つ一つ共有設定をすることになります。
これでWindows機からUbuntu26.04LTSの共有フォルダにアクセスできます。
次回、「Windows用アプリをWineで使ってみよう」
次回、「Windows用アプリをWineで使ってみよう」




