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後半の続きと変態の襲撃

お待たせしました。


ある意味グロテスクな表現があるかも知れません(笑)

「後半へ続く。」


「貴様!なにを言っている!?」


俺の独り言に半ギレで突っ込みを入れてきたのは、父から付けられた護衛のゲラルドだ。

因みに俺に剣を突き付けて先程迄まで得意気に喋っていたのを唐突に遮ったのでえらく機嫌が悪い。


「なに。下らない長話をさらりと流す、魔法の言葉を言っただけさ。」


「下らない!?下らないだと!?」


声を上ずらせながら激昂してくるゲラルド。

お前の事じゃないんだけどな。


「貴様の!罪を!この私が!教えて!やっているのに!下らない!!長話だと!?」


「俺が個人的に尊敬するナレーションの魔術士、キートンやま「うるさい!!」・・・キートン「黙れとていっただれう!?」


ゲラルドよ。興奮し過ぎてちゃんと喋れてないぞ?

俺に突き付けた剣がプルプル震えている。これ以上挑発し過ぎるとブスリとイカれそうだな。


「私の「要するに父、デュオニュソスの血を引かない俺が爺さんに取り入って不当に第三子を名乗り、王家を簒奪しようとしているから俺を此所で始末するんだろ?」・・・ふん。そうだ!」


「付け加えるとデュオニュソス様を父と呼んだ不敬罪もある!私にクソ生意気な口を聞いた罪も有るなぁ〜?」


機嫌が直り俺をなぶる様な口調になるゲラルド。こいつは臭ぇ。小物臭がぷんぷんする。

嫌いじゃないぞ。寧ろこの状況では好ましいと言える。


「なるほど。父の命で俺を始末しにきたか。」


「貴様の父は知らんな〜?

だがデュオニュソス様の命かといえば否定はせんなぁ〜?」


あっ、こいつチョロい。此所で殺るからか知らんがペラペラ喋ってるよ。


「・・・そうか。父が・・・」


ショックを受けた様に呟くとゲラルドはにちゃりと(ニヤリではない)笑い、


「貴様の父は知らんがデュオニュソス様の深謀には恐れいるなぁ〜?

教都アヴァロンの貴様の母に会いに行く途中で「ゲラルド危ない!」がひ!?」


聞くべきことは聞いたのでゲラルドを馬車から叩き出す。


・・・その時奴が現れた。


ソイツが現れた瞬間、俺の乗る馬車が爆散した。


タイミング的にはゲラルドは突き飛ばした時だ。


ソイツは爆散した馬車の残骸の上に立っていた。


覆面で顔を隠し、しかし鍛え上げられた肉体を隠すことなく見せ付けていた。


・・・隠すことなく見せ付けていた。覆面以外何も身に付けることなく。


「・・・へっ、変態。」


ゲラルドの呟きが響く。


真正面からソイツを見てしまったゲラルドの一言だった。


誰も動けない。そうだろう。一瞬で目の前に現れ、一瞬で馬車を爆破したから・・・

ではなく、突然目の前に覆面被った全裸の男が現れて思考が停止したからだろう。


因みに俺は尻餅をついて男を見上げる形になっていた。目の前でぶらぶら揺れているアレが気になって仕方がない。

・・・アレが何って?アレだよ。


「ぎっ、貴様!何者だ!?」


ゲラルドの誰何に男は雄叫びを上げる。


「にぃぃぃぃぃくぅぅぅぅぅたぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃびぃぃぃぃぃのぉぉぉぉぉ化身んんんんんなぁぁぁぁぁりぃぃぃぃぃ。」


アレがエレクトする。やめてください。顔に当たってしまいます。


男の全身が蒼白い(オーラ)に包まれる。


ゲラルドを始めとした騎士達が何か騒いでいるがそれどころじゃない!!

当たる!!顔に当たる!!

視線を反らした先にゲラルドがいた。思わず叫んでしまう。


「ゲラルド!!助けて!!」


そして男の全身から霊力の塊が散弾の如く迸る。何で魔力じゃなくて霊力なの?

生の霊力じゃあダメージなんか与えられないよ?


「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!・・・あぁ・・・」


霊力の散弾を浴びた騎士達が股間を押さえてうずくまる。なんだ?この世の絶望を体現したかのような断末魔だったが。


「ふぅ。『ラブエクスタシー』我が肉体美を見ながら絶頂を迎えるがよい。」


あっ(察し)


霊力は魂の力、生命の力だ。魔力は肉体に宿るが霊力は魂に、生命に宿る。

魔力は酸素の様なものだ。必要不可欠だが過ぎれば猛毒となる。しかし霊力は魂、ひいては命の大元である。

魔力総量が多い者は肉体的な老化が止まる。

しかし魂の力たる霊力が無くなると不老であっても死ぬ。この世界では不老イコール長寿ではない。

霊力総量の多い者は肉体が滅びない限り死ぬことはない。そして霊力は生命の力故に肉体を活性化させる。


何が言いたいかと言えば魔力は肉体にしか影響を及ぼさないが、霊力は肉体にも影響を及ぼす。


・・・具体的には何時までも若々しく・・・肉体的な意味でなく行動的な・・・かつ、女性ならかなり高齢でも余裕で妊娠出産できたり、男性なら百歳近い爺さんでもアレが十代の時のようにずっと使えたり。


・・・あの男は生の霊力を散弾の如く打ち出した。生の霊力を与えられた騎士達が生命の力を与えられた。怪我や病気なら一発で治るレベルの霊力を。

しかし騎士達は男盛りで気力、体力は充分。

と、なると生命の力は一点に集中する。

・・・あり余る生命の力で新たな命を作るために。

そして放出してしまったのだろう。生命の素を。


・・・覆面全裸の男を見ながら。


「酷い。」


俺は騎士達を見渡す。俺を謀殺しようとしたとはいえ、精強のリューシオン王国の騎士達が無力化している。

ある騎士は放心し、またある騎士は男泣きに泣いている。最早この男に立ち向かう事は不可能だろう。


「さあ、少年。新たなる世界に旅立つのだ!!」


変態に担ぎ上げられる。嫌だ。そんな世界に旅立つ気はない!!


「・・・待て、変態。」


俺を担ぎ上げ、いままさにこの地獄・・・騎士達にとっての・・・から離脱しようとした男に声を掛けるものがいた。


「俺の命令を聞け!!変態がぁぁ!!待てとぉ!!言ったぞぉぉ!!」


ゲラルドだ。


「変態。その餓鬼を置いていけ。」


男は鼻を鳴らして答える。


「大人達の都合で幼い少年を害そうするお前達に渡す訳がないだろうが!!」


そうだけどさ。心情的には俺はコイツらサイドなんだけど。


「問答無用!!の『ラブエクスタシー』」


「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!・・・・・・あっ、あぁぁぁぁ!?」


「!?ゲラルド!?ゲラルド!!」


「悪は滅んだ。」


ゲラルドが再び倒れふし、俺が悲鳴を上げてゲラルドの名を呼び、男は賢者タイムに入る。


カオス過ぎる。


「さあ行くぞ少年!」


「!ゲラルド!!」


「・・・殿下。殿下ぁぁぁ!!」


俺とゲラルドが叫ぶ。今この瞬間、俺達の心は通じ合っていた。

俺はゲラルドの身を案じ、ゲラルドは俺の行く末を案じた。

お互いに敵どうしだったがそれでも俺達はわかり合う事ができた。きっと親父ともわかり合える。

俺はゲラルドにうなずき、ゲラルドも俺にうなずく。


「逝くぞ〜」


変態(おとこ)がゲラルドを蹴り飛ばす。

空気読めよ。


「いざ行かん!!新たなる世界に!!」





リアルが忙しすぎてヤバイです。

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