65話 緊迫した事態
「本当!?」
「あぁ、それくらいなら構わないさ。」
サイネリアの思わぬ提案により、リズたちは今まで出会ってきた種族の長たちと連絡することにした。
一度に多数の人と連絡をとることも可能らしいのだが、複数人が一度に喋ると聞き取れないことがあるそうなので、一人一人に連絡することにした。
「まずは誰に連絡するんだい?」
「とりあえずオルムの王と話ししたほうがいいだろう。レオがお世話になったしな。」
厳密にはオルムの王ではなく、町医者のシェリアにお世話になったのだが
「わかった………はい、できたよ。」
「え?もう?」
「あとは心の中で相手のことを思い浮かべて、そしたら相手に声が聞こえるようになるはずだよ。」
サイネリアの言葉に従い、リズたちはオルムの王さまのことを思い浮かべ
「あー、あー、聞こえますか?」
<ん?今日は通信の予定なんて……もしや子供達5人か?>
オルムの王は少し間抜けな声を出したが、しばらくすると、通信相手がリズたちだということに気づいたようだ。
「久しぶりだな。突然だがそっちで何かおかしなことが起きてたりはしないか?」
レオがオルムの王に聞くと、彼は少し黙り、言葉を紡いだ。
<特に変わったことはないが、どうやらエルフの森が人間たちに襲われたらしいな。>
「そんな…!」
ソレイユが悲痛な声を上げた。
あの美しい森も焼き払われてしまうのだろうか?
森の再奥には世界樹もある。
世界樹が焼き払われてしまうのはまずい。
「どうにかならないの?」
<あぁ、エルフの森の再奥には世界樹がある。あれを焼き払われては我々の命にも関わるしな。メリアたちがの精鋭が出動したらしい。>
メリアたちがエルフの森を守ることになったらしいが、それ以降の進展は聞いていないそうだ。
しかし、自分たちの命がまだあるということは、森は焼かれることなく、メリアたちは森を守ることに成功したのだろう。
<して、急に連絡してきたが……何か用かね?>
「今後起こる戦争を止めるために私たちに協力して欲しいの。」
ソレイユがオルムの王に頼み込む、彼は間を空けずに
<喜んで協力しよう。君たちには助けてもらったしね。>
「ありがとう。また何かあったら連絡するわ。」
ソレイユがお礼を言い、サイネリアに目で合図した。
サイネリアはソレイユの合図を受け取ると、通信を切った。
「どうやら自体は緊迫しているみたいだね。」
リズたちとオルムの王の話を聞いたサイネリアは真剣な表情で言葉を吐いた。




