64話 今後の対策
ベルは悲痛な叫び声にも近い声を上げた。
その声に釣られるかのように、リズたちと来た神獣とニック以外の者がリズたちを見た。
「あら?まだ子供の人間が5人。」
「どうしたの?もしかして迷子かな?」
ライサと呼ばれていたグリフォンがリズたちを見て不思議そうに首を傾げ、猫又のオプティルトがリズたちに優しく語りかけてくる。
なんといえばいいのか戸惑っていたリズたちを見かねたのか、アルフが口を出した。
「ルフィナ、そいつ等は迷子じゃない。リエンの使い魔が見つけた奴らだ。」
「君、いい加減パームのこと名前で呼んであげなよ。」
ルフィナと呼ばれた猫又が苦笑いでアルフに語りかけるが、そんなことはどうでもいいと言いたげに、ベルがまたしても悲痛な声を上げた。
「そんなことはどうでもいいわ!!なんで人間なんかを連れてきたわけ!?あなた頭おかしいんじゃないの!?」
「俺に聞くな!リエンの使い魔に聞け!!」
アルフとベルの喧嘩が始まりそうになったが、サイネリアが2人を鎮めた。
「まあまあ、この5人は人間たちを止めたいそうだ。そこにパームが来たってことさ。」
「本当に君たちは次から次に問題を持ってくる……。」
ニックがしかめっ面になりながらも、それぞれの情報を聞き出し始めた。
どうやら現在、人間以外の種族では人間撲滅派と非撲滅派に別れているらしく、相当面倒なことになっているそうだ。
今は撲滅派の考えを収めることに成功し、首謀者のみを捉えればいいことになっているそうだが、リズはそれも嫌だと言う。
「本当にそうしなきゃダメなの?」
「みんながみんな救われてハッピーエンドなんてあるわけないじゃないの!本当、これだから人間は嫌なのよ!」
「君、それをフェリシアに言えるのかい?」
「様をつけなさい!無礼よ!サイネリア!」
リズがためらうと、ベルが嘲笑うようにリズの考えを貶してきた。
サイネリアが話をそらしてくれたおかげで、リズがベルに反論することも、ベルがリズにキツく当たることも起こらなかった。
「とにかくなるべく平和に終わらせたい。ベルは後で話がある。」
「いやよ!ニックのお説教はもううんざり!それに私は何も間違ってないんだから!」
ベルはいつまでもイヤイヤを続けている。
サイネリアはベルを放って置いて、リズたちに話しかけてきた。
「リズ、今まで出会った種族の中で君たちに協力してくれる人に連絡してみたらどうだい?」
「だが、小生たちは連絡するための魔法を知らないぞ?」
サイネリアはレオの言葉を聞いた上で微笑み
「僕がしてあげるよ。魔法で通信するだけなら簡単だしね。」




