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気がついたらラミアに(なろう改訂版)  作者: 並矢 美樹
ラミアの捕虜

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45. 半分は人間

 僕は後ろからディフィーの身体を触りながら、今日感じたことを言ってみる。


 それにしてもなんだかディフィーを触るのが楽しくなってきた。

 もちろん上半身だけだけど若い女性の、それも裸の身体を自由に触っているのが、男として楽しくないはずは勿論ないのだけれど、それだけじゃなくて、ディフィーが自分だけされているということに落ち着かず、モジモジしているのがなんとなく可愛らしくて楽しいのだ。

 誰かが僕らの方に視線を向けると、それを気づかれない様に気にするし、僕が喋ってみんなの視線が集まると、体を固くする。


 「それにしてもラミアは優しいね。

  僕の友達たちが今日の昼は昨日よりたくさん食べていたら、それをみんなとても喜んでくれていた。

  精を得る為かもしれないけど、僕は嬉しかったな」


 「それって、普通、当たり前」

 レンスが首を傾げた。


 「アレクが何を言いたいのか、良くわからないぞ。 喜ぶのは普通だろ」

 サーブも何が言いたいのかわからないという感じで首をひねる。


 「アレクはきっと捕まえた私たちラミアが、捕まえられた人間のことで喜ぶというのを少し感動的に考えたのよ。 ロマンチックなのかも」

 ナーリア、フォローしてくれているみたいだけど、なんだかなぁ。


 「ラミアが人間を心配するのは当たり前、だって人間だよ」


 あれっ、セカン、それと反対の言い方を僕はずっと心の中で言っていたんですけど。

 「だってラミアだよ」って。


 腕の中でディフィーが言った。

 「それは心配くらいするわよ。 ラミアは半分は人間なんだから」


 「ラミアは半分は人間なんだから」か、面白い言い方だな、と僕は思った。


 「そうだね、確かにラミアは頭から膝の少し上までは人間とほとんど同じだから、半分以上人間だよね」

 僕はそう返した。


 「それ、意味違う」 レンスに即座に返された。


 えっ、そんなに即座に返される様なこと僕言った?


 「あのね、アレク。 ディフィーが言いたかったのはそういう意味じゃないの。

  ラミアに男はいないでしょ。 つまりラミアの父親は絶対に人間な訳。

  だからラミアの半分は絶対に人間なの」

 ナーリアが説明してくれた。


 「えっ、ラミアって人間の精をエネルギーにしているだけじゃないの?

  ラミアが子供作るには人間の精が必要なの?」


 「なんだ、アレクはそんなことも知らなかったのか。

  ラミアはエネルギーということだけなら、人間の精がなくても生きていける。

  今だって多くのラミアがそうだろ、人間の精が絶対に必要なら、人間の数が足りてないだろ。

  そうじゃなくて、ラミアにとって人間の男が絶対に必要なのは、人間の男がいなければ子供が出来ないからさ」

 サーブが答えてくれた。


 「でも、ラミアが孵化した時、人間の父親はもう死んでしまっていていなかったり、もうラミアの里から立ち去ってしまっていたりすることが多い。 というか、それが普通。

  だからラミアは自分の特徴の中に人間由来だと思うところが、即座にわかるような顕著な形であると、とても嬉しがる。

  私は髪も目も人間ぽくないから、それが残念」


 「確かに、セカンの青い髪と水色の目は違うな。

  ディフィーのピンクの髪と赤い目も違うか。

  ナーリアの少し茶色がかった金髪と青い目は父親からだよな」


 「そういうサーブの黒っぽい銀髪はどっち、白い瞳の目は違うだろうけど」


 「私の髪はどっちだろうなぁ。

  私の場合は肌が浅黒いのは完全な父親由来さ」


 「レンスの黒髪・黒目は完全に父親似よね」


 「うん、ちょっと自慢」


 セカンは父親に似ているところがパッと見ではないのを残念がってはいるという感じだが、腕の中のディフィーは急に元気がなくなった感じになってしまった。


 「ところで、なんで母親譲りではないって分かるの?

  ラミアでお母さんていう存在を僕は見たことがないのだけど」


 「それは、アレクが知らないだけ。 いない訳じゃない。

  でも多くのラミアに母親はもういない。

  多くの母親ラミアは卵を産むと動けなくなり、授乳していると衰弱していって、動けなくなっているせいもあって死んでしまう。

  だから私たちの多くは母親をよく覚えていない。

  でも、周りのラミアが母親のことを教えてくれる」


 セカンが詳しく語ってくれた。

 ラミアが子供を作り、育てるって、完全に命と引き換えなんだな。

 なんだか神妙な気分になった。


 「私の母親は私と同じ髪の色や目の色、そしてこの赤っぽい肌の色も一緒だったって、言われたわ。

  私は全く人間らしいところがないの」

 ディフィーが妙に悲しげにそう言った。


 「えーっ、綺麗で良いじゃん。 それに赤い目は人間にもいるぞ、少ないけど。

  ま、どうであれ、僕は綺麗で好きだけどな」


 僕がそういうと、ディフィーはその瞬間身体を縮こめた。 そして次の瞬間ディフィーは何だかブワッという感じで、ディフィーの香りを発散したような気がした。

 ディフィーは身体をくるっと回転させると僕にしがみついてキスしてきた。


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