表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
気がついたらラミアに(なろう改訂版)  作者: 並矢 美樹
ラミアの捕虜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/104

33. 友たちの様子は

 僕たち6名は戻って良いとのことで、部屋に戻ってきた。

 ラーリア様たちの話し合いはまだ続いているのだろう。

 とりあえずどうなるかは分からないが、僕にできることはないし、ナーリアたちは開放感を味わっているみたいだ。


 「ああ、もう。 ラーリア様たちに睨まれた時は、生きた心地がしなかったわ」


 「ラーリア様たちだけじゃない。 ミーリア様たちも睨んでいた」


 「ナーリアがあんな時に恥ずかしいこと言うからよ」


 「だって、あの場でアレクをフォローしない訳にいかないでしょ、隠すためには。

  私だって必死だったんだから」


 「まあ、それは認めるけど。 まさか宣戦布告なんて言われるとは思わなかった」


 「下の者に負ける訳にいかないって言ったラーリア様、目がマジだったわよ」


 「下の者って、それ私たちのことよね。 ライバル扱い?

  私たちが勝てるはずないのに」


 「冷や汗をかいて体が気持ち悪い」


 4人の会話にサーブだけが加わっていなかった。

 4人の会話が途切れたところでサーブが呟いた。

 「良かった。 私のせいでみんなまで巻き込んで罰を受けなくて」


 「サーブ、そんなこと考えていたの?」

 「ごめん、言って良かったみたいだった。 朝、サーブのことはお咎めはないって言ってたのに、伝えられなかった」

 ナーリアとセカンがサーブを慰めようとした。


 「あんた、考えすぎ。 私らの心配までしてたの?」

 ディフィーが軽い感じで言う。


 「そんなこと言ったって、私の考えなしで・・」


 「もうそれはいい。 それより汗で気持ち悪い」

 レンスが無理やり話題を変えた。

 「水浴びしたいけど、どうだろう?」


 「まだ話し合いきっとしているよね」


 「部屋に戻って良い、と言われたけど、この後どうするかは言われてないから。

  どうしたらいいかしら」


 「聞きに行く?」


 「あの部屋に行って尋ねるなんて出来ないよ」


 「他の誰か?」


 「ミーリア様もあの中だよ」


 「誰か他にいないかな?」


 「イクス様」


 「そうだ。 それが良い。 イクス様にお伺いしましたって言えば、誰に後で何を言われても、きっと大丈夫」


 「私が聞いてくる」

 セカンが自分から聞きに行ってくれた。


 「良いわよ。 もし誰かが来て、あなたたちが部屋にいなければ、私のところに聞きにくるでしょうから。

  そうしたら、水場に居るって教えてあげるから構わないわ」

と許可してくれたと、セカンがすぐに戻ってきて伝えてくれた。


 僕たちは途中でカウンターの部屋に顔を出し、元ラーリアであることは秘密のイクス様に頭を下げるだけで礼を示して、水場へと向かった。 あまり慇懃な態度をすると、秘密がバレなくても、周りに不思議がられてしまうかも知れないからね。


 いつもより早い時間の水場は混雑していた。

 僕の友たちが、それぞれ一人に対して強そうなラミア二人が付き、水浴びをしていたのだ。

 僕は捕まった日にあの部屋で別れて以来、初めて友たちを見た。


 友たちは生気がなかった。

 水場で自分で体を洗うこともなく、彼らを連れてきたラミアに体を洗ってもらっていた。

 なんだか全く心ここにあらずで、話もしていない。


 友たちを連れてきたラミアは、自分たち同士で話したり、僕の友たちの体を洗ってやったり、自分たち自身も洗ったりと、結構騒々しくやっているのだが、我関せずで目の焦点もあっていない感じ。

 連れてきているラミアたちがいるから、僕の方から話かける訳にもいかないのだが、それ以前に話しかけられる雰囲気じゃない。


 何よりも、友たちはみんな、見るからに痩せていた。

 痩せている、生気がない、顔色が悪い、肌にツヤがない、目に力がない、言葉がない。

 とにかくないない尽くしで、どうしたらたった10日やそこらでここまで変わるのか。

 捕まる前の晩の快活さなんてどこにもなく、僕はただ彼らの光景を見ていた。


 「なんだか、ラーリア様たちが真剣だったのが、理解できちゃったわ」

 ディフィーがそう言った。

 他の四人がうなづいた。


 「私たち、アレクが普通だと思っていたけど、アレクって一人だけとっても違っている」

 セカンがそう言った。


 「でも、どういうことだ、この違いは。 これがさっきの話の、口移しの水と食べ物の問題か」

 サーブが聞いた。


 「わからない。 でも、この違いを見たら、私でも何故かを考える」

 ナーリアがそう言った。


 ナーリアたちにも彼らの様子はただならないモノに見えた様だ。

 彼女たちも僕以外の人間を見ることはなかったようで、この光景に一様に驚いている。


 「アレクで良かった。 私、あいつらは嫌」

 レンスがそう言った。


 「私もだ、あんな雰囲気の人間に触られるのは、私もごめんだ」

 思いがけず一番にサーブが反応すると、他の三人も急いで続いてそれに同意した。


 僕は心の片隅で、どっちかというと僕が女にモテないタイプだったんじゃないか、と頭の片隅で考えながら、呆然としてた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ