エンジプト王国では〜魔導具の試験と話し合い〜
セリカがフソウ国へ行ってから王都では冬本番になり雪も積もり始めた。
ケターダはジェミニの部屋を訪れた。
「ジェミニさん明日の休日ですけど男爵様から預かっている魔導具の試験をしませんか?」
「やりますやります。明日朝には結構積もっていそうなので試験をやって検証しましょう」
「では朝食後で」
ー・ー・ー・ー・ー
朝食後、ケターダとエマーダ、ジェミニは魔導具を持って寮の玄関に来ていた。
「じゃぁ玄関を開けるよ」
エマーダがそう言って玄関を開けたが「寒!!」と言って直ぐに閉めた。
「男爵様は昨年良くこの寒い中を除雪したわね」
エマーダが寒さで震えながら言った。
「セリカさんは寒いのは嫌だとか言って暖か敷き布団を作ったよね。だから何かをやっていたと思うの」
ジェミニが言った。
「男爵様は魔法で何かしたと思うのですが、敷き布団と同じ考えだと付与の魔法ですよね」
ケターダが考えながら言った。
「[ファイヤーボール]を出しておいてもその周辺だけだし、作業の邪魔になるよね」
エマーダも考えながら言った。
暫くするとミウラとローレルが来た。
「3人共何してるの〜」
ミウラが声をかけて来た。
「セリカさんが作った除雪機の試験をしようとしたのですけど、外があまりにも寒いので何か良い方法を考えていました」
ジェミニが説明した。
「そうなんだ、セリカちゃんは去年はどうしたのかな? 寒いのは嫌と言うくらいだから絶対何かしてるよね」
ミウラが言った。
「それで魔法で何かをしたのではないかと考えたのですが、服を暖かくするなら付与で、[ファイヤーボール]を使うとその周辺だけで作業の邪魔になりそうです」
ケターダが先程考えた事を言った。
「付与は男子だけだったよね」
「そうです」
「ん~~」
ミウラとエマーダが話しをした。
「自分の周りの空気だけを暖めるだけでは駄目ですか?」
「どう言う事?」
「まだ朧げですけど、暖かい空気の服とか暖かい空気に包まれてるイメージです」
「それだ!! ローレル良い事を言った。
そうすると1つの魔法だと出来無いよね。セリカちゃんのことだから2つ3つ使っているね」
ローレルが言った事をミウラが考えている。
「単純に考えると、火と風の属性になりますよね」
「なら暖かい風のイメージだね。んん、これってファンヒーターじゃないかな?」
「そう言えばそうですね」
ケターダ、ミウラ、ローレルの順で話した。
「一度このイメージでやってみようよ。それで意見を出し合おう」
ミウラが話を纏めて各自訓練に入った。
全員が服のポケットから紙とペン、インクを出してから条件出してをしたり、絵を書いてイメージをしやすい様にしていた。
以前にセリカに言われた事を自分なりにやりやすいように変えてやっており、普段でもヒントになりそうなのが有ればメモ書きをしていた。
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「こんな感じかな?」とか「これだと・・・」とか言いながらメモ書きしたものから考えて発動させていた。
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「これだったら良いかも」
「そうね一度外に出てみましょう」
ケターダとエマーダが最初に玄関から出て行き、魔法の発動具合を確認していた。
少しして2人が帰って来ると汗だくであった。
「どうしたの? 汗だくだよ」
「温度の調整が上手くいかなくて、段々暑くなって仕舞いました」
ミウラが聞いてエマーダが答えた。
「温度の調節かぁ〜。火属性を弱めるか、外の空気を入れて下げるとかになるのかな? ファンヒーターは火の方を弱めていたよね」
「風も弱くなりますね」
「となると、こうなるから。ああこうすれば良いのか。ちょっと試験してくる」
ミウラはローレルと話しをして、考えてから外に出て行った。
少しするとミウラが帰って来た。
「どうだった?」
「悪くはなかったど、制御のタイミングかな? 後はやりながら考えるよ。また外に行くね」
ローレルに聞かれてミウラが答えてから外へ出て行った。
他の4人も出来た様で外に出て試験をしていた。
「だいぶ良くなって来たよ」
「これから寒くても外で活動出来ますね」
「それでは除雪機の試験をしましょう」
5人は取り敢えずセリカが作った[温風服]に似たような魔法を作り、除雪機の試験を始めた。
ジェミニが説明書を読みながら除雪機を動かそうとするケターダに説明をしていた。
この除雪機は掻き込み部分は魔導モーターで行い、風魔法で吸い込み、掻き込み部分の後ろから斜め上に向って筒が付いており、そこから雪を排出する様になっていた。その筒は左右飛ばしたい方向に動かす事が出来た。
ケターダがハンドルになる部分を握り魔力を流し始めると魔導モーターが回り、雪を掻き込み始めたのでゆっくりと前に押し始めると筒のから雪が活き良いよく飛んで行った。
見ていたメンバーは「おぉ〜」と言っていた。
ある程度やると交代で使い始めた。
ジェミニとケターダは色々な角度から観察したり、自分で動かす時は通常とは違う事をしたりしていた。
除雪機の試験をしていると、南部の伯爵家女子と男爵家女子が来た。
「皆で何をやっているのですか? めちゃくちゃ寒いのに〜」
「それは大丈夫。さっき暖かくなる魔法を作ったから」
「え〜そう言う時は呼んでくださいよ〜」
「ごめんごめん、ヒントだけ言うから考えて。私達も各自考えてやっているから。2人で相談しながらやっても良いよ」
ミウラが説明をしながらヒントを与えて除雪機の試験の方に行った。
「確か農業用の畑を耕すのも作ったとセリカさんは言ってましたけど、これと同じ様な感じなのですかね?」
ローレルが皆に聞いていた。
「多分ですけど掻き込みの部分のみで土を耕す刃物がが付いていると思いますよ。魔法でやって時は疑似的にそうしてましたから」
ローレルの質問にケターダが答えた。
「セリカさんは色々と思いつきますけど、何処から知識を得るのですかね?」
「それは皆そう思ってるよ。頭の中がどうなっているのか見てみたいよ」
「本当にそう思いますね」
ローレルとミウラが話した。
除雪機の試験も無事に終わった時に後から来た2人も無事魔法で発動出来る様になっていた。
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王城ではセリカからの連絡を受けて宰相が陛下に話をしてから会議となった。
出席者は陛下、宰相、学園長、第1、3王女であった。
「昨日セリカ嬢から連絡が入って、フソウ国の東隣にある共和国からの留学の話があったので集まってもらいました」
宰相が話し始めて、今回の経緯と試験迄の間にホーデン領の寺子屋で訓練と入試の勉強をする事等も話した。
「ホーデン領では今は誰が教えているのだ?」
「キズス家のパレット嬢ですね。ホーデン家の研究室に就職をして、今では化粧品関係者で知らない者はいません。最近では弟子も取っているの様です」
「パレット嬢はやはりセリカ嬢の弟子になるのか?」
「パレット嬢はホーデン家の長女に教わってい、最近では読み書き、計算の講師を入れたそうです」
「パレット嬢は跡継ぎではないのだな」
「そうです」
「以前から考えていたのだが国に貢献した者には1代限りの爵位を与えても良いと考えているのだが、その辺りを今後話しをしないとな。
話がそれてしまったが国としては留学に関しては危険が無い限りは受け入れても良いと思っている。
学園長はどう思う」
「留学生の受け入れは問題は無いと思いますが、ただ講師側の方ですね。講師側ではイメージの魔法が上手く行っていないようなんです。要は知識不足と言う事でしょう」
「ホーデン家の次女とルバス家の次女が今年度の卒業だったな。非常勤でも良いから春から教えられる事は可能か?」
「彼女達の進路については私は把握していませんので担当に聞いてみます」
「そうしてくれ、彼女達の進路が変更可能なら講師として迎えたい。
留学生の試験が入学の少し前になるが準備を頼む」
「分かりました。後報告が送れましたがフソウ国の入学では第5皇女殿下が来る事が決まっていますのでフソウ国は来年度は5名の入学です」
「2カ国の王族が来るのか。第2王女は卒業になるから第3王女は比べられる可能性があるな。そうなった時に考えるか」
「陛下どう言う事でしょうか」
第3王女が陛下に聞いた。
「その辺りは第1王女に聞いた方が良いな。在学中はずっとそうだったからな。
取り敢えずはこんなところだな。何か有ればまた言ってくれ」
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ホーデン家ではダイナとカリーナが執務室でセリカからの電話の事を話していた。
「セリカは海に出ると必ず漂流者を拾ってきますよね。皇女様は座礁ですけど似たようなものですよね」
「だがセリカが助けた人達はホーデン領ではなくてはならない者達だぞ。特に寮にいる者達だが」
「鉄道に造船、甘味、化粧品とホーデン領発の物ばかりですよね。彼らの専門知識は凄いですよね。セリカといい勝負が出来ますよ」
(ほぼセリカと同じ転生者とはまだ言えないよな)と心の中でダイナは思っていた。
「取り敢えずはセリカが戻って来てからだな」
セリカのやらかしに頭を抱えるダイナだった。
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