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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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学園祭〜2年目〜

 さあ始まりました。学園祭です。今年はどんな事が起きるかな?

 私は皆が集まる前に出店場所に来て、壺焼きの用意をしていて、壺を出してから中に炭を入れて温めておき、温まる間にさつま芋を入れる治具を作っています。

「大きめの壺3つにしたけど途中で無くなりそうだよね。バームクーヘンは昨日大量生産したからどうにかなりそうだけど。たい焼き器の方は従姉妹さんと南部の子がやってくれるから、こっちを見ながら対応できるね。

 治具は出来たからセットしてお芋を焼いて行こう。

 今からだったら始まる頃には売れそうだね。多分コロナお姉ちゃんが1番に来そうだよ。お姉ちゃんはこれが好きだよね」

 お芋をセットして焼き始めて暫くすると部員の皆が集まって来ました。

「ホーデンさん早いわね」

 部長が言って来ました。

「壺焼きの準備をしていました。これで開店と同時に売れますよ」

「ありがとう、でもいい匂いがして来たわね」

「美味しいですよ。お芋はねっとりとして甘くて、蜜も出ますよ」

「そうなの? とても気になるわ」

「それよりも準備をしないと」

「そうだったわね」

 部長が皆の方を向き指示を出し始めた。

「皆〜準備をしましょう。それと見本用を持って来てね」

 全員で準備を始めました。と言っても実際作るのは少ないのよね。殿下のも昨日大量生産していたから。

            ・

            ・

 どうにか準備は出来ました。

「部長、開店前の挨拶を」

「そうね、皆集まって〜」

 部員達が集まってくる。

「今日から学園祭です。怪我無く、楽しんで良い思い出を作りましょう」

「おぅーーー」

 始まりましたよ。

 一応本日の販売品はと言うと。

○ 壺焼き

○ バームクーヘン

○ 猫焼き たい焼き器で作った物に部長が名前をつ

      けた。

○ ミルクバー ジャム入り

○ ミルククッキー プレーンと紅茶味の2種

○ クレープ 2種

○ フライドポテト

 以上。見本も出来てバッチリです。


 私はお客さんが来てくれる様に掛け声をします。

「いらっしゃいませ、美味しい甘味はいかがですか。甘くて美味しいですよ〜。初公開の物も有りますよ〜」

 今年の1番乗りもコロナお姉ちゃんとステラお姉ちゃんでした。

「セリカ来たよ〜。何が有るの〜」

「お姉ちゃんの好きな壺焼きが有るよ」

「やったー、2本ちょうだい。それと猫焼き5個」

「私は壺焼き1つと猫焼き5個、バームクーヘンも5個ちょうだい」

 ステラお姉ちゃんも注文して来た。


「はいお待たせしました」

 商品を渡すと2人は行ってしまった。

 行列と迄はいかなかったけど人が来始めている。

 暫くすると寺子屋のメンバーが来た。

「師匠〜来ましたよ」

「いらっしゃい。今年は全員で来たのね」

 各自好きな物を買っていった。

 メンバーを見送ると何だか派手な人達が来たなと思ったら、上王妃殿下とその一行だった。

「ここが第3王女が言っていた甘味の店ね」

「上王妃殿下、いらっしゃいませ。先日の孤児院の件、お力添えありがとうございました」

「良いのよ。彼処の甘味は美味しいから好きなのよ。

 何時も行くと目移りしちゃうわ」

「そう言っていただきありがとうございます」

 御礼を言って殿下と交代しました。

 あ~緊張した。

 上王妃殿下は全種類を買っていった。

 そう言えばホーデン領に来た時にも全種類制覇したとカゼットさんが言っていたな。

 お母さんといい勝負が出来そうだ。


 お客さんが行列になって来た。上王妃殿下が買った事が噂になって広まったみたい。

            ・

            ・

「部長、在庫はどうですか?」

「だいぶ少ないわね。1日持たないかも」

「呼び込みで売り切ちゃいましょう」

「そうね、そうしましょう」

 そこから呼び込みを始めて午前中で売り切ってしまいました。

 コロナお姉ちゃんがまた買いに来たのですが、売り切れと聞いて落ち込んでいた。

 ホーデン領のお祭の時だったら残しておいてあげたけどね。残念。


 出店場所の片付けをして、明日の用意をしてから、午後は買い出しと明日販売する商品の大量生産をしました。今日よりも多めで作っています。

 明日も来てくれると良いな。


        ー・ー・ー・ー・ー

 2日目は開店と同時に大行列になりました。

 昨年の再来です。

 猫焼きも学園の女子や学園祭を見に来た子供達に人気になり、焼きが間に合わない位です。

 バームクーヘンやミルククッキーは大人の女性に人気になりました。

 そして昨日同様午前中で全て売り切ってしまいました。

 あ~疲れた。

 私は殿下に声をかけました。

「殿下、お疲れ様でした。全部売れて良かったですね」

「はい、とても嬉しいです。私の考えた物が全部売れて良かった。美味しいとも言ってもらえました。

 こんな気持ちは初めてです」

「最初の一歩は踏めましたね」

「はい、セリカさんのお陰です」

「殿下が頑張ったからですよ」

 殿下も喜んでいる様で良かった。


 今年の学園祭も無事終わって良かったよ。他の部活や展示は何も見たりする事出来なかったけど充実していたから良かった。


         ーーーーーーー

 後日、お母さんからメールが入っており<次の休日に帰って来なさい>と書いてあったので、[ゲート]で領の屋敷に戻ってみると、お母さんにこう言われた。

「新しい甘味が有るそうね。直ぐに作って」

「もしかしてその為に呼んだのですか?」

「そうよ」

「私用事があったのに、それをわざわざ断って来たのにー!! そんな事の為に」

 カチンときてしまったので、魔導具をお母さんの前に置いてから言いました。

「ご自分でお作り下さい。これで何時でも食べれますよ」

 そのまま[ゲート]を開いて王都に戻った。

 まぁこれで暫くは何も言って来ないかな?

 時間が出来たから私は用事を済ましちゃおうっと。



ご覧いただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
セリカちゃんのお母さん、自分の娘のこと「甘味」を作ってくれる子だと思ってるだなぁと。 色々できるけど、学生生活を送らせてあげたらいいのにと思う。
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