フソウ国を家族でⅤ
本日は皇城に行きます。
カゼットさんの案内はカリーナお姉ちゃんにお願いして、前に来た時にお土産を買ったお店を中心に行ってもらう様にしました。
皇城にはお父さんも一緒です。
昨日登城する事を伝えたら「保護者と一緒の方が良いだろう」と言っていました。
皇城からの迎えの馬車にのって「いざ出陣じゃぁ」という感じですね。
お母さんは朝食後からお祖母様達と温泉に入っていますよ。
お土産とか買わなくても良いのかな?
「お父さん、帰るのは3日後だよね?」
「一応予定ではそうなっているよ。何かあるのかい?」
「特にはないよ。それでこの前褒賞の件を聞かれたので拿捕した船を2隻欲しいと言ったのだけど、もし貰えたら皇女様が座礁した浜を借りれないかな?」
「例のあれかい? 構わないよ。セリカが作った桟橋はまだ残っているからね。
時々領民が使っているよ」
「それと造船をどうしよか考えているのだけど。
現状だとスクリューのユニットを輸出してフソウ国で組み込みになるので、出来れば家で船を作れる様にした方が良いと思うんだけど、お父さんはどう思いますか?」
「今は鉄道でいっぱいだから西の開業が終わってからだな。それまではフソウ国でやってもらうしかないだろう。クオンにも一応話を通しておくか」
話しをしているうちに皇城に着きました。
◆
皇城の謁見の間で皇王陛下と対面したのですが、ホーデン男爵が2人になったので名前の方で呼ばれる事になりました。
「セリカ男爵の褒賞の件は聞いておる、本当に船が2隻で良いのか?」
「はい、船2隻で構いません。もし他にもとならば、それは復興にお使い下さい」
「わかった、その様にしよう。帰る時にもって行ける様にする」
「ありがたき幸せでございます」
皇王との謁見は終わり別の部屋で担当者と話しを詰め、終わってから宿に戻りました。
◆
宿に戻り、お父さんとロビーでお茶を飲みながら話しているとニコニコしながらお母さんが来ました。
「ダイナ、セリカ此処にいたのね。これから買い物に行くわよ」
そう言って連れ出されました。
叔父様、叔母様、お祖母様も一緒です。
「ところで何処に行くのですか?」
「服や小物類を買えるとこよ。店は宿の女将に聞いて来たわ」
◆
夕方には帰って来たのですが、途中で昼食を挟み6軒程の服屋と雑貨屋を回り、服や生地等を買っていて、お父さんと叔父様はお酒を中心に買っていました。
私は荷物持ちになっていた。マジックバッグが有るからいいけどね。
お母さん達は戻ると、直ぐに温泉に行った。
入り過ぎだよね。領に戻ったら温泉を探せと言われそうだよ。
明日も買い物かな? 私も寺子屋メンバーにお土産を買おうかな。
ー・ー・ー・ー・ー
船の出港日となり、ホーデン領に帰ります。貿易船+もらった2隻の船、3隻で船団を組んで出港です。
「出港!!」
皇女様の声で船は帆を張り、離岸して行きます。
「バイバイまた来るね」
甲板でフソウ国の港に向って言いました。
此の船にはホーデン家、ルバス家一行、学園生、フソウ国の鉄道研修の拠点設置と前段階の準備をする人が数人乗っています。
一旦客室に戻り、荷物を少し出してから甲板に行こうとしたらお母さんに呼び止められました。
「何処か行くの? 行くのだったら甘味を少し出しといて」
私はお母さんと同室で、昨日甘味屋でお母さんは大量買いをしていた。
コロナお姉ちゃんとステラお姉ちゃんもだけど。
「は~い」
甘味を出した後に甲板に向かった。
◆
甲板でトロピカルなジュースを飲んでいるとカゼットさんとリンダさんが来たので少し話しをした。
「セリカお嬢様何をしているのですか?」
リンダさんが聞いて来た。
「貰った船をどの様に改造しようかなと考えていた」
「スクリュー式にするのですよね」
「そうなんだけど、出来れば荷馬車用の冷蔵庫と冷凍庫をそのまま載せたいんだよね。それが上手く行けば他の荷物も荷馬車サイズの箱に入れて運べば、港での荷卸が早く楽に出来そうだな〜と思ってね。
上から落しておくか、横から入れるかを考え中。
上からなら箱を重ねておけるから良いのだけど鉄道工事で使ったクレーン(クローラー)だと届かない様な気がするのと、横からだと荷馬車ごとか人力で運ぶ事になりそう。後上からの方が荷物は積めそう何だけどね」
「なら上からの方が良いですね。荷物が多く積めた方が運送費が安くなりますから」
カゼットが意見を言った。
「そうなるよね。そうするとクレーンをどの様にするかを考えないとね。腕を途中で曲げる汎用のにするか、港専用で作るか」
「港専用とは?」
リンダさんが聞いてきたので、紙とペンを出してから腕が曲がる汎用のクレーンとガントリークレーンの絵を描いてから2人に見せた。
「ガントリークレーンだと港の改修工事が必要ですよね。そうなると荷の積み下ろしに影響が出そうなので最初は汎用で、港の増設工事が決まったらガントリークレーンを設置すれば良いのでは?」
カゼットさんがそう言ってきたので少し考えてから決めた。
「そうだね、そうしようか。フソウ国の方にも置かないとね。管理と運用は商会にお願いしようかな」
まぁ大体の方向性ができたのでリンダさんには仕様書を書くから後日に話し合いをする事と2隻の船は前の桟橋に接岸したら浜に上げて工事出来る様にすると言っておいた。
その後もフソウ国の感想を聞いたり、話をして昼食になった。
後はのんびりと過ごそうかな。
ー・ー・ー・ー・ー
船旅も4日目になりますがのんびりと過ごしておりますけど、昨日からコロナお姉ちゃんに剣の訓練をさせられていて、打ち合いでは毎回瞬殺されているので今日はショートソードではなくライフルに短剣を付けた物で挑みましたが、やはり瞬殺されました。
「良くはなってきているよ。でももう少し頑張ろうね」
そう言われて今日の訓練は終わりました。
◆
訓練が終わった後は疲れたので甲板でダラダラして椅子に座り北側の海を見ていると皇女様と寺子屋メンバーの4人が一緒に来ました。
「セリカさんお疲れの様ですね」
「はい、今だに剣は苦手で中々上手くなりません」
皇女様と話しをしているとケターダさんが声をかけて来ました。
「殿下、彼処にいるのは人では有りませんか?」
皇女様と一緒に私も海の方を見またら10人程見えました。
「本当ですね。助けましょうか。セリカさん、こちらに寄せてもらえますか? エマーダ無属性の人を2人程呼んで来て」
エマーダさんは直ぐに呼びに行った。
私も[サイキックス]で漂流している人をこちらに寄せる。
徐々に船の近く迄寄せているとエマーダさんと無属性チームの2人がきたので1人ずつ[サイキックス]で甲板に揚げてもらい、寄せ終わった私も揚げる方に回った。
全員を引き揚げると16人おり中には5、6歳の子が3人いた。
意識が有る人に聞くと南アキ国の人達でナーシ帝国に行く途中で船の異常で船体が壊れ始めて沈没をしてしまったそうだ。
「もしかして奴隷の輸送ですか?」
私はその人に聞いてみたら「そうです」と答えた。
詳しく聞くと3年程前に出港した船が相手先に来なかったので国に苦情が来て再度出港したそうだ。
きっとレイさん達の事だろう。
話しを聞いた人は南アキ国の役人で今回の一団の副団長の立場の人なのだけど、元々奴隷の件では反対の立場をとっていて、沈没の際は近くにいた人達を集めて脱出したそうだ。
沈没したのは4日前で数人は脱落してしまったそうで、助けられなくて悔しかったと言っていた。
とりあえずは此の人にも休んでもらった。
さてどうしようかな? お父さんにも相談した方がいいよね。
ご覧いただきありがとうございます。




