海人、シロに連行される
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「シロ? 取りあえずその人を放してあげて?」
もしかしたらボクの見間違いかもしれないと思って、海人と思われる人物に【サーチ・アイ】を使用する。
(……やっぱり間違いない、海人本人みたいだ。でも、それならどうしてシロから酷い目を受けているんだろう?海人はぶっきらぼうな所があるけど、悪い奴じゃないはずなのに……)
もしかしたら顔に出ていたのかもしれないけど、まるでボクの心境を読み取ったのかのように……シロは恐ろしい形相でこう言った。
「ラティア様、この者はシロの身を汚したのですよ。このようなケダモノを放っておくと言うのですか!?」
「シロの身を汚した、って?」
あ、これはヤバイかも。シロは今にも怒り心頭といった感じで、身体をワナワナと震わせている。
あれ?もしかしてボク、油に火を注いだ?
「う……それはその、シロの胸を……」
「シロの胸を?」
――それはまるで、火山が勢いよく爆発するかのように。
「揉んできたんですよ!! このケダモノが!!」
――シロの怒声は、ボクの部屋中に響き渡った。
(……何にせよ、取りあえず海人の意識を呼び戻した方が良いよね。その後に一旦談話室へ2人とも連れていって、皆で緊急会議かな? その為にはまず、シロをこの場から遠ざけた方が良いよね。『ボクが気付けをした』んじゃなくて、『自然に意識を呼び覚ました』方が、シロも納得できるだろうしね)
そこまで考えたボクは、怒りが収まりかけているシロに向かってこう言った。
「シロ、これは命令だよ。今すぐレンジさん達に声をかけて、談話室へ集めてくれる?」
その途端、『命令』という言葉にピクリとシロが反応し、「分かりました」とだけ言い残してそのまま部屋から出ていったのだ。
(やっぱりROの命令システムも使えるんだね……。もうゲームのシステムが当たり前のように使える事に疑問は持たないけど……うーん、まあ今は海人の気付けが先だよね)
命令がかけられたシロの様子も気になるけど、今は海人の気付けの方が大事だ。なんたって下手をすると海人、此処で死んじゃうかもしれないからね。
――あれ?ボクって、海人が死んでも何とも思わないような冷たい人間だったっけ?
……いや、今はそんな事よりも海人を助けなきゃ。
ボクは視線を海人に移し、改めて容態を確かめる。
……うん、HPが1だという事以外は特に状態異常にもかかってない。これなら【ヒール】だけで大丈夫かな。
そう判断したボクは、海人にHP回復魔法【ヒール】を唱えた。
……その途端、海人からは怪我という怪我が消え去り、苦しそうな声を一瞬あげたかと思うと……次の瞬間にはハッと目を覚ましてくれた。
「ら、ラティア……?」
「おはよう海人。どう? 痛いところはない?」
「あ、ああ……どこも痛くはない。助かったぜ、サンキューな」
海人は床から身体を起こそうとしたみたいだけど、ゴテン、と音がしただけで、起きる事は叶わずに終わった。
そんな海人は妙に真剣な表情になり、ボクにこう言った。
「ラティア、すまないんだが……ロープをほどいてくれ」
没シーンその1
ラティア「やだ」
海人「え」
没シーンその2
ラティア「どうしようかなぁ……でもこのまま縛っておくのもアレだし……」
海人「頼む! このままだと俺、シロに殺されちまうんだ!」
シロ「ただいま戻りました、ラティア様」^^
海人「」(((゜д゜)))ガタガタブルブル
没シーンその3
海人「頼む! もっと縛ってくれ!」
ラティア「」(ドン引き
※海人に変態趣味はありません(目覚めなければ)




