不思議な夢
大変遅くなりましたε-(´∀`; )
この先の展開とか、諸々出来てはいるのですが……忙しくて中々手を付けられずにいました。申し訳ないです(>人<;)
「ふぅっ、こんなもんだろ……」
俺――数宮海人がラティアの姿を追い始めてから数日が経った。道中にいた魔物共を愛用の木刀で蹴散らしながら、俺はラティアについての情報を得るために警察署へ向かっていた。
と言うのもラティアの目撃情報が数日前からぷっつりと消えており、それ以上の痕跡が残っていなかったからだ。テレビで人間離れしたラティアの動きを発表されている以上、警察ならきっとラティアについて徹底的に調べあげているはず。とすれば、警察署へ行けば何か掴めるはずだと考えたからだ。
「普通なら俺みたいな餓鬼が来てもすぐ追い払われるんだろうが……さて、どうなるかな」
数宮はスマホを取り出し、ある画面にしたままスリープ状態に移行させる。そして何事もなかったかのように再び警察署へ向かって歩き出した。
「あー、着いた着いた……」
――数十分後。あの後も何度か魔物と遭遇したが、その度に木刀を振るって魔物を蹴散らし、ようやく警察署へ辿り着く事が出来た。
俺は肩にかけている刀袋へ木刀を仕舞うと、ふと気になる事に気が付いた。
(警察署や消防署、区役所と言った重要そうな施設の敷地内には、何故だか魔物が出現しないし入っても来ない。……何か見えない壁のようなものでもあるのか?)
……ダメだ、今はそんな事を考えている場合じゃないな。
俺は素早く気持ちを切り替えて警察署の中に入り、急ぎ足で受付へ移動してこう言った。
「すみません、大山さんは今いらっしゃいますか?」
俺の発言が耳に入ったのか、受付に1番近い席に座っていた女性がこちらへやって来る。……が、物凄く機嫌が悪そうだ。目の下には隈が出来ているし、目は赤く充血している。おそらく、十分な睡眠が取れていないのだろう。
「大山? 失礼ですが、大山と言われましても特徴を言っていただけないとご対応しかねます。何分、子供には分からないような対応に追われていましてね」
受付にいる女性は「ほら、帰った帰った」と言った顔で俺を一瞥し、そのままそそくさと何処かへ立ち去ってしまった。
(ちっ、あの対応には腹が立つな。だがここまでは想定内だ。警察署内が荒れているってのが分かっただけでも十分な情報か)
俺はくるりと踵を返し、警察署の外へ向けて歩を進めた。
「勿論、このまま帰る気なんてさらっさらないけどな」
俺はそのまま警察署の裏手へ曲がり、スマホのスリープ状態を解除する。……そこに映し出されていたのは大山さんと大きな白バイ。去年会った時に撮らせてもらったものだ。
察しの良い人はもう分かるだろう。
俺の親戚には『大山』と言う男がいる。とは言え去年の正月に会ったきりで、ずっと会っていないし苗字しか覚えてはいないが、白バイ隊長をやっていると聞いていた。
「何か困った事があればいつでも相談に乗ってやる」と笑いながら言ってくれていたから、大山さんに会えばラティアについて調べてくれるのではないかと思ったという訳だ。
そうだ、俺は元々大山さんの白バイ前で待機し、仕事に来た大山さんに会うつもりだったんだ。
「大山さんの白バイ、白バイっと」
俺はスマホに映し出された大山さんの白バイ写真を頼りに、裏手に駐めてあると聞いている大山さんの白バイを探し始めた。……と言っても白バイ自体はすぐに見つかったのだが、想像していたよりも数がある。こりゃあ見つけるのに骨が折れそうだ。
そして、127台目の白バイを調べ始めるか否か、という所でそれは見つかった。
「スマホで撮った写真と――よし、ナンバープレートまで一致してるな。間違いない」
俺はようやく見つかったという安堵を感じ、ホッと息を吐いて胸を撫で下ろした。途端、疲労が溜まっていたのか疲労を感じ、白バイの脇に座り込んだ。
「まさか、こんな形で親戚に会いに行くなんて……な」
(しばらくは此処で大山さんが来るのを待っていた方が良さそうだな)
折れは警察署の壁を背にして目を閉じ、やがてうつらうつらとし始め――夢の世界へと旅立った。
「――さん、海人さん。聞こえますか?」
……頭の中に、直接響くような女性の声が聞こえる。頭が回らなくて、何も考えられない。何も見えない。
「私の声が聞こえていたら、右腕を上げてください」
俺はその声に従って右腕を上げた。
「良かった、ちゃんと聞こえているみたいですね。実は貴方にお願いがあるのです」
俺に、頼み?
「はい。私は貴方の探している人物であり、貴方の探している人物ではない者です。貴方には、本当に貴方が探している私を見つけて欲しいのです」
俺の、探している、人物?――ラティア?
その瞬間、俺の意識は一気に覚醒した。それと同時に世界が見えるようになり、目の前にいる女性を認識する事が出来た。
「お前は……ラティアじゃないか! どうしてラティアが目の前に? いや、此処は何処なんだ?」
周りを見渡してみると、そこは何とも幻想的な空間だった。
まず、俺とラティアがいる場所は小さな浮島のようだった。端から端までは10メートルあるかないか位で、その中央に白く輝く大きな光の玉が浮いている。それにもたれるようにしてラティアはそこにいた。
「……空の色がおかしい?」
空はピンクのような色をしているのだが、時間の経過で明るくなったり暗い色になったりしている。
「一体どうなっているんだ? これは夢なのか……?」
俺が寝ていた場所は土で出来ているようなのだが、これもまたおかしい。土からはぽつぽつと白く輝く、まるでシャボン玉のように光が溢れ浮き出し、地を照らしているのだ。
「貴方が探している人物は地下にいます。ですがそれは、貴方が本当に探している私ではありません」
しばらく喋っていなかったラティアが唐突に喋り出す。俺はびっくりしながらもラティアの言葉に耳を傾けたが、意味がよく分からなかった。
「俺の探している人物――ラティアは地下にいるって事か? でもそのラティアは本物じゃないって事か? なら、今俺の目の前にいるラティアは誰なんだ?」
俺はよく分からなかった部分をラティアに質問した。
が、目の前にいるラティア(?)は更に意味が分からない事を言った。
「そうです。海人さんが探している私は地下にいます。その私は本物です。今貴方の目の前にいる私も本物です。ですが貴方が本当に探している私ではありません。その意味では偽物と言えるかもしれませんね」
「……は? 何を言って――っ?!」
瞬間、世界が光に包まれる。それと同時に俺の意識も一気に薄くなり、次の瞬間には俺は夕暮れの空を見上げていた。
(どうやら寝ていたみたいだな……)
辺りを不審者のようにキョロキョロと見渡す俺。そこは浮島でもなければ地面から溢れ浮き出る白く光り輝く光の玉のようなものもない。
「さっきのは……夢、だよな?」
反射的にスマホを取って時間を確認する。――午後7時過ぎだった。
「日を改めた方が良い、のか?」
口ではまともな事を言っていると思うのだが、心は此処にあらず、というやつだった。
さっき見た夢が何故か気になり、忘れようとしても忘れる事が出来ない。
だが悪夢のような嫌な感じはしない。むしろ心地よさすら感じる。
「……」
何だったんだ、今の?
俺は妙な引っかかりを覚えながら、その場を後にしようとして――「それ」に気付いた。
(何だこれ? ……手紙?)
くしゃくしゃに丸められて、一見ただのゴミにしか見えない紙束。それを広げてみると、急いで書いたような文字でこう書かれていた。
『星ヶ丘公園で先に待っている。今すぐ来い』
「大山、さん?」
大山さんがこの手紙(?)を俺に?何故?直接会えば良いじゃないか。
「もしかして、罠か?」
昔テレビで見た事がある。国や政治の知ってはいけない事を知ってしまった人間が消されるというものだ。
これはその類か?俺だけがROを覚えている事、RealCorporationついて嗅ぎ回ったのがバレた、とか?
「……」
今の俺には、何より情報が必要だ。こんなものを見たら、行くしかないだろう。
俺は荷物が1つも無くなっていない事を確認し、星ヶ丘公園に向けて歩を進めた。
《数宮海人について》
もう少し先でステータスはお披露目すると思いますが……まあ、彼はすごく弱いです。
普通の一般人に比べれば強いのですが、シロ達に比べればはるか下、という感じですね。
あ、海人は男です。( ^ω^ )
海人「当たり前だっ!!」
作者「ほう? 僕の手にかかれば、君の性別を変える事だってd」
シロ「させません」(無言の腹パン)
作者(シロ最強説、すごく濃くなってきたな……)バタッ




