表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
107/129

33-4

33-4


『試合しゅうりょ~ッ! 勝ったのは、ブロッサムメイツ! 苦境逆境なんのその、最後はドール同士の連携が光る逆転劇でしたー! 観客の皆さん、今一度勝者に拍手を~!』


 割れんばかりの拍手が会場を包み込む。どうやら、レベヂィーノエ・オーゼロの()()()()()()、会場を沸かせることには成功したようだ。もっとも、結末までは予想と同じにはいかなかったようだが。


『いやー、途中でマスターから何やら不穏な発言があったようですけれど、バト子ちゃんはAIなのでよっく分かりませーん! あ、皆さんは品行方正、公明正大なバトルを心掛けてくださいね~バト子ちゃんとのお約束ですよ~!』




「むらくもぉ~! ごべんね~!!!」


「アルテミス~! 私が悪かったわ~!!!」


「うわっ! ちょっ! 止めて離して鼻水がついちゃうでしょ!」


「真理~! 私もごめんなさい~!」


 バトル前のいざこざは何処へやら、すっかり仲直りした様子のブロッサムメイツ。


「すっかり元通りです。ね、ヴェルグ」


「ヴェルグちゃんとマスターはいつも仲良し」


 美空とフレイスヴェルグは、少々やり過ぎなくらいに感じる叢雲と吹雪のスキンシップ?を眺めつつ勝利の余韻に浸っていた。





 * * *





「うんうん、仲良きことは美しき哉デス」


「今回もヒヤヒヤさせられましたねぇ……先生」


 観客席では、いつもどおり先生と生徒会長の成実直子が妙に疲れた顔でいた。


「急に仲間割れしだしたと思ったら、同じくらい急に仲直りしちゃうしで……ほんと、心臓に悪いわ……」


「ま、ま、落ち着くデス生徒会長。ブロッサムメイツはあれしきの工作活動でどうこうなるような()()なチームじゃないデスよ。ふふん!」


「なんで先生がドヤ顔してるんですか……それに、ほら。あれでもヤワなチームじゃないと?」


「んぇ? あっ、あいつら……!」





 * * *






「だから! ごめんって言ってるでしょ!」


「だから! それはもういいって言ってるでしょうが!」


「んもぅ! 叢雲の……!」


「何よ! 吹雪の……!」




「へっぽこドール!」

「へっぽこマスター!」




「あわわわ、ふ、二人共ケンカはやめてくださーい!」


「はぁ、あのポンコツ二人には何を言っても無駄のよう。お守りをするヴェルグちゃんも大変」





「うぐぐ……あんなチームに負けるなんて……!」


「……はぁ……疲れました……リノア、マリア……早く帰りましょう……」


「ふんだ! カラオケ! カラオケ行くよ! 今日はもう反省会だよ!」


「……私は……家に……帰りたい……のですが……」


「駄目だよモア! こうなったら()()()()()にストレス発散しないと駄目なんだから!」


「……ええ……?」


「それと、次はもっと用意周到に作戦を仕掛けないと! もっともっと、悪辣で相手チームの関係性がズタズタになるようなやつ! マリア、次こそ失敗したらほんとに怒るからね!」


「う、うっさいし! 今回は相手が悪かっただけだったし!」


 レベヂィーノエ・オーゼロ。普通に戦えば国内でもトップクラスに強い彼女たちだが、悪どい手段を使うのは止められないらしい。


「はぁーん! オデットちゃんオデットちゃーん!」


「止めてくださいオディール。離れて。痛い痛い」


「…………」


「次にバトる時はぜーったいにオデットちゃんから離れないからねー♪ 二人はもう一心同体! 決定事項!」


「…………」


「なんですかシュエット。妙な目で見てないで助けなさい助けて」


「…………」


「チュッチュッ♡ 好き好きオデットちゃーん!」


「はぁ……もう好きにしてください……」





 * * *





「まったく、ブッキーたら……危なっかしいバトルするわね……」


 選手控室でモニターを見つめる八雲秋華。その隣では彼女のドール・陽炎が静かに佇んでいた。


「……マスター」


「ん、分かってる。そろそろ私たちの出番、でしょ」


 コクンと頷く陽炎を抱きかかえ、秋華は他の二人に目配せする。


「んー? あれ、もう試合終わったのー?」


「それでは、そろそろ参りましょうか」


「行くよ。(まい)(ふう)さん」


 準決勝戦、第二試合。


 チーム・黒風白雨の試合が始まる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ