お酒
温泉から川沿いへと出て、さらに酒蔵へと移動した。
「ここだ」
班長が案内してくれたところは、かなり昔からの酒蔵のようだ。
漆喰でできた壁が、ずっと500メートルぐらい続いている。
「こんにちは」
班長が、建物の中に入り、小さな店のようでもあったが、そこの店員に声をかける。
「いらっしゃいませ、いかがいたしましたか」
「ああ、店長の里山さん、呼んでくれないかな。片山だと言えば、すぐに分かるだろうから」
「分かりました、こちらで、しばらくお待ちください」
店員が奥へと入り、3分ほどで、初老の男性を連れてきた。
「お久しぶりです」
「ええ、お久しぶりです」
握手をして、奥の事務室へと通される。
「電話で聞きましたけど、アニメを作るそうですね」
「ええ、街の紹介のアニメです」
お茶が私たちの前に出されているが、誰一人として手をつけない。
「どうでしょうか」
「まあ、面白そうだから」
初めて、彼がお茶に手を付ける。
一口すすって、茶卓へと戻すと、班長へ告げた。
「うちの商品、何点か出してくれるのなら、いいですよ」
「ありがとうございます」
そう言って、再び握手を交わした。
お土産と言って、清酒を3人で1本下さった。
「でも、この清酒とかって、どうやって作ってるんですかね」
私は班長に聞いた。
「まあ、簡単に言えば、米から作るんだな。細かい話はよく知らん。まあ、その残った者から作ってる、パンがここでは名物だな」
「パンですか」
「そう。なかなかモッチリシットリな感じで、うまいぞ」
班長がそう教えてくれた。
「今日はもう時間が無いが、場所はもう分かっただろ」
「ええ、また今度買いに来ますね」
私は、おいしそうなものには目が無い。
だから、そう班長に言った。




