黒いタレ耳、緑の目
明日完結です❀
「おーい、アスティ。倒れてへん?」
黒い巻き毛が、宿屋の扉から覗く。
あれから数日経った。
「あの子?おお、もうちゃんと食事もとれてるで。一応毎日診察来てもらっててんけど、
ここからは週一くらいかなぁ、くらいに回復してるわ。」
カイは何やらカウンターの椅子の下にそっと置いてから、ポットから自分でお茶を注ぐ。
「ハァーッ!これやわ。今日もお茶がうまい!」
アストリッドはちょっと胸を張り、
お菓子の方に指を指す。
「あ、お菓子も、うん、後でもらうわ。
えーとやな……そのぉ……
ハイこれ!」
カウンター越しに、大きな布袋をアストリッドに渡す。
アストリッドは反射的に受け取りながら、驚いた視線をカイに注ぐ。
「開け……てみて……?」
アストリッドが、布袋を開けて中を覗くと、
「!!!!!」
布袋とカイを忙しく何度も見て、
猛然と中身を指差す。
「うん、出してみて!」
アストリッドがゆっくりと取り出すと、
それは、黒いタレ耳、緑の目を持つウサギのぬいぐるみだった。
「ど、どうかな……?」
照れくさそうに鼻の頭をかくカイの前で、
宿屋の親父であることをすっかり忘れたアストリッドは、
跳びはねるように足踏みをしながら目の前に掲げたり、
ギュッと抱き締めたりしている。
これまでのお話▼
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読後感ふんわり⋆。˚✩ほのぼの恋愛ファンタジー(*´꒳`*) ~❀~
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