命の明かり、戻れ!戻れ!
カイはその子を覗き込んだ瞬間、「診察室の寝台に運べ!」と叫ぶ。
両親が子供を寝かせると、
「アスティ!オトンとオカンを待合室に出して!」
と叫び、心肺蘇生を始めた。
アスティは両親を待合室に叩き出し、
動かないように指示すると、カイの元に飛んで戻る。
「アスティ、奥の棚一番上の入れもんを取って!」
「はい!」
「ここ押さえて!ちゃう!こっちや!!」
「はい!」
「いくで!」
カイは人工呼吸を始める。
「ああ!戻れ!戻れ!」
一歳くらいの幼い子供、
命の明かりが再び灯るかどうかは、
この一瞬にかかっている。
アストリッドも目を見開き、自分の力もこの幼い命に注がれるように必死に手に祈りを込める。
「もう一回や!もう一回!」
――数秒後、「息、戻って来た!来た!来た!」カイが叫ぶ。
「アスティ、親呼んで来て!!!」
「ハイ!」
親が泣き叫びながら走り込んでくる。
「息戻って来た!声掛けろ!大声で叫べ!」
「テッド!!」「テディ!」「起きて!!」親たちは必死に大声を上げる。
すると、今まで土気色だった子供の息がスゥッと通り、顔にうっすらと血の気が差してくる。
「ああ、よし!よし!ええで!一命をとりとめたで!」
「ああ!先生!」
「先生!ありがとうございます!」
「よしよし、いったん待合室に出て!アスティ!連れてって!」
アスティは両親の背中を思いきり押して、診察室から出し、
大急ぎでカイの元に戻った。
【R18/BL『終局の悪魔』本日最終話公開しましたꕤ*.゜】
「愛してる」も「好き」も言えない二人の物語
優美な白髪高官ドルチェ×口の悪い赤髪悪魔フィーネ
R18版は、なろう版から1話追加して全52話
終盤のep.49~51もR18版として大幅に書き直しました
そして本日
最終話「貴様の目は美しい」公開しました(*´꒳`*)
『【R18】終局の悪魔―俺を利用するはずの白髪高官が、なぜか俺の目を美しいと言ってくる―』
https://novel18.syosetu.com/n2839mt/
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