124話 エレン
レヴィアス城・最上階。
アメリアが赤い閃光となって飛び出した直後、
バックスの叫びが響いた。
「エレン!!」
エレンの腹部から赤い液体が溢れ、
その身体が崩れ落ちる。
ビショップは反射的に腕を振り上げた。
「ブラッド・シールド!」
赤黒い半透明の盾が展開され、
仲間たちを包むように広がる。
クラリッサは反射的に駆け寄り、
両手をエレンの傷へ当てて魔力を流し込んだ。
「ヒーリング!!」
エレン
「ぐっ……はぁっ!」
口元から赤いものがこぼれ、
息が荒くなる。
バックス
「大丈夫か!!」
エレンは苦しげに笑いながら、
二人を見上げた。
「……バックスさん……クラリッサさん…… ビショップさん…
今まで……ありがとうございます……」
クラリッサの顔が青ざめる。
「エレン! 死なないで!!」
バックス
「エレン!!!」
エレンは弱々しく目を閉じ──
そして、ぽつりと言った。
「……ごめんなさい……みなさん……
冗談です……」
バックス
「……はぁ?」
クラリッサ
「ちょ、ちょっと!? 何それ!!」
ビショップ
「…てめぇ…」
エレンはクラリッサの肩をそっと掴み、
その手から白金の光を流し込んだ。
眩い光がエレンの全身を包み、
傷がみるみる塞がっていく。
クラリッサ
「……もう! シャレにならないんだから!!」
バックス
「この野郎……心配させやがって!」
エレンは苦笑しながら起き上がった。
「……すいません……でも、なかなかヤバかったのは本当なんで……
僕を撃った奴は?」
バックスは上空を指差した。
「……それなら──」
エレンも視線を上げる。
そこには──
アメリアが、魔族たちを圧倒している姿があった。
赤い翼を広げ、
魔族4人を吹き飛ばしていく。
エレンは安堵の息を吐いた。
「……ああ……さすがアメリアさん……」




