122話:白金の光、そして魔滅砲
レヴィアス城・最上階。
血魔土竜が突き破った床の破片が舞い上がり、
魔族たちの悲鳴が響き渡った。
クラリッサは土竜の背で揺れながら叫ぶ。
「最後の階層、やたら硬かったわね!」
エレンは目を細め、モニタごしの床の残骸を見下ろした。
「魔導を感じます……恐らく“魔導障壁”です」
バックスは腕を組み、落ち着いた声で答えた。
「問題無い。
血魔法は物理も魔力も無効化できる。
血魔獣ならあの程度突破できる」
血魔土竜は咆哮し、
青い障壁を粉砕して最上階へと顔を出した。
モニタに映るのは──
蒼白になったマジャホと、震えるトリニティ。
バックスの瞳が鋭く光る。
「あいつは……マジャホ!!」
アメリアは怒りを押し殺しながら呟いた。
「あの時……バックスを八つ裂きにした……」
バックスはエレンへ視線を向ける。
「……エレン、どうする?
相手は強敵だ」
エレンはマジャホの怯えた表情を見て、
ふっと口元を緩めた。
「……マジャホですか?
なんか……怯えてません?」
クラリッサ
「確かに……顔色真っ青よ?」
エレンは指を鳴らした。
「取り敢えず──ハッタリかまします!
土竜くん、口開けて!」
血魔土竜が大きく口を開く。
その口から、
白金の光をまとったエレンがゆっくりと姿を現した。
マジャホ
「……ヒィィィィィ〜〜!!
聖魔法……!!」
エレンは静かに着地し、
手のひらに白金の光を集める。
その光は、
魔族にとって“天敵”そのものだった。
トリニティ
「ま、まずい……!
あれは……高位の聖魔法……!」
マジャホは後ずさりしながら叫ぶ。
「来るなぁぁぁ!!
聖魔法は反則よ!!」
──その時。
レヴィアス城の上空が、
不気味な黒い光で満たされた。
アミバ
「……やはり出てきたな」
アミバを先頭に、
クラッシュ、デルタ、Gが横一列に並ぶ。
彼らの前には、
巨大な魔導砲陣が展開されていた。
アミバ
「魔滅砲──デモンズカノン」
クラッシュ
「発射準備完了」
デルタ
「照準、エレン」
G
「エネルギー充填……完了」
アミバは冷たく言い放つ。
「……死ね」
空間が裂けるような轟音とともに、
膨大な黒いエネルギー砲が放たれた。
それは一直線に──
エレンへ直撃した。




