121話:血魔土竜、最上階へ
レヴィアス城・最上階。
静寂を切り裂くように、床が“ぐぐっ”と盛り上がった。
マジャホは即座に叫ぶ。
「トリニティ! 一緒に魔導障壁を床にかけるよ!」
「はい! 最大魔力放出!」
二人の魔力が重なり、青い光が床一面に広がる。
「デモンズウォール!!」
青い魔導陣が床を覆い、分厚い魔力の壁が形成された。
トリニティは息を整えながら言う。
「マジャホ様と私のデモンズウォール……
物理、魔法、どちらも突破不可能です!」
マジャホは満足げに頷いた。
「今は増援を待つぞ。アミバも向かっているしな」
──その瞬間。
ドゴォォォォォン!!
青い光が砕け散り、破片のように空中へ舞い上がった。
床が爆ぜ、
そこから──
巨大な“血魔土竜”が顔を出した。
マジャホ
「……馬鹿な……!
魔獣ごときに突破など……ありえない……!」
トリニティは震える声で呟いた。
「……血……血の魔獣です……
血魔法属性なら……デモンズウォールの弱点を突けます……
ですが……」
マジャホは歯を食いしばり、目を見開いた。
「血属性の魔獣など聞いた事ないわ!
……いや……そうか……あいつなら……」
トリニティも気づいたように顔を上げる。
「……バンパイアプリンス……
バックスなら……」
血魔土竜の赤黒い瞳が、
最上階の魔族たちを見下ろした。




