第116話:侵入者
――――ウウウウウウウウウウッ!!
突如、地下ホールにサイレンが鳴り響いた。
バックス(コバック)
「……なんだ……?」
天井の魔導スピーカーから、機械的な声が流れる。
〈ビショップ様が謀反……
これより敵対とみなし攻撃対象とみなす……
繰り返す……なに!ちょっと待て!え!……マジか!〉
アメリア
「公式アナウンスで“マジか”って言ったよね……?」
〈え〜……侵入者も確認!
ビショップならびに侵入者5名……
地下エリアを完全封鎖する!
繰り返す──地下エリア、完全封鎖!〉
ガシャン! ガシャン! ガシャン!
巨大な扉が次々と施錠されていく。
クラリッサ
「どうするのよ! バレたじゃない!!」
エレンは冷静に周囲を見渡す。
「……ですが、まだ“私たちが誰か”までは気づいていないようです。
敵対対象はあくまでビショップと“侵入者”……」
魔族兵たちはサイレンに混乱し、
あちこちで怒鳴り声が飛び交っていた。
魔族兵
「封鎖急げ!」「ビショップはどこだ!」「侵入者は!?」「誰が侵入者だ!?」
その時だった。
――――ゴゴゴゴゴゴッ!!
地下全体が揺れた。
クラリッサ
「地震……じゃない……!」
バックス(コバック)は耳を動かし、低くつぶやく。
「……下から来るぞ」
次の瞬間──
ドガァァァァァン!!
石畳の床が爆発するように崩れ、
巨大な黒い影が地中から飛び出した。
黒魔土竜。
魔族兵
「な、なんだあれは!!?」
黒魔土竜が大きく口を開く。
その口の中から──
ビショップが、バックス本体を肩に担いで姿を現した。




