第2話「転生管理局」
──転生管理局。
「そっか、死んだんだな」
「あれ? 受け入れが早いですね♪ 皆さん、ここで時間取られるんですけどー!」
そりゃあ、あんな映像を見せられたらな。
死は受け入れたとして、問題は次だ。たしか女神はここが転生管理局だと言っていた。
つまり、俺は今から転生するってことか。本当にあるんだな、こういうの。
「転生管理局って、何をするんだ?」
「良い質問です♪ それじゃあまたまた、説明しちゃいまーす!」
いちいち騒がしいな、この女神……。
「ここ、転生管理局は生と死の狭間♪ あっ、でも転生するから正確には死と生の狭間だね!」
どっちでもいいよ。
「そして、担当がつかなかった生き物たちは、自動的に輪廻転生されまーす♪」
「つまり?」
「つ・ま・り♪ 人間は人間、虫は虫へと生まれ変わります! 人間から動物や虫、その逆も滅多に起こりませーん!」
「滅多にってことは、起きてはいるんだな」
「わぉ! 察しがいいですね♪ そうです!
極稀に起き得ます♪ 生前に良い行いをすれば希望を伝えられるのです! まぁ、希望通りにはいかないですけどね♪」
サラッと凄いことをこの女神は……。
じゃあ、もしかしたら元虫の人間もいたってことか。おぇ。
「つい最近でも、無駄な殺生をしなかったチーターが人間に転生してましたよー?」
おいおい、まさか……。
いや、考えるのは無粋か。
ん? でもこれは担当が付かなかった場合だよな?
「担当が付いてる、アルミシアが担当の俺はどうなるんだ?」
「キャッ! 名前で呼ばれちゃった♪
アタシの可愛さにようやく気付いたようね、ユージ君っ♪」
…………。
「あれ? もしもーし?」
「続けてくれ」
「担当が付いてるって、すんごいことなんだからねー!」
それだ。
俺は別に大して良いことなんてしてないぞ?
まぁ、悪いこともしてないけど。
「何で俺なんだ?」
「それはね♪ ユージ君が通算二百億人目の転生者だからでーす! まぁ、キャンペーンだね♪」
あ、さいですか……。
そんなんで決めていいのか?
どうすんだよ、俺が極悪人だったら。
「それで? 担当が付いたら何か良いことでもあるのか?」
「よくぞ聞いてくれました♪ 担当付き転生者特典その一!」
その一?
何個もあるのか?
「転生先を三つから選べます! 人間に転生するのは決まってますが、なんとどの惑星に転生するのか最初に選べるのでーす! スゴイでしょ♪」
何がスゴイのかはいまいちピンと来ていないが、地球以外にも住める惑星があることには驚きを隠せないな。
「その三つって?」
「あれあれ? テンション低いなー」
お前が高すぎるんだよ……。
「その三つを発表します! ジャジャーン!」
アルミシアがそう言うと、目の前に転生先候補の三つの惑星が映像として現れた。
どの星も地球に似ていて、青い海に緑や茶色、黄色の大地が混じっている。
陸地の形は、それぞれ違うな。
名前は、惑星フォーズ、ミラー、ムティアか……。
これじゃ危険度の判断がつかんな。
「地球は候補に無いんだな」
「ありゃ、地球が良かった?
せっかく転生できるなら、魔法の概念があった方が面白いかなって思ったんだけど……地球にします?」
わざわざお気遣いありがとう。
って、またサラッと魔法って言ったな。
「魔法なんて、本当にあるのか……」
「そうだね♪ 地球は地殻の動きが惑星の呼吸だけど、この三つの惑星は龍殻。
惑星には空気と一緒に魔素が流れてるの♪」
マジかよ。
そんな話を聞いたら、地球に転生する選択肢は無いな。
「この三つの惑星は、何が違うんだ?」
「うーん、そうねぇ……。
大きな違いは無いけど、フォーズは他種族が暮らしている惑星。
ミラーは人類と動物。
ムティアは人類が少なくて、まだ発展途上って感じかな♪」
「他種族!? それって獣人やエルフってことか?」
「──それは、行ってのお楽しみ♪ まぁでも、一番賑やかなのは、フォーズかな♪」
「じゃあ、惑星フォーズにしようかな」
「はい決定ー!
じゃあ次は特典その二!
ステータス振り分けのコーナーでーす!」
そう言うと、アルミシアはもぞもぞと腰元からコントローラーを取り出した。
どう見てもプレ〇テのそれだ。
「それじゃあ、張り切って行ってみよう!」
なんだ? これで一体どうやって……。
って、なんか目の前に画面が出てきたし。
このコントローラーで割り振れってか?
よぉし、ものは試しだ。やってやろうじゃないか。
次話へ続く




