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館護戦線  作者:
館護戦線
10/76

決戦の火蓋

戦闘が開始しました

空気感壊さないために前書き書かなくなるかもです

館の夜。

笑い声はもうほとんど消えている。皿も片付いて、廊下の灯りは半分落とされている。


静かな「家の夜」の匂いだけが残っている。でも狩たちはもう動いていた。


誰にも気づかれないよう、それぞれの担当へ


夜風や草の匂い。中庭のベンチにシロクラがひとり。足をぶらぶらさせながら空見上げてる。


シロクラ「今日めっちゃ賑やかだったなー……」


のんき。ほんとにのんき。背後に足音ひとつ立てずヤグが立つ。


ヤグ「……」


シロクラ「あ、ヤグ!」


くるっと振り返っていつもの笑顔。


シロクラ「お前が来るのは珍しいなwなんでここに?」


ヤグ「……散歩」


ぶっきらぼう。


シロクラ「ジジイかよ」


ケラケラ笑うシロクラは警戒ゼロ。ヤグの右手の背中側。シロクラには見えない位置で

カチカチと静かに弾倉を入れる。リロードする金属音は夜風に溶ける。


シロクラ「なぁなぁ、明日さ!」


楽しそうに喋り続ける。気づかない。気づけない。


ヤグ「(……ほんと、めんどくせぇ任務だな)」


引き金に指をかけたまま、まだ撃たない。


図書広場。

ぱらっとページをめくる音。小さな読書スペース。


ニア「これかわいー!」


アマネ「こっちもー!」


ソラ「走らないでくださいね〜」


やわらかい声。

そこへ静かにドアが開いたかと思えば、霣羅が立っていた


ソラ「あ、霣羅さん!どうしました?」


返事はなく、ただすっと刀を抜く。

金属が擦れる音でソラの目が変わる。ほんの一瞬で状況を理解。


ソラ「……ニアちゃん、アマネちゃん」


声だけは優しい。でも速い。


ソラ「こっち。静かに」


2人の手を掴んで本棚の裏へぐっと押し込む。


ソラ「絶対、出てきちゃダメですよ」


ニア「ソラさん……?」


アマネ「……?」


霣羅は無言、感情ゼロのままでただ構える。

ソラは前に立ち、小さな背中で2人を隠す。


ソラ「……どういう、つもりですか」


声が震えてない。守る人の声。

霣羅は微動だにせず目隠し越しに見据えていた。


角灯とシュア。並んで座って、本読んでる。ぴったり距離近い。静かな時間。


その少し離れた曲がり角。ひょこっと小さい影。


トゥトゥ。壁にぺたーって張りついて。にこにこ。


トゥトゥ「……かわい……」


声ちっちゃ。


トゥトゥ「角灯、シュア…かわい……」


完全に観察モード。ただ愛おしそうに、じーーーっと見てる。まだ襲わない。


「壊す」のが楽しみすぎて今は見てたいだけ。一番怖いやつ。



エイルが窓辺で洗濯物をたたんでいる。

ぱさぱさと静かな手つき。その前に蒼柄。

にこーといつもの笑顔でただ立ってる。


蒼柄「……」


エイルは顔を上げて、少しだけ目を細める。


エイル「…蒼柄くん?」


蒼柄「はい〜?」


間延びした声。エイルはじっと見る。優しい目。


エイル「寒くない?」


蒼柄「大丈夫ですよぉ〜」


エイル「…そう」


少しだけ。ほんの少しだけ。母親みたいな声音。

蒼柄は笑顔のまま動かない。


館の居間。


レイズ「うわー腹減ったー」


ルガ「さっき食べたでしょ」


いつもの兄弟漫才。そこに。


ララメ「やっほー!」


バチッ。

指先から小さな電気。明らかに弱くはなかった


メアリー「遊ぶのです!」


ふわっと手を差し出す笑顔。でも空気が変。


レイズ「…なんだそれ」


ルガの目が鋭くなる。


ララメ「ちょっとだけビリビリするだけだよー!」


メアリー「痛くないのです!」


説得になってない。廊下の空気がピリつく。


館の外の夜道。

ふと、綯緒が立ち止まる。


來菟「どした?」


綯緒「…まずい」


声が低い。


來菟「え?」


綯緒「館に入るぞ」


目が鋭い。空気の変化を感じ取ってる。


綯緒「嫌な気配が多すぎる」


來菟の表情も消える。


來菟「…マジ?」


綯緒「ああ」


來菟「わかった、!」


館の方へ2人は走り出す。

この夜が日常の終わりになるかもしれないと思いながら。



中庭に夜風が吹く。草がざわって揺れる。

さっきまでくだらない話して笑ってた場所。


その空気がほんの一瞬で凍った。カチッと金属音。


シロクラ「あれ?」


ヤグに違和感を覚える。


シロクラ「.....ヤグ?」


草が揺れる音。さっきまでののんびりした空気。


それがヤグの銃が完全に組み上がった音で壊れた。


シロクラ「……?」


違和感。なんか空気が変。


シロクラ「ヤグ?」


振り返った瞬間。


――パンッ!!


乾いた破裂音と同時に世界が一瞬白くなる。


シロクラ「……え?」


胸に穴が開き、見ると服が焦げてる。

遅れて鳥肌が立つ


シロクラ「……うわ」


今の銃声、?

ヤグはもう次弾装填済みで迷いなんか無い。

ただ淡々と


ヤグ「…動くな」


シロクラ「は、何やって……」


二発目の発砲。

今度は肩。衝撃で体が持ってかれて地面に転がる。


シロクラ「っ、は……?」


痛みはない。だから余計に理解が遅れる。ただ体がうまく動かない。

服に赤いシミがじわっと広がる。


シロクラ「ヤグ!何だよお前急に、!」


ヤグ「気づかなかったお前らが悪い」


銃口がまっすぐ額に向けられる。


ヤグ「俺らは、狩だ」


シロクラ「っ……は、?」


意味が入ってこない。

狩?何それ?冗談?でもヤグの目が冗談じゃない。


ヤグ「任務だ。悪く思うな」


引き金、半分。


シロクラ「ちょ、待て待て待て!!」


慌てて地面に手をつく。シロクラの爆発能力で足元が爆ぜ、爆炎と砂煙が巻き起こる。

爆風で自分ごと吹っ飛ぶ。


ヤグ「……チッ」


ヤグの視界が遮られるその隙に、シロクラはヤグの懐に突っ込む。


シロクラ「触れたら終わりだぞ!!」


ヤグは即座に銃をホルスターにしまい接近戦判断。懐のナイフ抜刀。


シロクラが腕を掴もうとした瞬間

_ザシュ。と素早く腹が裂かれる。


シロクラ「……あ」


皮膚と服が切れてる。でも痛くない、痛みを感じない。だから動きは止まらない。


シロクラ「当たったな!!」


腕を掴み至近距離の爆発でヤグごと吹き飛ぶ。壁に叩きつけられ瓦礫が落ちる。


シロクラ「っしゃ……!」


勝った?

いや、煙の中でヤグは立ってる。血流してるのに、普通に立ってる。


ヤグ「……だから能力者嫌いなんだよ」


吐き捨てた直後、いつの間にか足払い。


シロクラ「っは、!?」


転倒したシロクラの顔面に1、腹に2発拳が来る。

一発一発が重い。技術の塊で無駄がない。


シロクラ「ぐっ…あ"ぁっ……!」


痛くない。でも息ができない。視界が揺れる。


ヤグ「痛くねぇんだろ?便利だな」


銃を拾い至近距離で腹に三発。

衝撃とパニックで体が跳ねる。


シロクラ「あ"っ…ぅ、がっ……!?」


初めて恐怖が来る。


(やば……これ……)


痛くないからどれだけ致命傷か分からない。足に力が入らない上、手が震える。

元から無い体力がごっそり消えてる。


ヤグ「終わりだ」


額に銃口が突きつけられるも、シロクラは弱々しく笑って


シロクラ「……はは」


ヤグ「何笑ってんだ」


シロクラ「……いや……」


ふらっと。ヤグの服、ぎゅっと掴む。


シロクラ「……触れた」


ヤグ「__っ!」


"ドォォン!!!"


ゼロ距離爆発。閃光や衝撃波で中庭の窓ガラスが割れ、二人とも吹き飛び地面に転がる。


煙の焦げ臭い匂い。シロクラは仰向けで空が見える。


シロクラ「…やっべ……」


息が浅く立てない。体はもう限界。

たかが無痛ってだけだ。ダメージは普通に蓄積してる。

ヤグは少し離れた場所で血まみれだった。それでも足を引きずりながら銃を構えて


ヤグ「……ほんと、クソ能力だな」


シロクラ(あ、これ…負けるやつだ)


冷たい夜風が傷口を撫でる。

ヤグから向けられた銃口が、やけに近く感じた。


ヤグシロ(略)が多めになってしまいましたかね

ここら辺からそれなりにえぐいのが入ってきます

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