第二章~第三章
第二章
2200年、地球人の学者である石本修三は、極東連合領火星にいた。
当時は宇宙人側が優勢で、もともと木星まであった地球人の基地は、火星とその他太陽系内輪惑星及び小惑星のみとなっていた。
宇宙人に関してはベスタで捕獲・分析が行われ、宇宙人について少しずつ分かってきた。
第一に、宇宙人は少なくとも2種類おり、一つは蜘蛛に似ており、一つは軟体動物に似ていた。それぞれ仮の名前としてX、Yがつけられている。
第二に、XもYも土星の衛星のどこかを拠点にしている。ただし、XやYが誕生したのは土星の衛星ではない可能性もある。
第三に、宇宙人は言語を持ち、おそらく表音文字を使っていると考えられた。彼らは土星のことを「Inax」と呼んでいると考えられ、その他の惑星の名前もついていた。ただし、彼らは水星のことを惑星とは呼ばず、小惑星と認識しているようであった。金星を「Faei」、火星を「Kiawa」、木星を「Bias(ゔぃーあす)」、天王星を「Ksws」、海王星を「Las」、そして地球を「Wopas」と呼んでいた。彼らは大きいもののことを「Bis」とも呼んでおり、これは木星の名前の由来だと考えられる。小惑星の名前は発見された順に番号が振られているが、コードネームもついている。水星の番号は9だが、コードネームは「Aqda」だ。
第四に、宇宙人は一つの国家を持っており、「Osae」と彼らは呼んでいた。君主制で、地球人の間では「オスアエ帝国」と訳される。ちなみに彼らは地球人のことを「Wopaseo」と呼んでいるようだった。
話はまた石本に戻る。
宇宙人が拠点としている衛星を探すべく、石本は火星に呼び出されたようである。
石本はある会議室に入った。10分ほど経つと会議が始まった。
石本は宇宙人の拠点をエンケラドゥスだと考えていた。しかし、これは宇宙人がその母星を拠点にしていると仮定した場合である。
他の参加者たちもほぼ一致してエンケラドゥスを候補にしていた。
しかし、証拠が不十分なため、エンケラドゥスに決定したということはできなかった。
参加者の中にはタイタンを拠点としているという者もいた。坂上である。
坂上はタイタンのメタンやエタンが宇宙人を作り出したとしていた。
確かにYの体の作りは必ずしも水によって生み出されたとできるものではなかった。
結局会議は材料不足で進まず、また一ヶ月後にまた行われることになった。
第三章
会議が終わったあと、石本は火星の荒野を眺めながらコーヒーを飲んでいた。一口飲んでからコーヒーは火星のものより地球のもののほうが美味しい、と思った。当たり前である。
コーヒーを石本は飲んでいた。が、そのコーヒーは机に撒き散らされることになる。なぜなら、三秒後に高校からの友である浅池に突然背中を押され、こぼしてしまったからである。
「おい、驚かすのは勘弁してくれ。」
「すまない、すまない。」
浅池はコーヒーを雑巾で拭きながら言った。
「いやぁ、少し話したいことがあってね。」
「なんだね。」
「宇宙人の件なんだが...」
「なんだ?なにかわかったのか?」
「通信の解読に成功した。地球標準時11:30より攻撃を始めることになった。」
「何?通信の解読?!」
「そうだ。ついに木星を取り返せるかもしれない。」
浅池と石本は極東連合軍司令部に駆け出していった。




