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ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
8 北の国で
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66/670

66 北の国で 10

・・・・・ズィルバー


夜中・・・・・

 みしっ・・・みしっ・・・

「?」

「ヴァイス?」

「・・・zzzzzz・・・」

「ミャアコちゃん?」

「zzzzzzzz・・・・」


俺はロートと顔を見合わせた。


ふう・・・

ロートが気が進まない・・・といった声色で

「ついに来た。」

と言う。


「何がだ?」

俺の問いに,ロートがため息をついた。

「あんまり言いたくなかったんだよ。」


ロートが起き上がる気配がする。ミシミシいう音はだんだん大きくなる。

「結界があるから大丈夫だとは思うんだが・・」

「だから何があるんだ?」

「肉食の植物さ。」

・・・

俺は耳を疑った。

「はあ?何だって?」

・・・・

ロートは首を振った。

「だから,肉食植物。」

・・・・

はあ?今なんて行った?肉食植物だって?植物が肉食なのかよ?

「それが?」

・・・

ロートは俺を見た。

「ああ。ここに。」

・・・

まさか?

「生えてるって?」


 暖かくなるとこの辺りは肉食植物が出現するらしい。

「だから冬に温泉探しだったのかよ!!」


なんてこった。

 温泉の熱と,ミャアコの魔法で肉食植物が芽を出したらしい。

「おいおい・・・やばくねえのか?」

「そうだね。やばいね。

奴らには魔除けの葉っぱも効かないしねえ。」

おいおい。悠長に言ってる場合か!!


「燃やしちゃうのが一番なんだけど・・・ズィルバー、・・周りに被害を与えずに植物だけ燃やせるかい?」

・・・う~ん。俺の魔法は大体アバウトだぜ。細かいところは無理だなあ・・なんて悠長に考えてる場合じゃねえ。


「やってみるか。」


俺はそっと入り口の垂れ幕をめくった・・・そして・・後悔した。

でっかい口だ。真っ赤な・・・牙の生えてる・・・よだれも出ている・・・

「うわっ」

思わず叫んじまった。


慌てて垂れ幕を元に戻す。

・・・・・

深呼吸して気持ちを落ち着かせてからもう一度垂れ幕を開け,思い切って炎を吹き付ける。ごおっという音とともに奴は燃える。やばい・・・のたうち回ってるじゃないか。このままではテントがやばい。


 ヴァイスが目を覚ました。

「ナニ サワイデンノ?」

ロートが,

「ヴァイス,ちょっとテントを凍らせて。」

と言うと,いきなりブリザードをテントの中に吹きかけた。これもやばい。俺たちまで凍ってしまう。

そこにミャアコが目を覚ました。

「寒いよお。」

・・・テントの中がちょうどいい暖かさになった。こいつ・・・おい。パタンと倒れるから,ちょっと心配しちまったぜ。

おっ寝ている・・・こいつときたら起きやしねえぜ。

また俺のしっぽを捕まえやがった。放せっこらっ


ヴァイスはそのまま目を覚ましたので,外に出て,食肉植物をつぶしてもらうことにした。


ヴァイスの奴,眠いところを邪魔されて怒ってるな。めちゃめちゃに暴れてつぶしてるぜ。いやあ・・・こいつが仲間で良かったぜ。俺の上着にこいつを包んだ奴,あのときは恨んだけどな。今じゃ感謝してるぜ。


ヴァイスがさんざん暴れ回って食肉植物を壊滅させた後,もう一度炎を吹きかけて燃やす。種を散らさないためだ。

その後をヴァイスのブリザードが吹き,火は消えていった。


全て俺はテントの入り口からの仕事だぜ。なぜって?ミャアコが俺のしっぽにすがりついて放さねえからさ。

テントの後ろはどうなってるのかね。見えねえから分からんが・・

・・・・


ミャアコ?

・・・まだねてるし・・・俺のしっぽを放さねえし。うわっ口が近づいてくる。さっきの食肉植物を思い出しちまった。燃やしたくなってきたぞ。


食肉植物・・・

ミャアコの口・・・

悪夢を見そうだぜ。

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