9-15 卒業後の同窓会 15
先日誤って「時空のおっさん遭遇記」の話をこちらに掲載してしまいました(本作とは別世界の話です)。困惑させてしまい申し訳ありません。
先生が中央に座り、身長が低めの人が手前で、高めの人が後ろに立った。一番画質の良いカメラを持っているなっちがスマートフォンを通りかかった毛利先生に渡した。
「それでは写真を撮ります! はい、チーズ!」
先生はそういった。僕は笑顔でピースをした。みんなも同じようなポーズをしていた。
「これでいいですか?」
先生はなっちに写真を見せた。なっちは問題ないと言っていた。
「30人くらいだっけ」
高校の頃のクラスに何人いたかはっきりとは覚えていない。理系は文系に比べて少なく、2クラスしかなかったのは覚えている。片方は私立大学を、もう片方は国立大は気を目指すクラスだった。僕もなっちも国公立を志望しているため同じクラスだった。
「懐かしいね」
大学の学資課程を卒業してしまった今となると思い出話程度にしか覚えていない。もう4年前だということを聞くたびに自分は恐ろしく感じてしまう。
過去の思い出に耽っているとそろそろ同窓会の終わりが近づいてきているようだ。最後に嶺岸は声をかけた。
「本日は集まってくださってありがとうございました。最後に写真を撮ろうと思います。みなさん集まってください!」
そういって全員が映るように彼は指示した。僕たちは彼の合図に合わせて全員が1枚の写真に入るようにした。
彼は持っていたカメラをこの会場のスタッフに渡し、僕たちの写真を撮ってくれた。3枚ほど撮った後問題ないかを確認してくれた。
「それでは皆さんありがとうございました。同窓会はここで解散となります! また会える日を楽しみにしています!」
彼はそういって場を締め括った。同窓会幹事は後片付けなどの作業があるようだが、僕たちはこのまま帰ることになった。
「2次会とか大丈夫?」
僕はなっちに聞かれる。僕は特に2次会などに行く予定はないと伝えた。荷物を持って同窓会会場をさっていく。外の冷たい風が体に当たるのを感じて、今が冬だったという現実を思い出してしまった。
「久しぶりにさ、高校があったところから一緒に帰って歩かない?」
なっちはそう提案した。自分は、いいね、と伝えて2人で高校の最寄駅から歩いて帰ることに決めた。電車で最寄駅まで20分ほどかかる。そこから家まで歩いたら1時間ほどだ。
電車内で時刻を確認する。現在は21時半。2次会に行く人は夜を明かしているのかもしれないが、自分は寝ないと日付が変わった気分がしないタイプの人間だ。僕は家で寝ることを決めていた。




