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9-13 卒業後の同窓会 13


 僕はそう言ってディスプレイを手に取った。少々重たいので会場の外にある荷物預かりルームでそのディスプレイを自分のカバンの中に入れておこうと思った。そんなことを考えていると、嶺岸はいった。


「それでは写真を撮るので、取った景品が見えるように荷物を抱えてください!」


 彼の声に合わせて、僕はディスプレイを、なっちはハンドミキサーが見えるように写真を撮ってもらった。そしてツーショットでの写真も撮ってもらった。


「おめでとうございました!」


 彼のその合図に合わせて僕たちは景品が置かれているところを降りた。僕は一旦会場の外に出て、自分のカバンの中にディスプレイを入れた。なっちもついてきてくれたようだ。僕のディスプレイは特に問題なく入った。なっちのハンドミキサーも同じようだった。


 自分は一回お手洗いを済ませ、そのまま会場に戻っていこうとした。その途中で喫煙室があった。なっちは僕に聞いてきた。


「ショウってタバコ吸ったことある?」


 僕は吸ったことがないと伝える。なっちも吸ったことがないようだ。高校同期だとたまに吸っている人がいるようだが、少なくとも彼女は吸おうとも思っていなかったらしい。


「私さ、タバコ自体の匂いはいいんだけど、タバコの煙が時間立ったあとの匂いが嫌いなんだよね」


 彼女はそういった。なんとなくわからないこともないかもしれない。吸ってみようとは思わないのが現状だ。


「しふぉんも吸ったことないらしいし、最近減ってるって聞くよね」


 喫煙率は近年減少していると聞いている。自分の父方・母方の祖父・祖母は両方とも吸っていたようだが、子供が生まれてからやめたらしい。父親も母親も、タバコを吸っている親の姿は見ていないようだ。


 自分の父親が小学生だった頃、喫煙室はタバコの煙で溢れているという話を聞いたことがある。個人的には信じられないどころか、都市伝説とも思えるほどだ。常識というのは1世代で移り変わっていくものだと思うと怖くなる。


 僕はお酒を飲むのが好きだ。その分、アルコール好きにタバコ好きが入ったら手に負えなくなる人間が生成されることは目に見えている。自分は何回か誘われたが、吸いたいと思えないという理由で断り続けてきた。


「今だとスモーキングハラスメントとかないし、大丈夫にはなっているよね」


 なっちはそういった。無理に吸わせられるということもないだろう。自分はそう思って少し安心していた。

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