第3話「狐」
コハク(狐の獣人)
·種族·性別:妖狐·女子
·外見:尾3本、オルンジ色の毛並み、金色の 瞳、小柄
性格: 天然そうに見えるが計算高く、主人公 に興味津々
特徴:突然現れたり規則を破ることもある、 主人公を独占したがる
·物語での役割:第3話から登場、
朝、校門の前にはいつもの顔ぶれ——
ルナ、ガルド、レオナ、シオン、モコの5人が待っていた。
「……待ちきれなかったー!」
ルナが駆け寄ってきて、手を握る。
その手の感触は柔らかく、肉球がぷにぷにしている。思わず笑ってしまった。
「朝っぱらから、ダルそうだな」
ガルドはぼそりと呟く。
「賑やかね、朝から」
レオナは爽やかに挨拶。
「朝から暑苦しい……」
シオンは冷静に見下ろすように言った。
5人で教室へ向かう途中、隣のクラスの方から何やら視線を感じる。
狐の耳——
その後ろには数人の取り巻きがついていた。
視線が合うと、狐の少女が目を輝かせて目の前に飛び出してきた。
「……やっと会えた、人間」
尾は三本。明らかに妖狐の血筋だ。
ガルドが立ち上がり、殺気を出す。
「勝手に教室に入ってくるな!」
取り巻きたちはその殺気に一歩引いた。
だが、狐本人——コハクは、へらへらと笑っている。
「他のクラスに入るのは校則違反よ」
レオナが注意を飛ばす。
「名前は?」
コハクはくるりと尾を揺らし、
「コハク。よろしくね」
ルナが睨みつける。
「主人公に近づくな!」
5人に囲まれて、コハクの笑みが引きつる。
結局、狐は教室を出ていった。
昼休みになり、教室の空気が少し落ち着く。
俺と、ルナ、ガルド、レオナ、シオン、モコ——6人が机を囲んだ。
弁当を広げながら、世間話が始まる。
「今日の授業、めっちゃ疲れたな」
ガルドはぼそりと呟く。
「でも面白かったよね」
レオナは笑顔で頷く。
「……何が面白いんだか」
シオンは眉をひそめるが、どこか楽しげだ。
ルナが俺の膝に頭を置いてくる。
思わず手が伸び、柔らかい頭を撫でると……
「ずるい!」
残りの4人が次々と頭を押し付けてきた。
結局、全員の頭を撫でることになった。
「……みんな、好きだよ」
思わず口に出すと、誰かが照れて顔を赤くする。
授業の時間がやってきた。
今日はバスケットボール。
……だが、人間の俺が獣人たちに混ざるのは自殺行為らしい。
なので、今日は見学することにした。シオンも同じく見学。
つい暇で、シオンの頭を撫でてしまう。
本のページを捲る手が止まったシオンが、一瞬だけ俺を見上げ、すぐ目を逸らす。
「……見学中に暇なのね」
素っ気ない言葉に、頭はほんの数ミリ俺の方に傾いた。拒否ではない。もっとやれという意味だった。
他の皆は張り切ってバスケを続け、俺も応援に力が入る。
試合が終わると、レオナが俺に寄りかかりながら言った。
「頑張ったご褒美が欲しいな」
悩んだ末、俺は皆の頭を撫でる。
ふわふわの毛に触れられて、皆は嬉しそうにしていた。
授業が終わり、廊下を一人歩いていると……コハクが現れた。
「ねぇ、人間くん、混ぜてくれない?」
不敵な笑みを浮かべながら、ズルいと言わんばかりに俺に近づく。
そこへガルドが駆けつけ、睨みを利かせる。
「……心配だから口を出す」
心配した5人も集まり、廊下は賑やかになる。
コハクはくるりと尾を揺らし、笑みを残して言った。
「じゃね、人間くん。また会おうね」
廊下の奥へ消えていくコハク。
俺たちは自然と合流し、コハクのことや心配、大丈夫かどうかを話しながら歩いた。
今日も、かけがえのない1日が過ぎていく。




