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Page 21

「族長!族長!森から村まで続く道が出来上がりましたぜ!」


「族長!メレーナ様のところから報告!西にある沼を草原への作り変えを完了したとのこと。」


「わかった。ならば狼獣族ワーウルフ熊獣族オーガベアの一部をそっちに送って遺跡群を作ってくれ。」


六獣族、それぞれの族長はそれらを束ねる獣人族の王、ゴウグの命令に従い現場監督としてそれぞれの事業に取り掛かっていた。彼らが任されたのは村や街の破壊と作成。及び遺跡などの建造であった。


狼獣族ワーウルフ熊獣族オーガベア鷲獣族ハーピィ猿獣族ウアカリ甲獣族セルケト獅獣族キマイラという六つの獣族は多才であるがゆえにこの作戦にぴったりであったがもう一つ、ザルディンが彼らにこの役割を任せた理由があった。


「獣王よ。すでにアイシュベルク大陸における作戦は全体の四割ほど進んでいる。そろそろ他の大陸の予定を組んでも良いのでは?」


狼獣族の族長でありゴウグの右腕ファンは机に広げられた地図を見ながら尋ねる。


「そうだな。しかしまだ新しく作った村や街の周辺の環境が整っていない。まずはそちらに注力しよう。そして大陸の西側はシュガール達による作業もそろそろ終わりを迎えることだろう。むしろそちらの予定を立てるほうが良いだろう。」


ゴウグは地図の中央にある大陸の西側を指しながら計画を話す。その地図の隣には何をどれだけの人数でどれだけの工期で終えられるか?また、人員が充分かどうかなど事細かに書かれた書類が山積みになっていた。


「獣王よ。少し休んではどうか?働き詰めでは良い仕事はできぬぞ。」


猿獣族の長、ハヌマンがゴウグとファンが詰めるテントへと入ってくるなり獣王に声をかける。


「問題はない。あと2日もすればこの辺りの開発も終わるからな。それから休みを取らせてもらう。ところで東部の都市の開発は順調か?部下達に無理が出ないような予定を組んだつもりだが何か問題があれば工期が遅れても構わないから言ってくれ。」


ザルディンがこの仕事を任せたのはゴウグという男がトップに立つからであった。忠義に厚く、人望もあり、かつ真面目な獣王の指示の元、六獣族は一体となって今回の事業にあたっていた。


「それなら問題はない…と言いたいところだが…」


ハヌマンは近くにあった椅子に座り、長い手で頭を掻きながら言葉を濁す。


「建物と外壁は作り終えた。むしろ順調なくらいなんだが…そのなんだ。内装がわからなくてな。人間がどんな生活してるかなんて知らないからな。家具やら何をどうやって用意すればいいかわからねぇんだ。」


「それはたしかにそうだな。獣王、ここは一度ザルディンに話を聞くべきでは?」


三人が思案しているとレラがテントに入ってくるのだった。

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