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Page 15

冥府の女主人が苦笑いを見せていると会議室の扉を開け、鎧の金属がこすり合う大きな音を鳴らしながら魔王が笑顔で入って来た。


「待たせたな!ザルディン、メレーナ、カシミラよ。…ん、カシミラ?疲れているようだな。お主には世話をかけるな。」


魔王はカシミラの側に歩み寄った。するとすぐさま彼女は椅子から立ち上がり、床に跪いて顔を上げる。


「滅相もありません。魔王様の悲願のため、身命を賭して任を全ういたします。」


「頼んだぞ、カシミラよ。しかし我は無理をすることを望まぬ。我にできることがあれば言うが良い。」


「御意にございます。」


魔王が机につくのを確認するとメレーナも椅子に座りなおした。


「魔王様。お疲れではございませんかの。休まれた後でも会議はできるのですじゃ。」


「よい。久々にボルケニックの魔法を使ったからな。制御ができずに火山を7個も作ってしまってな。それを壊すのに手間取っただけだ。」


「ああ、メルトリスという街があったところですじゃな。さすが魔王様。」


(たしかメルトリスって人類の大きな街があったところじゃなかったかしら…。あっ。帰ったら氷牢玉使おう。うん。)


カシミラの意識が一瞬遠ざかるのを感じながら、会議の本題へと入っていく。


「では改めてこちらをご覧くださいですじゃ。」


ザルディンは本の後半にある例のページを見るように促す。

彼を中心とした解読班は現時点で数字のほか、絵とその表記からいくつかの文字の解読に成功していた。

そして絵の単語と数値の2つを利用して本の後半部分が異世界の魔獣と道具、そして魔法の辞典であると推論。そしてそれらを再現していくことから始めることにしたのだったのだが…。


「このぷるんとした感じの魔獣?はなんなのかしら。かわいいわね。しかも色も豊富なのね。フフフ。」


メレーナは微笑みながらこの魔獣のことを気に入ったようだ。するとザルディンが解説を始める。


「どうやら異世界では人に仇なす者達を【モンスター】と総称していたようですな。」


「なるほど。では我らも、もんすたー?と呼ぼうではないか。すまない、ザルディンよ続けてくれ。」


「かしこまりました。メレーナ様が気に入ったそのモンスター…恐らく名前はスライムであると思われますのじゃ。」


それを聞くとたちまちメレーナの顔が嫌悪感で染まっていく。


「我らの知るスライムとは違うな。もっとドロドロとしていて、黒く濁り、確かひどいニオイがしたはすだが…」


魔王の言葉でメレーナの体中に鳥肌が立った。

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