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推し恋  作者: たま


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14/18

逆転

茶髪ワックスの保阪くんのwifiルーター発言は助かった。

まさにそれ!各ビブスの文字部分は初島で1番高そうな灯台からwifiが届いているようなものだと琴子は予想してる。

人間携帯状態なのだ。ただ身体に問題出ないように出力は一瞬で微弱なのだと思う。

だから犯人役は、必ず鉄塔向きに海を背景にした時にスイッチ入れてるのではないか?

「スタッフと僕らの6人しか、コイツが後ろ向きに滑り降りてるの見てないもんね。その中かあ〜」太一くんが腕組み考え込んでる。

「仲が悪くなったらゴメンね。でも、考えたのは推しだから!社長だからね!誰も悪くないから!」琴子が必死で訴える。

「…俺はスタッフの方見てたよ。カメラマンと音声さんは両手使ってた。で、プロデューサーは両手で口の周りに輪にして俺らに怒鳴ってた…ディレクターだけだ、片手ポケット入ってたのは。」笠原がニヤニヤと言う。

「じゃあ、もう決まりじゃん!ディレクターに車着いたら聞こうよ?で当たったら、ぼくらの勝ちだろ?明日を待たずとも♪」と保阪くんが明るく話す。

「いや…ちょっと、待ってくれ。僕らはどうやったのか?誰も確認してへんやろ?もう1人!もう1人、様子見よう?まだ結論急がんで良いと思う。」と太一くんが悩んでる。

「俺もそれが良いと思う。最後に聞かれた時に答えれば良いよ。」笠原もうなづく。

「私だけ別行動させてもらえないかな?灯台を確認したいんだけど…ダメかな?港で皆が展望船乗ってる間。グルっと錠前さんに島の裏側回って灯台まで連れて行って貰うとか?ダメなのかな?」琴子が聞く。

「別に…問題はないと思うけど。また港着いたら聞いてみたら?」と笠原が言う。

定期船で着いた港に戻ってきた。その横に展望船が待っている。

ディレクターが、展望船に走って向かう後ろをプロデューサーがタクシーから降りた5人を急かして追おうとするのを、急いで止める。

「すみません!私だけ、錠前さんのタクシーで灯台見てきて良いですか?」と琴子が聞く。

「エッ!」と驚くプロデューサーだが、急いでるので「良いよ!行っておいで〜さっ、俺らは撮れ高撮れ高!もしデビューするならオープニングで使いたいし!」とアッサリ許してくれた。

二手に分かれて展望船を見送った。

船の地下室みたいな所に乗り込んで行ったので、琴子の予想では警報機は鳴らないはず。島の中しか電波は届かないはず…と錠前さんのタクシーで灯台へ向かった。

が、島の裏側外周道路から灯台へ向かう脇道が閉鎖されてた。

「……」錠前さんが、無言で首を振る。

そうマスクをしてるから話せないのだ。

「エッ、なんで…」琴子はガッカリする。

『あっ。でもそうか!探られたらヤバい場所はあらかじめ閉鎖してるか?推しなら!

つまり…やっぱり灯台の中に仕掛けが隠してあるんだ!』琴子は確信を強めて港に戻った。


船が港に戻ってきていた。船底から客が次々吐き出されてくる。が、なかなか5人とスタッフは出てこない。

見ると船の船長がビブスを着て操舵席にいた。

そうだ!島の何名かも容疑者なのだった。

そして、やっと皆が出てきた…が、音声さんがバツマークのマスクをしていた。


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